★各地で24時間介護保障実現

★制度の変わり目の今が最大の交渉チャンス!

★1年間、年会費が無料に(1級障害者限定)
  4月から1年間、相談会費が無料にできることになりました。

5月号
2006.5.28

編集:障害者自立生活・介護制度相談センター
情報提供・協力:全国障害者介護保障協議会
〒180−0022 東京都武蔵野市境2−2−18−302
発送係(定期購読申込み・入会申込み、商品注文)  (月〜金 9時〜17時)
  TEL・FAX 0120−870−222 (フリーダイヤル
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制度係(交渉の情報交換、制度相談)(365日 11時〜23時(土日は緊急相談のみ))        
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口座名:障害者自立生活・介護制度相談センター  口座番号00120-4-28675
 

2006年5月号    目次

   

4・・・・関西のX市で1日48時間のヘルパーが認められる
4・・・・全国障害福祉計画担当者会議の報告
5・・・・埼玉県C市でも24時間介護保障に
5・・・・介護保険、自己負担2割に・自民検討
6・・・・地域生活支援事業の(ガイドヘルパー制度)の国庫配分の問題
8・・・・障害程度区分認定についてのQ&Aが厚生労働省出る
10・・・障害ヘルパーQ&A 回答 介護保障協議会
12・・・平成18年版 障害者白書が公開
14・・・制度の変わり目の今が交渉の最大のチャンス
15・・・「18年度 生活保護基準額・実施要領等」をHPに掲載
16・・・厚労省 利用者負担関係Q&A
24・・・全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内



1年間、年会費が無料に(1級障害者限定)

 このたび、助成金を得て、4月から1年間、相談会費(年6000円)が無料にできることになりました(1級障害者限定)。月刊誌と制度係へのフリーダイヤル相談電話が無料になります。お知り合いで、特に、情報の得られにくい過疎地域で介護制度に困っている1級障害者がいましたら、ぜひこの情報をお伝えください。
 障害者自立支援法の情報など重要な情報が入ります。
 申し込みは 発送係tel/fax0120−870−222
          電話は 9:00〜17:00(土日・祝日除く)
(FAXの場合は、「1級1年間 相談会員無料申し込み希望」と記載し、月刊誌送り先の、郵便番号・住所・電話・お名前・障害名・障害等級を記入してお送りください)



過疎地域で1人暮らししたい重度全身性障害者募集

 全国2000市町村のうち、多くの市町村では、1人暮らしの長時間要介護の全身性障害者がいないため、ヘルパー制度も伸びていません。24時間介護が必要でも1日6時間程度しかヘルパー制度が出ない市町村は全国の市町村の7割程度にものぼります。これを解決するためにバックアッププロジェクトを行います。1人暮らしの重度の全身性障害者が住んできちんと交渉している都道府県では1日16時間や24時間介護の必要な障害者が1人暮らしをしています。このような障害者がいる地域では交渉によりヘルパー制度が伸び、1日16時間や24時間の制度ができているところがあります。そのような市町村では、「ヘルパー制度の上限」という考え方が行政内でなくなり、「その障害者が自立して地域で生活するためにどのようなサービスが必要か考えて支給決定する」という障害ヘルパー制度の本来の考え方に変わっていきますので、1人暮らしの障害者だけではなくそれ以外の障害者もヘルパー制度を必要な水準まで受けやすくなっていきます。
 当会では、47都道府県のどこに住んでいても、同じように必要な人に必要なサービスが受けられるように制度改善の交渉の方法の支援や、「最初の1人」の自立支援を技術的、財政的に(介護料)サポートしています。  現在、長時間のヘルパー制度のない(主に過疎地の)市町村にお住まいで1人暮らしをしたい全身性障害者を募集します。1日16〜24時間の介護が必要な方を想定していますが、それ以外の方もお問い合わせください。
お問い合わせは  0120−66−0009 10:00〜23:00



関西のX市で1日48時間のヘルパーが認められる

 関西のX市で人工呼吸器利用者が毎日24時間×2人のヘルパーの支給決定がされました。緊急事態に対応したケースです。東海地方でも同様の事例が出ています。
 詳細は次号以降で掲載します。



全国障害福祉計画担当者会議の報告

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

 5月11日に、厚労省は都道府県を集め、全国障害福祉計画担当者会議を開催しました。
 会議は午前中は障害福祉計画に策定にあたっての留意事項、策定手順などの説明、午後は相談支援事業、施設からの地域移行、精神障害者の退院促進、就労支援についての事例発表がされました。

  障害福祉計画は今年度末までに、 平成23年度の自立支援法の新しいサービス体系毎に利用見込みの目標値を具体的な数値を入れて設定するもので、あわせて施設から企業への就労する者の目標値なども 盛り込まれます。

  国はすでに前回の社会保障審議会で平成23年度までに施設入居数を7%減、訪問系サービスは1.8倍(利用人数)、一般就労移行者は8000人という将来見通しを示していますが、今回はこれに沿った指針案が示され具体的な計画策定手順(サービス利用見込量算出方法など)が示されています。
(当日資料はホームページに掲載してあります)



埼玉県C市でも24時間介護保障に

 埼玉県西部で県内3箇所目の24時間保障が実現しました。(日常生活支援20時間+生活保護の他人介護大臣承認4時間)
 当会のアドバイスを受け、1人暮らしの全身性障害者が交渉し、約3ヶ月の交渉で実現しました。



介護保険、自己負担2割に・自民検討

 自民党は歳出・歳入一体改革の歳出削減に関連し、介護保険利用者の負担割合を現行の1割から2割に引き上げる検討に入った。自己負担の引き上げで安易な利用を抑制し、国費負担を軽減する。雇用保険は失業者への給付費の一定割合を補っている国庫負担について、廃止を含めて大幅な見直しを検討する。膨張する社会保障費の抑制につなげたい考えだが、与党内の反発も予想される。

