★障害者自立支援法の審議情報

★ヘルパー時間数アップに向けて交渉を

5月号
2005.5.30
編集:障害者自立生活・介護制度相談センター
情報提供・協力:全国障害者介護保障協議会
〒180−0022 東京都武蔵野市境2−2−18−302
発送係(定期購読申込み・入会申込み、商品注文)  (月〜金 9時〜17時)
  TEL・FAX 0120−870−222 (フリーダイヤル
  TEL・FAX 0037−80−4445  
制度係(交渉の情報交換、制度相談)(365日 11時〜23時(土日は緊急相談のみ))        
  TEL 0037−80−4445 (全国からかけられます)
  TEL 0422−51−1566  
電子メール: 
郵便
振込
口座名:障害者自立生活・介護制度相談センター  口座番号00120-4-28675
 

2005年5月号    目次

   

4・・・・過疎地域で1人暮らししたい最重度の全身性障害者募集
6・・・・障害者自立支援法の審議について
7・・・・障害者自立支援法の政省令に関する厚労省資料
8・・・・介護保険ヘルパーに定額払い(5月3日共同通信記事について)
9・・・・4月28日障害保健福祉関係主管課長会議の報告
10・・・自民党障害者特別委員会が障害者自立支援法に対するまとめ
12・・・公明党が障害者自立支援法に関し、財務省・厚労省に要望
14・・・厚労省、障害程度区分の認定方法の案を提示
22・・・障害当事者によるホームヘルパー指定事業者を全国1000ヶ所に
26・・・全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内



4月からのヘルパー時間数のアップに向けて交渉を

 これから1人暮らしを開始して交渉する方は4月〜8月に1人暮らしを始めるほうがよいです。12月以降3月までの1人暮らし開始ではヘルパー予算が増える分の国庫補助がつきません(通常は10月以降の増加予算分は国庫補助がつきませんが、昨年度は、急激に利用が増えたので、12月上旬の取りまとめまでの実績分が国庫補助として認められました。しかし、12月中旬以降に1人暮らしを始めた障害者の分は国庫補助対象になりませんでした)。今からなら、4月からの時間数アップに向けた交渉を行うことになります。交渉は今から行えます。元々1人暮らししている方も、今から4月の時間数アップに向けて交渉を行うことが可能です。

交渉をしたい方、ご連絡ください。厚生労働省の情報、交渉の先進地の制度の情報、交渉ノウハウ情報など、さまざまな情報があります。当会に毎週電話をかけつつ行った交渉で24時間介護保障になった実績が多くあります。ぜひ自治体との交渉にお役立てください。
 当会制度係0037−80−4445(通話料無料)11時〜23時。



資料集7巻新発売。 申込受付中

Howto介護保障 別冊資料
7巻 ヘルパー制度の資料集 支援費制度版

2002年度〜2004年度の月刊全国障害者介護制度情報の記事抜粋

目次
3・・・・・第1章 全国各地の交渉状況
83・・・・第2章 支援費制度について
165・・・第3章 支援費ヘルパーの国庫補助基準の問題について
183・・・第4章 ヘルパー研修関係
235・・・第5章 介護保険制度/障害施策と介護保険の統合問題
285・・・第6章 生活保護
303・・・第7章 その他

この資料の見方
この資料は2002年度〜2004年度の月刊全国障害者介護制度情報の記事の抜粋により構成されています。制度は毎年変わるため、古い制度の解説のページもあります。各記事の先頭に記事の書かれた年月を記載していますので、ご確認ください。

会員および定期購読会員 1800円   一般2500円   全356ページ

申し込みはできるだけFAXで(電話でも可能です。電話は平日11時から17時)    FAX送り先 0120−870−222 発送係    (今月号の封筒でも申し込めます)



交渉団体会員募集

   10月に全国障害者介護保障協議会の常任委員会の選挙(2年に1回)が行われます。選挙は正会員に当たる交渉団体会員により行われます。交渉団体会員は年会費6000円で3人まで月刊誌をお送りします。団体会員・相談会員の方は追加費用なしで交渉団体会員に移行可能です。(交渉団体会員は障害者主体の団体で、ヘルパー制度の交渉を行っている1人暮らしの重度障害者が含まれることが条件です。常任委員会で審査があります)。

常任委員立候補者募集の予告

 10月に選挙を行います。交渉団体会員には9月に選挙の案内と、常任委員立候補の手続きをお送りします。常任委員候補になるには交渉団体会員の構成員であることが必要です。全国9の地方ブロック区と全国区の重複立候補で選挙が行われ、ブロックごとに1〜2人、全国区で3人が選出されます。任期は2年です。



過疎地域で1人暮らししたい最重度の全身性障害者募集

 施設や家族のもとから出て、自立生活を始めませんか?