 自民党歳出改革プロジェクトチーム(座長・中川秀直政調会長)が16日、社会保障分野の委員会でこれらの削減案の検討に着手した。6月に今後5年間の歳出削減の独自案をまとめ、骨太方針2006に反映させたい考えだ。
日経新聞 5月17日

*介護保険が2割負担になったら、自立支援法も1年後には間違いなく2割負担になります。同じ自民党の厚生労働議員は否定的ですが、注目が必要です。



地域生活支援事業(ガイドヘルパー制度)の国庫配分について

会員専用ページに掲載です。


障害程度区分認定についてのQ&Aが厚生労働省から都道府県宛てに出されました

 4月26日に厚労省において「障害者の雇用促進のための関係行政機関会議」が開催されました。この中で1月に出されている障害程度区分についての認定マニュアル関係(全文はホームページ参照)のQ&Aも配布されました。事実上、今までの解釈を訂正するものも含まれます。
  特に食事介護や洗身の「一部介護」について、以前の解説文書よりもより広範な範囲を「一部介護」と認める説明がされています。食事介護は、余暇以後の判定に大きく影響する項目で重要です。
 そのほか、知的精神の電話のことなど、新しい解釈が多く出ています。
 薬の項目のなぞ(全身性障害の最重度は全介助とも読めるが一部介助になる)も、解説が入り解決しています。

4−3 食事摂取 についてのQ&A(4月12日)

質問内容 回答
特定の食事をとるよう促す、『おつゆも飲まないとダメですよ』などは見守りに該当するのか。 お見込みのとおり。特定の食品を極端に摂取するが、声かけ程度で他の食品を食べるのであれば、「2.見守り」に該当する。
特定の食品を極端に摂取するため、例えば、ご飯茶碗をお膳に戻させ、みそ汁を渡すとみそ汁を食べ、それをお膳に戻させ、おかずを渡すとおかずを食べるというような、何らかの介助があれば食べるものは「3.一部介助」に該当するのか。 お見込みのとおり。
食卓上で切ったり魚の骨をとるなど、食べやすくし、何らかの介助が行われた場合は「一部介助」と判断するのか。 お見込みのとおり。
介助者等が台所又は厨房で、ほぐしたり、刻んだりした状態にしてある時に、対象者がその状態の食べ物を、自分で食べられる時は、「1.できる」と判断するのか。 お見込みのとおり。台所又は厨房で食べやすく調理された状態で卓上に上った場合は、それを本人が自分で食べられるかどうかの判断となる。この場合、特記事項に「おかずは、刻み食にすれば食べられる」等、詳細を記載する。
食事の介助とは、…又は食べこぼしの掃除等を想定する。となっているが、介護保険では、「…食べこぼしの掃除は含まれない。」となっている。障害程度区分と介護保険では、評価が分かれているのか。 お見込みのとおり。障害程度区分では、卓上の食べこぼしなどを集めて、布巾で拭くなどについて、一部介助と判断する。
容器のふたなどを取ってやれば介助なしで自分で摂取できる場合、食卓でふたをとってやれば、「3.一部介助」とするのか。厨房でふたを取っていれば、「1.できる」とするのか。 容器のふたを取ることは、判断の対象外である。
障害者に形のある食事をしていただきたいという考えで、食卓上で食べやすいように「魚のトゲをとる」「肉を食べやすい大きさにする」などを行っている場合は、実際の介助内容で判断すればよいのか。 お見込みのとおり。

Q&Aの全体はホームページに掲載しました。

認定調査員マニュアル(平成18年3月17日付事務連絡)(106項目の調査項目とその解説などが掲載されています)を参照の上、Q&Aもお読みください。



障害ヘルパーQ&A

 回答 介護保障協議会

Q 10月から重度訪問介護で外出もできるようになりますが、重度訪問介護で「支給決定300時間、うち外出加算90時間まで」となった場合、100時間の外出をすることができるのでしょうか? その場合、10時間は外出加算なしで外出していいのでしょうか?

A まだ決まっていません。社会参加している重度障害者は、月によって、県外での研修会などで外出介護時間が増えることがありますから、外出加算の時間に関わらず外出できるように交渉していきます。

Q 移動介護研修がなくなるのは、ヘルパーの技術が落ちて、利用者がかえって困るのではないでしょうか?

A 余計な「研修義務付け」が昔から、最重度障害者団体から批判されてきました。視覚障害者の全国団体は、一般ヘルパー事業所のヘルパーが視覚障害者の外出介護をきちんとできていないという実態から、支援費制度開始時にガイドヘルパー専門の研修制度を求めたと聞いています。(それまでは1〜3級ヘルパー制度しかなかった)。しかし、全身性障害者や知的障害者の団体は移動介護制度義務付けに反対しました。(1〜3級の制度義務化にも反対しています。それまでの措置制度では、必ずしも義務付けられていなかったので、自薦ヘルパーの人材確保が容易で、盆暮れ正月や深夜の泊り込み介護者の同性介護者の確保が容易でした。それに対して、最重度になればなるほど、一般ヘルパー事業所の介護福祉士や1〜3級ヘルパーは使い物になりませんでした)。
 交渉の結果、2003年の支援費制度開始時に、知的障害者は1〜3級ヘルパーでも外出介護を行えることになりましたが、全身性障害者は視覚障害と同様に移動介護に別資格が義務化されました。この結果、ずいぶん当事者団体は厚生省を批判しました。
 今回の自立支援法による改正では、こういった運動が実り、「講座方式のヘルパー研修では重度障害者の介護が適切にできるわけではない」(現場でのより実態にあった個別の研修や介護に入りながら技術を覚える方法が大事)という考えが国に浸透し、方針転換となったものです。重度訪問介護研修は20時間から10時間に減り、実習中心のものに変りましたし、精神障害者ヘルパー研修は廃止され、1〜3級ヘルパー研修の中の時間で行うことになりました。移動介護も同様の方向です。これは、当事者団体からすると、歓迎されるべきことです。
 なお、日々のヘルパー現場での研修や教育が否定されているのではなく、老人向けに制度設計されてきた現状の「形式ばった指定研修」の方式が、利用者の実態に即していないのだということです。指定研修でない自主的な研修はいろんな団体が行っていけばいいのです。利用者は事業所を選べますので、そういった努力のない技術力の低い事業所は選ばれないだけです。
 なお、身体介護では通院介護や(介護保険では)生活必需品の買い物など、外出の介護は1〜3級ヘルパーでも業務として含まれています。多くの研修事業者は外出の介護の研修を2級や3級のヘルパー研修の中で行っています。



平成18年版 障害者白書が公開

 18年度障害者白書が公開されました。(全文はホームページからリンク)。施設入所者は全国で3障害で48万人。人口10万の市で、身体障害200人、知的障害100人、精神障害300人いる計算になります。  皆さんの運動で、全国各地の制度を変え、国の制度も変え、施設入所者が0人になるまで頑張りましょう。

*身体障害の1級は88万人。身体障害の施設入所は18万人。
*脳原性全身性運動機能障害と全身性運動機能障害(多肢及び体幹)が39万人。
*肢体不自由は175万人。肢体不自由(18〜70歳)の4.7%(約8万人)が全介助。




制度の変わり目の今が最大のチャンス ヘルパー時間数のアップに向けて交渉を

 制度の変わり目は交渉で大きく制度を伸ばすチャンスです。2003年の支援費制度開始時にも、多くの市町村で24時間介護保障や大幅なヘルパー制度のアップが実現しました。
 自立支援法でも、事情は同じです。ヘルパー制度も義務的経費になり、市町村行政の介護の公的責任も高まりました。
 4月1日以降に1人暮らしを始めて、同時に交渉を行うと有利です。2005年12月〜2006年3月までの1人暮らし開始では、ヘルパー予算が増える分の国庫補助がつきませんでしたので、交渉が困難でした。

 2006年度以降は、自立支援法施行により、ヘルパー制度が義務的経費となるため、1年中いつの新規自立でも、国庫補助がつきます。  交渉は今から行えます。元々1人暮らししている方も、今から4月の時間数アップに向けて交渉を行うことが可能です。(学生ボランティアが卒業等でいなくなってしまった、障害状況が変わったなどの理由が必要)

交渉をしたい方、ご連絡ください。厚生労働省の情報、交渉の先進地の制度の情報、交渉ノウハウ情報など、さまざまな情報があります。当会に毎週電話をかけつつ行った交渉で24時間介護保障になった実績が多くあります。ぜひ自治体との交渉にお役立てください。

 制度係0037−80−4445(通話料無料)11時〜23時。



「18年度 生活保護基準額・実施要領等」(白表紙)をホームページに掲載しました

 例年印刷して配布している「新年度の生活保護基準額・生活保護実施要領等」ですが、今年からはPDFでホームページに掲載することにしました。
 この冊子は、資料集4巻(巻末の広告参照。障害者の会員はホームページの会員ページからもダウンロード可能)をお読みの上、お使いください。
 生活保護の担当ケースワーカーが業務で使っている「生活保護手帳」と同じ中身です。生活保護利用者や、生活保護のサポートを行う障害者団体の相談担当者は必読です。



利用者負担関係Q&A

(厚生労働省作成 平成18年4月26日)

 厚生労働省から自己負担関係の詳細Q&Aが出ています。ヘルパー利用者に関係する主な項目のみ抜粋します。全文はホームページの自立支援法コーナーをご覧ください。

  質問内容 現段階の考え方
負担上限月額

区分の算定方法

課税年度
 課税年度の切り替わる平成18年6月の障害福祉サービスの新規申請者の場合、平成17年度の課税資料をもとに決定するのか、それとも平成17年度と平成16年度の課税資料の提出を求め、継続申請者と同様の事務手続きとするのか。(6月中に当年度の市町村民税の課税状況を見て判断するのは困難である。)  障害福祉サービスを受ける日の属する年度の課税資料で判断するが、4月から6月までは前年度の課税資料で判断する。よって、平成18年6月に受けるサービス分について申請する場合、平成16年度の課税資料をもとに決定することになる。
負担上限月額 負担上限月額と個別減免の認定を行う際に、市町村民税課税・非課税証明書、年金・手当等の受給のわかる書類で確認するとあるが、証明書等はいつ時点のものを利用するか整理した形で示されたい。 挙証資料の時点については、基本的に負担上限月額、個別減免それぞれの認定の際、同じ時点のものを利用することになる。
1 住民税世帯非課税かどうかの判断に当たっては、サービス等のあった月の属する年度により判断される。(4月〜6月は前年度)
 たとえば、18年4月〜6月は17年度の課税世帯であるかどうか、18年7月〜19年6月は18年度の課税世帯であるかどうかにより判断される。
2 収入80万円以下であるかどうかの判断に当たっては、地方税法上の合計所得金額、年金・手当等ともに、サービス等のあった月の属する年の前年の収入により判断される。(1月〜6月は前々年)
 たとえば、18年4月〜6月は16年の収入、18年7月〜19年6月は17年の収入により判断される。
低所得1の「収入80万円以下」の意味  利用者負担の収入認定において、作業所工賃や仕送り等年金以外の収入は含めるのか。 含めるならば、障害基礎年金2級を受給している者で少しでも工賃があれば「低所得2」になるという理解でよいか。 低所得1又は低所得2に係る負担上限月額の決定においては、工賃収入や仕送り等の年金以外の収入は、非課税の収入ではないため、算定対象となる収入(所得)のうちの合計所得金額(地方税法第292条第1項第13号)に反映することとなり、税法上、必要経費等が控除された後の額が所得として反映されることとなる。
 (工賃収入は、雇用関係の有無等によって、合計所得金額に算入される給与所得又は雑所得の算定対象となる収入に区分される可能性が高いものと思料。(どの所得に区分されるかは個々のケースに応じて税部局が判断することとなる。))
低所得1の「収入80万円以下」の意味  80万円の収入を判定する際に、自治体から独自に支給されている手当についてはどのように取り扱われるのか。  自治体から支給されている手当については、課税収入であれば、「合計所得金額」に反映されていることとなり、非課税収入であれば、非課税のものについては、限定列挙されているもの以外は算定しないため、収入には算定されないこととなる。
   負担上限月額を定める際の所得区分の設定時に、「特別児童扶養手当等」として列挙されている手当は、限定列挙なのか。  お見込みのとおり。「特別児童扶養手当等」については、特別障害者手当、障害児福祉手当、経過的福祉手当、特別児童扶養手当に限る。
世帯の範囲(原則)  利用者負担資料に「なお、18、19歳の障害者については、保護者等の障害者を監護する者の属する世帯の所得区分を認定して」とありますが、18、19歳の障害者が在宅で単身世帯である場合は、障害者本人のみで所得区分を認定するのか、または、監護する者の属する世帯で所得区分を認定するのか。