  多くの市町村では、1人暮らしの長時間要介護の全身性障害者がいないため、ヘルパー制度も伸びていません。これを解決するためにバックアッププロジェクトを行います。1人暮らしの重度の全身性障害者の住んでいる都道府県では1日16時間や24時間介護の必要な障害者がヘルパーや他人介助者を確保して1人暮らしをしています。このような障害者がいる地域ではヘルパー制度が伸び、1日16時間や24時間の制度ができているところがたくさんあります。そのような市町村では、ヘルパー制度の上限という考え方がなくなり、「その障害者が自立して地域で生活するためにどのようなサービスが必要か考えて支給決定する」という考え方に変わっていきますので、1人暮らしの障害者だけではなくそれ以外の障害者もヘルパー制度を必要な水準まで受けやすくなっていきます。
 当会では、47都道府県のどこに住んでいても、同じようなサービスが受けられるように制度改善の交渉の方法の支援や、「最初の1人」の自立支援を技術的、財政的に(介護料)サポートしています。
 現在、長時間のヘルパー制度のない(主に過疎地の)市町村にお住まいで1人暮らしをしたい全身性障害者を募集します。1日16〜24時間の介護が必要な方を想定していますが、それ以外の方もお問い合わせください。
 自立のあと、一定期間の介助者の費用のサポートをいたします。
 制度交渉してヘルパー制度を延ばすバックアップをします。
 アパートを借りる方法なども研修でサポートいたします(毎日介助がつく場合はきちんと方法を学べば簡単に借りることが可能)。住宅改造制度もあり、生活できるように改造も可能です。
 研修参加の交通費や介助費用は助成いたします。
 自立生活をするための技能プログラムを受講していただきます。
 なお、複数募集がある場合は、当会ほかが進めている、公益的な障害福祉活動に参加していただける方を優先いたします。

お問い合わせは 自薦ヘルパー推進協会 0120−66−0009 10:00〜23:00



障害者自立支援法の審議について

 5月11日から障害者自立支援法の衆議院厚生労働委員会での実質審議が始まっています。この記事を書いている27日時点では、国会は郵政関連で空転しており、厚生労働委員会はストップしています。
 審議は、5月11日に実質開始、13日、18日も審議が行われ、その後20日以降は開かれずストップしています。(委員会は、毎週水曜日・金曜日に開かれます)。また、17日には委員会で障害者8団体が呼ばれて参考人質疑が行われました。19日には経済界や労働組合などの参考人質疑が行われました。参考人質疑はあと1回予定されています。委員会審議は週2回、全部で5回ほどの審議で採決になる予定です。当初は5月末が採決予定日と見られていましたが、国会空転のあおりで、日程が6月にずれ込んでいます。

5月17日・18日の委員会の聞き取り記録(障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会配信)はホームページに掲載しています。
○委員会の審議は衆議院TVインターネットホームページ
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
 で同時中継で見ることができます。(過去の審議も見られます)。当会ホームページ解説記事からもリンクしています

「自民党が民主党に法案の訂正案を水面下で提示しているという情報がある。」というコメントはテレビニュースでも流れています。与党が過半数ですので、民主党が修正案を呑まずに、あくまで廃案を求めれば、法案は原案通り可決されます。ただ、郵政の関係で審議時間が足りずに今国会では審議未了で継続審議になる可能性はあります。その場合は次期国会でおなじことの繰り返しになりますが、時間が十分できるので障害者団体も積極的に与党議員に説明に回り、法案の問題点に理解が深まると思われます。
 また、自民党議員の中から「この法律はまずい」という雰囲気が勢力を増した場合は、廃案ということもあるかもしれません。(今のところは、その可能性は少ない)。
 一方、廃案になると、財務省は一切障害者福祉の予算のアップを認めない姿勢になるので、精神障害者ヘルパー制度はまったく伸びませんし、支援費は国庫補助不足が繰り返されることになります。
 障害者8団体の中でも主要な団体では、団体の中央役員は法案に賛成の立場ですが、地方組織では反対の組織が圧倒的に多くなってきています。
 自民党議員の中でも「こんな法案通して選挙は大丈夫か」という議員もいます。
 厚生労働委員の地元の障害者が議員に面会していろいろ説明することで影響を与えることができます。