 18、19歳の障害者が在宅で生活している場合の負担上限月額に係る所得区分の認定は、その属する世帯の所得で判断することとなる。(その世帯が単身であれば、単身)

(編集部注:質問分がわかりにくいですが、要するに、1人暮らしの19〜20歳の障害者の話です)

世帯の範囲(原則) 生活保護や特別障害者手当等では、住民票の世帯のみではなく、生活実態を把握することとされているが、自立支援法では別の取扱いとなるのか。  障害者自立支援法における世帯認定については、介護保険や医療保険と同様、原則として住民基本台帳に基づいて行うこととしている。
 ただし、障害者と同一の世帯に属する親、兄弟、子ども等がいる場合であっても、その親、兄弟、子ども等が、税制と医療保険のいずれにおいても障害者を扶養しないこととしたときは、障害者本人及び配偶者の所得に基づくことも選択できることとしている。
世帯の範囲(原則)  近い将来に世帯分離する予定である場合、分離後の世帯として負担上限月額等判断してよいか  市町村の判断により、事務の簡素化の観点から分けることを前提として判断してよい。
世帯の範囲(原則) 費用負担軽減にかかる世帯の範囲は、原則として住民基本台帳によるとのことだが単身赴任の配偶者は含むと考えてよいか。  障害者については、原則、住民基本台帳上、同一世帯であるかどうかにより判断される。
 なお、障害児で親が単身赴任しているような場合については、単身赴任している親も同一世帯であるとみなして世帯の範囲を認定する。
世帯の範囲(原則)  同一住居でありながら住民票上別世帯である場合は、扶養控除、健康保険の被扶養者認定を受けていたとしても、世帯の範囲に含まれないのか。

 原則、住民基本台帳上、同一世帯であるかどうかにより判断される。 この場合、世帯の範囲には含まれない。 なお、同一住居でありながら住民票上別世帯となるか否かについては、住民基本台帳法上の考え方に従って判断される。

(編集部注:親が健常者で子供が障害者でも、完全に独立した生計であれば同じ住所でも住民票を分けることができます。独立会計なので親は税金の扶養は選択できません。隠れて扶養にすれば脱税になります。)

世帯の範囲(原則)  世帯の範囲の特例に関する確認方法等について、利用者負担資料に「税の申告は年に1回のみとなるため、生計を別にしたため、次回税申告時には扶養控除の対象から外れることとなる者については、その旨の確認を本人から取ることにより、別の世帯と見なす取り扱いができる」とあるが、@「誓約書」などの書面による確認を要件とするのか、Aまた、別世帯と取り扱ったにもかかわらず、次回税申告時扶養控除から外さなかった場合はどう取り扱うのか。 @市町村により適宜確認の上、判断されたい。
A以後、世帯の範囲の特例を認めないという取り扱いになる。
手続き変更申請 月途中で世帯異動があった場合、新たな世帯状況に基づく利用者負担上限区分、高額障害福祉サービス費、個別減免等の世帯上限額は、翌月から適用するのか。  月の途中で世帯の状況に変動があるなど、負担上限月額を変更する必要が生じた場合については、翌月より、変動を反映した負担上限月額とする。 ただし、生活保護受給世帯となった場合及び生保減免が適用になった場合については、申請月の初日にさかのぼって負担上限月額を適用することとする。
   利用者負担資料によると、未申告者について「低所得者2」として取り扱うこととなっているが、その後本人が申告し修正した結果「低所得1」であった場合は、本人へ差額の返還をする事務手続きをするのか。  変更申請があった場合については、負担額が誤っていたとは考えられないため、変更申請があった月の翌月から所得区分を変更することとなる。(変更申請が月の初日の時は当月より変更する。)
個別減免
収入の種類毎の負担額(基準)
地方公共団体が支給する手当について、生活保護法において収入認定されないこととされているものについては、「特定目的収入」として取り扱ってよいか。  地方公共団体が支給する手当のうち、特定の使途に充当されることを目的としない収入については、原則として「その他収入」として取り扱うが、生活保護法において収入認定されないこととされている収入額までは、その範囲内は「特定目的収入」として取り扱い、範囲外については「その他収入」として取り扱う。
生保減免 世帯の特例を使った場合には、生保減免の世帯の取扱いはどうなるのか。  生保減免については、障害福祉サービスの減免を受けなければ、生活保護の対象となるが、障害福祉サービスの減免措置を受けられるために、生活保護の申請を却下される者を対象とするため、生活保護減免の判断を行うに当たっては、生活保護における世帯の範囲で判断されることとなるため、世帯の特例の取扱いとは関係なくなる。
生保減免  生活保護への移行防止で「より低い上限額を適用」と言うのは、例えば低所得2(月額上限24,600円)に属する階層の人が、あと5,000円は上限額を下げなければ生活保護を必要とすると判定された場合、上限額を19,600円に設定するということかそれとも低所得1の区分(月額上限15,000円)を適用するということか。  低所得1の区分(月額上限15,000円)を適用することとなる。
生保減免  生活保護減免について、定率負担額及び補足給付額を算出するのは、生活保護担当か障害担当か。  生活保護申請があった際、申請者が生活保護減免対象者(境界層対象者)に該当する場合、生活保護担当から「境界層証明書」が発行される。
 障害担当に対し「境界層証明書」を添付して生活保護減免の申請がなされるので、その内容に従い、障害担当において定率負担額及び補足給付額を算出することになる。
※「障害者自立支援法における境界層対象者に対する負担軽減措置の取り扱いについて」(平成18年1月13日付け各都道府県・指定都市・中核市民生主管部(局)生活保護担当課生活保護担当係長あて厚生労働省社会・援護局保護課保護係長・医療係長事務連絡)を参照のこと。
高額障害福祉サービス費 @ 介護保険料も合算対象となっているが、介護保険料には滞納措置があり、その措置により、通常費用の1割り支払うところ、10割払っている人や3割払っている人がいる。このような人の実際の支払額まで合算して償還するのか。
A 滞納により介護保険料の高額介護サービス費が受けられなくなっている人がいるが、このような人の実際の支払額まで合算して償還するのか。
 本来滞納していなければ負担することになる額までを合算対象とし、滞納により増えた負担額分は合算対象としない。(編集部注:自立支援法では、障害ヘルパーと介護保険の両方を使う人の場合、両方の制度の1割負担を合算して、自立支援法の自己負担上限
(例:課税世帯は3万7200円)を超えた金額は市町村から変換されます。その説明です。)


障害当事者によるホームヘルパー指定事業者を全国1000ヶ所に

長時間要介護障害者などが運営する介助サービスのシステムと 24時間介護保障制度を全国に作ろう

 2003年からは障害ヘルパーも介護保険と同様、事業者市場が自由化されました。さまざまな事業者がホームヘルプなどのサービスを提供し、障害者は自由に事業者を選択できるようになりました。
 ホームヘルプサービスを行いたい事業者は、一定の基準を満たせば、都道府県が1〜2ヶ月弱で指定するようになりました。指定を受ければ、市町村境や県境を超えてサービス提供ができるようになりました。
 長時間介助の必要な障害者や高度な介護が必要な障害者の団体は、従来から、行政などの派遣するヘルパーは介助が満足にできなかったため、自分たちで介助者を雇い、団体を作り重度全身性障害者にも十分対応できる介助サービスを行ってきました。また、行政交渉を行い四国や東京を中心に、24時間の介助制度を作り上げてきました。
 これらの自立生活センター等の団体は実績がありながらなかなか障害ヘルパー委託を受けられませんでした。2000年4月からの介護保険施行で、老人向けのヘルパー等事業者が自由化され、それに影響されて障害ヘルパーも重度全身性障害者の運営する自立生活センター等に委託されるようになりました。(それでも3年以上の話し合いが行われた上での事でした)。これにより、各センターは予算規模1億円を超える団体も増えてきました。
 2003年にはこのような心配はなくなりました。一定の基準を満たせば、市町村の意向に関係なく必ず指定が受けられ、ヘルパー事業者になれます。

2010年ごろの目標

 介護保険や障害の指定事業者になってヘルパー派遣を行うと、十分な運営費が保障され、団体職員の人件費や運営費に十分な保障ができます。この仕組みを使って更なるサービス水準アップや制度を改善していく運動に使い、社会を変えていこうという計画です。まず取り組むことは、2010年までに全国に1000事業者を作り、24時間要介護の障害者の自立支援を行い、行政交渉し、24時間介護保障を3300市町村作り出すことです。
 その次は、知的・精神・身体(視覚・聴覚・盲ろう・肢体・内部)・難病および重複の全障害種別の参加を得て、全ての障害種別にサービス提供(当事者が主体的に)していくシステムを計画しています。
 また、3300市町村の多くで24時間に近い介護保障ができた際には、全国で予算が確保されますので、国に対してパーソナルアシスタント制度(労働時間や通学や運転・入院など使途の制限をされない24時間介護保障で全国一律制度)を作っていきます。