5月18日の審議で議員に配られた、障害者自立支援法の政省令に関する厚労省資料

 厚生労働委員会で各党議員より厚生労働省に対し、「この法律ではほとんどの重要なことが政省令に定めると規定されており、このままでは審議の意味がない。政省令の内容も含めて審議するので資料を出すように」との意見があり、厚生労働省は18日に委員会の各議員に政省令の項目の資料を出しました。(文書名:障害者自立支援法案における政省令事項 ホームページに全文掲載しています。)
 しかしながら、政令・省令・通知の内容で決まっているのはほとんどなく、これを審議するのも困難な資料です。
 法律が通過してしまえば、行政側は自由に政省令を作ってしまいます。
 特に問題のある点に絞って、各党議員から厚生労働委員会で質問を出してもらい、修正などを約束させていく作業をするしかありません。
   たとえば、審査会の非定形(長時間)の利用者への審査について書いてある22条の2については、以下のような記述があります。

22条2項

厚生労働省令で定めるところ(意見聴取手続)

その他厚生労働省令で定める機関(意見聴取対象機関)

市町村が支給要否決定を行うに当たって身障更生相談所等に意見を聴く際の手続等を定める。

市町村が支給要否決定を行う際に意見聴取することができる身障更生相談所等以外の機関を定める。独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構の地域障害者職業センターを想定。

法律の22条2は以下のとおり。下線部分が今回、上の資料に示されたということです。

22条2 市町村は、支給要否決定を行うに当たって必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、市町村審査会又は身体障害者福祉法第九条第六項に規定する身体障害者更生相談所(第七十四条及び第七十六条第三項において「身体障害者更生相談所」という。)、知的障害者福祉法第九条第五項に規定する知的障害者更生相談所、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第六条第一項に規定する精神保健福祉センター若しくは児童相談所(以下「身体障害者更生相談所等」と総称する。)その他厚生労働省令で定める機関の意見を聴くことができる。

 姑息なことに、「市町村審査会」が焦点になっているのに、今回の資料には「身障更生相談所」と書いており、「市町村審査会」とは書いていません。つまり、わざとわかりにくくしています。役所は議員に対してわざとこのようなわかりにくくした資料を出すのです。



介護保険ヘルパーに定額払い

(5月3日共同通信記事について)

5月3日、共同通信で「訪問介護に定額払い制」という大きな記事が出ました。 介護保険の要介護区分ごとの包括払い制度(施設のような1ヶ月いくら・・・という払い方)にするというものです。 (記事はホームページに掲載)
 この記事の出た後に、厚生労働省は公式には「そのようなことを決めた事実はないし、審議会などに諮問もしていない」ということをいっています。しかし、新聞記者は厚生省の職員から聞いたことを元に記事にしているわけですから、このようなことが1方策として内部の議論で検討されていることは予想されます。この方式を主張しているのはきわめて少数派ということでもないと思われます。
 昨年、「ヘルパー1〜3級はなくなり介護福祉士だけになる」という記事を流した新聞もありましたが、このときも、厚生労働省は「そのようなことを決めた事実はない」という見解でした。しかし、その後、実質的に将来は介護福祉士に一本化するということを厚生労働省は決めました。
 包括方式は、コスト割れの最重度の利用者が事業所を選べなくなる(事業所側が利用者をえらぶようになり、力関係がひっくり返ることにより、サービスが大きく低下)という大きな問題があります。特に重度に包括払いを導入することは非常に問題があります。
 介護保険に包括が導入されると、障害のヘルパー制度にも1年遅れで導入されることは必至です。



4月28日障害保健福祉関係主管課長会議の報告

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

全国課長会議で出された資料は

  1. 福祉サービスの利用者負担について
  2. 障害者自立支援法案における支給決定・サービス利用プロセスについて
  3. 障害福祉計画について
  4. 精神保健施策の改革と医療計画の見直しについて
  5. 精神保健福祉の抜本的な改革