注:東京などの一部団体では24時間介助保障を交渉して作り、24時間の専従介助者による介助サービスを行い、人工呼吸器利用の24時間要介助の全身性障害者などを施設などから一人暮し支援できています。一人暮しの知的障害者や精神障害者への介助サービスも行なっています。もちろん短時間の介助サポートもできます。いずれも個別ILプログラムや様々な支援を(自立生活をしている長時間要介助の)障害者役員が管理し健常者のスタッフなどを部下として雇って(障害者と健常者で)運営しています。これら団体は市から障害ヘルパーを委託されており、介護保険指定事業者にもなっており、収入は(今までの障害者団体に比べると)相当大きなものになります。
 通常、このような水準の団体になるために、どれくらいの研修期間や運営期間が必要かといいますと、まず、近隣の市の障害者が研修を受ける場合には、週1回(マネージャー&コーディネーター会議の日に)通って1年間、そのほかに近隣市の自立生活プログラムやピアカウンセリング、行政交渉には必ず全部出席していきます。2年目から団体を立ち上げ、まず1人目の自立支援(施設や親元からの一人暮しの支援)を団体として行います。この際などにも事細かに研修先の団体にアドバイスを仰ぎながら進めます。こうして2人目、3人目と進み、ILP、ピアカンなども講座型から個別までこなし、介護制度交渉も行ない、専従介助者を確保していって介助サービス体制を強固にしていきます。この間も外部の講座などには出来るだけ参加します。これで最短の団体(実績)で4年ほどで上記のような総合的なサービスが行なえるようになります。なお介護保険の事業者指定は実績が全くなくても有資格ヘルパーが3人いれば取れるため、半年ほどで取ることが出来ます。障害ヘルパーも2003年からは同じ様になります。今は障害ヘルパーは市に委託の交渉が必要になりますが介護保険事業者になっていたらすぐに委託が受けられる市も増えてきました。
 上記の(近隣市の障害者が研修を受けて団体を立ち上げていく)モデルをもとに、必要な研修時間を計算すると、週10時間程度で、年500時間(初年度のみ)となります。これと全く同じ事を行なうには年400〜500時間に相当する研修が必要です。全国47都道府県の事業者になりたい団体・個人がこれを全部合宿研修で行うわけにはいきませんから、なるべく通信研修+電話相談でカバーして、合宿研修は少なめでやってみようと検討しています。そのほか、近隣県で受講できる基礎ILP・ピアカンなどは極力近隣地域で受けることで体力や時間、費用が節約できますので極力参加するようにお願いします。

通信研修参加希望者を募集中(受講料無料です)

 障害当事者が主体的に事業を行うための研修システムとして、通信研修と宿泊研修を組み合わせた研修を準備しています。推進協会の理念にそった当事者団体を作るという方は受講料無料です。内容は、団体設立方法、24時間介助サービスと個別自立プログラム、介護制度交渉、施設等からの自立支援、団体資金計画・経理・人事、指定事業、運動理念などなど。現在、通信研修の参加者を募集しています。

くわしくはお問合せ下さいフリーダイヤル0037−80−4455(推進協会団体支援部10時〜22時)へ。

通信研修参加申込書(参加には簡単な審査があります)

団体名(            )

郵便番号・住所 名前 障害者/健常者の別&職名 Tel Fax メール
           
           
           
           
           
           

推進協会団体支援部 FAX 042-452-8029まで (次ページも参照してください)

各団体からの研修参加者の人数について

 通常、推進協会の主催する合宿研修には、障害者の役員・中心的職員で長時間要介助の方と、健常者の介護コーディネーターの両方の参加が希望です。団体ごとに2〜5人は参加してほしいと考えています。

参考資料:推進協会が通信研修を行う団体・個人の理念の条件です
(今すぐできなくても、力がついてきたら、必ずやるという理念を持っていただけるのでしたら対象になり得ます。研修を行い、出来るようになるまでバックアップします。)

推進協会支援団体基準について

(1) 運営委員会の委員の過半数が障害者であり、代表及び運営実施責任者が障害者であること。
 介助保障の当事者団体(介助を必要とする方自身で運営する団体)ですから、なるだけ介助ニーズの高い方を運営委員会にいれていくようにしてください。団体設立後数年たち、より重度の方が自立した場合などは、なるだけ運営委員会に加えて下さい。
(2) 代表及び運営実施責任者のいずれかが原則として長時間要介助の障害者であること。
 代表者及び運営実施責任者(事務局長)は、なるだけ、介護ニーズの高い方がなり、介護ニーズの低い方は例えば事務局次長としてバックアップする等の人事を可能な限り検討して下さい。また、団体設立後数年経ち、より重度の方が自立した場合などは、可能な限り役員に登用して役職としてエンパワメントしていってください。
(3) 24時間介助保障はもとより、地域にいる障害者のうち、最も重度の人のニーズに見あう介助制度を作ることを目的とする組織である。
 例えば、24時間の人工呼吸器を使って一人暮らししている方、24時間介助を要する知的障害者の単身者、重度の精神障害者の方、重複障害者、最重度の難病の方、盲ろう者など、最も重度の方に対応していくことで、それ以外の全ての障害者にも対応できる組織になります。
(4) 当事者主体の24時間の介助サービス、セルフマネジドケアを支援し、行政交渉する組織である、もしくはそれを目指す団体である。
 24時間の介助サービスを行うには、市町村のホームヘルプサービスの利用可能時間数上限を交渉して毎日24時間にする必要があります。交渉を行うには一人暮らしで24時間つきっきりの介助を要する障害者がいる事が条件となります。このプロジェクトではホームヘルプ指定事業の収益を使い、24時間要介助障害者の一人暮らしを支援、実現し、市町村と交渉することを義務づけています。ただし、その力量のない団体には時間的猶予が認められています。この猶予の期間は相談の上、全国事務局が個別に判断します。
(5) 自立生活運動及びエンパワメントの理念を持ち、ILプログラム、ピアカウンセリングを今後実施すること。
 介助サービスは利用者自身が力をつけていくというエンパワメントが基本です。具体的には介助サービス利用者に常に個別ILプログラム+個別ピアカウンセリングを行います。
(6) 身体障害に限らず、今後他の障害者にもサービスを提供すること。

 



全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内

(介護保険ヘルパー広域自薦登録保障協会から名称変更しました)略称=広域協会
フリーダイヤル  0120−66−0009
フリーダイヤル 

自分の介助者を登録ヘルパーにでき自分の介助専用に使えます
対象地域:47都道府県全域

介助者の登録先の事業所のみつからない方は御相談下さい。いろいろな問題が解決します。

 全身性障害者介護人派遣事業や自薦登録ヘルパーと同じような登録のみのシステムを支援費ヘルパー利用者と介護保険ヘルパー利用者むけに提供しています。自分で確保した介助者を自分専用に制度上のヘルパー(自薦の登録ヘルパー)として利用できます。介助者の人選、介助時間帯も自分で決めることができます。全国のホームヘルプ指定事業者を運営する障害者団体と提携し、全国でヘルパーの登録ができるシステムを整備しました。介助者時給は今までの制度より介助者の給与が落ちない個別相談システムです。

利用の方法
  広域協会 東京本部にFAXか郵送で介助者・利用者の登録をすれば、翌日から支援費や介護保険の自薦介助サービスが利用可能です。東京本部から各県の指定事業者に業務委託を行い支援費の手続きを取ります。各地の団体の決まりや給与体系とは関係なしに、広域協会専門の条件でまとめて委託する形になりますので、すべての契約条件は広域協会本部と利用者の間で利用者が困らないように話し合って決めます。ですから、問い合わせ・申し込みは東京本部0120−66−0009におかけください。
 介助者への給与は介護型で時給1500円、家事型1000円、日常生活支援で時給1300〜1420円が基本ですが今までの制度の時給がもっと高い場合には今までの時給になるようにします。また、夜間の利用の方は時給アップの相談にのります。介助者は1〜3級ヘルパー、介護福祉士、看護士、日常生活支援研修修了者などのいずれかの方である必要があります。ただし、支援費制度のほうは、14年3月まで自薦ヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業の登録介護人として働いている場合、県知事から証明が出て永久にヘルパーとして働けます。2003年4月以降新規に介護に入る場合も、日常生活支援や移動介護であれば、20時間研修で入れます。

詳しくはホームページもごらんください http://www.kaigoseido.net/2.htm

東京地区の身体介護時給が1900円にアップ

(身体介護を伴う移動介護も同単価。詳細はお問い合わせください)

自薦介助者にヘルパー研修を実質無料で受けていただけます

 広域協会では、障害当事者主体の理念の3級ヘルパー通信研修も行なっております。通信部分は自宅で受講でき、通学部分は東京なで3日間で受講可能です。3級受講で身体介護に入ることができます。
 日常生活支援研修は、東京会場では、緊急時には希望に合わせて365日毎日開催可能です。2日間で受講できます。東京都と隣接県の利用者は1日のみの受講でかまいません(残りは利用障害者自身の自宅で研修可能のため)。日常生活支援研修受講者は全身性移動介護にも入れます。3級や日常生活支援の研修受講後、一定時間(規定による時間数)介護に入った後、参加費・交通費・宿泊費を全額助成します。

このような仕組みを作り運営しています
仕組み図

お問合せは TEL 0120−66−0009(通話料無料)へ。受付10時〜22時 
みなさんへお願い:この資料を多くの方にお知らせください。 介護保険ヘルパー広域自薦

登録保障協会 発起人(都道府県順、敬称略、2000年4月時点)

名前 (所属団体等)
花田貴博 (ベンチレーター使用者ネットワーク)
篠田 隆 (自立生活支援センター新潟)
三澤 了 (DPI日本会議)
中西正司  (DPIアジア評議委員/全国自立生活センター協議会)
八柳卓史  (全障連関東ブロック)
樋口恵子  (全国自立生活センター協議会)
佐々木信行 (ピープルファースト東京)
加藤真規子 (精神障害者ピアサポートセンターこらーる・たいとう)
横山晃久  (全国障害者介護保障協議会/HANDS世田谷)
益留俊樹  (NPO自立生活企画/NPO自立福祉会)
川元恭子  (全国障害者介護保障協議会/CIL小平)
名前 (所属団体等)
渡辺正直  (静岡市議)
山田昭義  (DPI日本会議/社会福祉法人AJU自立の家)
斎藤まこと (名古屋市議/共同連/社会福祉法わっぱの会)
尾上浩二  (障害者総合情報ネットワーク)
森本秀治  (共同連)
村田敬吾  (自立生活センターほくせつ24)
光岡芳晶  (特定非営利活動法人すてっぷ)
栗栖豊樹  (CILてごーす)
佐々和信  (香川県筋萎縮性患者を救う会)
藤田恵功  (土佐市在宅重度障害者の介護保障を考える会)
田上支朗  (NPO重度障害者介護保障協会)

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の理念

47都道府県で介助者の自薦登録が可能に 障害施策の自薦登録ヘルパーの全国ネットワークを作ろう

 2003年度から全国の障害者団体が共同して47都道府県のほぼ全域(離島などを除く)で介助者の自薦登録が可能になりました。
 自薦登録ヘルパーは、最重度障害者が自立生活する基本の「社会基盤」です。重度障害者等が自分で求人広告をしたり知人の口コミで、自分で介助者を確保すれば、自由な体制で介助体制を作れます。自立生活できる重度障害者が増えます。(特にCIL等のない空白市町村で)。
 小規模な障害者団体は構成する障害者の障害種別以外の介護サービスノウハウを持たないことが多いです。たとえば、脳性まひや頚損などの団体は、ALSなど難病のノウハウや視覚障害、知的障害のノウハウを持たないことがほとんどです。
 このような場合でも、まず過疎地などでも、だれもが自薦登録をできる環境を作っておけば、解決の道筋ができます。地域に自分の障害種別の自立支援や介護ノウハウを持つ障害者団体がない場合、自分(障害者)の周辺の人の協力だけで介護体制を作れば、各県に最低1団体ある自薦登録受け入れ団体に介助者を登録すれば、自立生活を作って行く事が可能です。一般の介護サービス事業者では対応できない最重度の障害者や特殊な介護ニーズのある障害者も、自分で介護体制を作り、自立生活が可能になります。
 このように様々な障害種別の人が自分で介護体制を組み立てていくことができることで、その中から、グループができ、障害者団体に発展する数も増えていきます。
 また、自立生活をしたり、自薦ヘルパーを利用する人が増えることで、ヘルパー時間数のアップの交渉も各地で行なわれ、全国47都道府県でヘルパー制度が改善していきます。
 支援費制度が導入されることにあわせ、47都道府県でCIL等自立生活系の障害当事者団体が全国47都道府県で居宅介護(ヘルパー)指定事業者になります。
 全国の障害者団体で共同すれば、全国47都道府県でくまなく自薦登録ヘルパーを利用できるようになります。これにより、全国で重度障害者の自立が進み、ヘルパー制度時間数アップの交渉が進むと考えられます。
47都道府県の全県で、県に最低1箇所、CILや障害者団体のヘルパー指定事業所が自薦登録の受け入れを行えば、全国47都道府県のどこにすんでいる障害者も、自薦ヘルパーを登録できるようになります。(支援費制度のヘルパー指定事業者は、交通2〜3時間圏内であれば県境や市町村境を越えて利用できます)。(できれば各県に2〜3ヶ所あれば、よりいい)。 全国で交渉によって介護制度が伸びている全ての地域は、まず、自薦登録ヘルパーができてから、それから24時間要介護の1人暮らしの障害者がヘルパー時間数アップの交渉をして制度をのばしています。(他薦ヘルパーでは時間数をのばすと、各自の障害や生活スタイルに合わず、いろんな規制で生活しにくくなるので、交渉して時間数をのばさない)
自薦ヘルパーを利用することで、自分で介助者を雇い、トラブルにも自分で対応して、自分で自分の生活に責任を取っていくという事を経験していくことで、ほかの障害者の自立の支援もできるようになり、新たなCIL設立につながりがります。(現在では、雇い方やトラブル対応、雇用の責任などは、「介助者との関係のILP」実施CILで勉強可能)
例えば、札幌のCILで自薦登録受け入れを行って、旭川の障害者が自分で介助者を確保し自薦登録を利用した場合。それが旭川の障害者の自立や、旭川でのヘルパー制度の時間数交渉や、数年後のCIL設立につながる可能性があります。これと同じことが全国で起こります。(すでに介護保険対象者の自薦登録の取組みでは、他市町村で自立開始や交渉開始やCIL設立につながった実例がいくつかあります) 自薦登録の受付けは各団体のほか、全国共通フリーダイヤルで広域協会でも受付けます。全国で広報を行い、多くの障害者に情報が伝わる様にします。
自薦登録による事業所に入る資金は、まず経費として各団体に支払い(各団体の自薦登録利用者が増えた場合には、常勤の介護福祉士等を専従事務員として雇える費用や事業費などを支払います)、残った資金がある場合は、全国で空白地域でのCIL立ち上げ支援、24時間介護制度の交渉を行うための24時間要介護障害者の自立支援&CIL立ち上げ、海外の途上国のCIL支援など、公益活動に全額使われます。全国の団体の中から理事や評議員を選出して方針決定を行っていきます。
 これにより、将来は3300市町村に全障害にサービス提供できる1000のCILをつくり、24時間介護保障の全国実現を行ない、国の制度を全国一律で24時間保障のパーソナルアシスタント制度に変えることを目標にしています。

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の利用者の声

★(関西) 24時間介護の必要な人工呼吸器利用者ですが一般事業所はどこも人工呼吸器利用者へヘルパー派遣をしてくれないので、広告で募集した介助者に全国広域協会の紹介でヘルパー研修を受講してもらい、全国広域協会を利用しています。求人紙での求人募集方法のアドバイスも受けました。介助者への介助方法を教えるのは家族が支援しています。

★(東日本の過疎の町) 1人暮らしで24時間介護が必要ですが、介護保障の交渉をするために、身体介護1日5時間を全国広域協会と契約して、残り19時間は全国広域協会から助成を受け、24時間の介助者をつけて町と交渉しています。

★(東北のA市) 市内に移動介護を実施する事業所が1か所もなく、自薦登録で移動介護を使いたいのですが市が「事業所が見つからないと移動介護の決定は出せない」と言っていました。知人で介護してもいいという人が見つかり、東京で移動介護の研修を受けてもらい全国広域協会に登録し、市から全国広域協会の提携事業所に連絡してもらい、移動介護の決定がおり、利用できるようになりました。

★(西日本のB村) 村に1つしかヘルパー事業所がなくサービスが悪いので、近所の知人にヘルパー研修を受けてもらい全国広域協会に登録し自薦ヘルパーになってもらいました。

★(北海道) 視覚障害ですが、今まで市で1箇所の事業所だけが視覚障害のガイドヘルパーを行っており、今も休日や夕方5時以降は利用できません。夜の視覚障害のサークルに行くとき困っていましたら、ほかの参加者が全国広域協会を使っており、介助者を紹介してくれたので自分も夜や休日に買い物にもつかえる用になりました。

★(東北のC市) 24時間呼吸器利用のALSで介護保険を使っています。吸引してくれる介助者を自費で雇っていましたが、介護保険の事業所は吸引をしてくれないので介護保険は家事援助をわずかしか使っていませんでした。自薦の介助者がヘルパー資格をとったので全国広域協会に登録して介護保険を使えるようになり、自己負担も1割負担だけになりました。さらに、今年の4月からは支援費制度が始まり、介護保険を目いっぱい使っているということで支援費のヘルパーも毎日5時間使えるようになり、これも全国広域協会に登録しています。求人広告を出して自薦介助者は今3人になり、あわせて毎日10時間の吸引のできる介護が自薦の介助者で埋まるようになりました。求人広告の費用は全国広域協会が負担してくれました。介助者の時給も「求人して介助者がきちんと確保できる時給にしましょう」ということで相談のうえ、この地域では高めの時給に設定してくれ、介助者は安定してきました。

 
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