参考資料1 障害者自立支援法案に関するこれまでの国会答弁の議事録
参考資料2 3月18日全国会議で提出された質問項目事項について です。

 利用者負担、支給決定プロセスについては先日の社会保障審議会障害者部会で示されたものと同様の資料で、ひととおり説明がされました。
 障害者福祉計画については7月までに行われる実態把握調査の事務的な説明でした。
 精神保健福祉については医療観察法の進行状況の報告と、医療計画と精神病床算定といった技術的な説明が主でした。
 最後に質問項目をもとに質疑が行われましたが、目新しいことは出ず、多くの質問に対し、「現在検討中です」「追ってお示し致します」との答えでした。

次回の会議は国会審議の状況をみて、5月下旬以降に開催されるようです。 (当日資料は、ホームページに掲載しています)



厚生労働省 障害者自立支援法のホームページを公開

法案全文や審査会・支給決定の仕組みなど、最新資料が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/tp0214-1.html
当会ホームページからもリンクしています。



自民党障害者特別委員会が障害者自立支援法に対するまとめ

(先月号でまとめの「案」を紹介しましたが、その後、さらに最重度障害者に対する文書が改善されました。いろいろな団体の働きかけによるものです。)
 自民党障害者特別委員会(委員長:八代議員)が障害者自立支援法に対するまとめを出しました。まとめ「案」に比べ、たとえば、以下の部分などが改定されています。

○家族の介護が得られない最重度障害者が在宅でも暮らせるよう、国庫負担基準を含め適切な措置を講ずること。また、地域社会における助け合いの気持ちを大切にするため、ボランティアの養成などに積極的に取り組むこと。

 今後の国庫補助基準などの政省令に大きく影響を与える可能性があります。

自民党障害者問題特別委員会のまとめ
障害者自立支援法案及び障害者雇用促進法の一部改正法案の施行に向けて

自由民主党障害者問題特別委員長 八代 英太

 当特別委員会においては、昨年来、障害者基本法改正の趣旨を踏まえ、障害者の自立の支援という観点から、地域生活の支援と就労の支援を軸に議論を重ねてきた。
 政府は、当特別委員会におけるこうした議論の内容を盛り込んだ「障害者自立支援法案」と「障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案」を今国会に上程し、いよいよ国会の場で審議されようとしている。
 当特別委員会は、これらの障害者施策関連二法が真に障害者の自立支援につながるものとなるよう、国会での審議に先立ち、本年1月より新たに「障害者の介護施策等に関する小委員会」を設置し、日本を代表する障害者団体のリーダーも会議に参加する中、今後の障害者福社のあり方等を含めて議員・政府・障害者団体が一同に会して熱心に議論してきた。
 以下両法案による改革の方向性を評価しつつ、施行に向けた論点や今後更に検討すべき論点を整理し、これを小委員会のまとめとする。

平成17年4月20日

( 円滑な施行に向けて)
○ この法律の基本的課題として、あくまでも、障害者基本法の理念に基づき、障害者の自己決定を尊重し、障害者の自立と社会参加を促進するよう推進すること。

○この法律による、障害者の利用者負担については、本人の所得を基本とし、税制や医療保険の被扶養者の関連を整理した上で、親・兄弟・子どもとしての扶養義務者の負担はないものとすること。

○ この法律によって、サービス利用者は、原則1割の負担となるが、激変緩和を考慮し、障害者の厳しい所得の現状も配慮して、負担を求めること。また、負担を求めるに当たっては、就労を支援する観点から、就労によって得た所得等に配慮するとともに、負担の上げ幅が大きいこと等を踏まえ、社会福祉法人が独自に軽減措置を講じた場合に、公費による支援を検討すること。

○家族の介護が得られない最重度障害者が在宅でも暮らせるよう、国庫負担基準を含め適切な措置を講ずること。また、地域社会における助け合いの気持ちを大切にするため、ボランティアの養成などに積極的に取り組むこと。

○この法律による障害者の利用申請手続きは、できるだけ簡略化や便宜が図られるようにすること。

○この法律に、新たに設けられる「審査会」のメンバーは、障害者について十分理解している人物を優先して選ぶこと。

○この法律の施行に当たっては、地方自治体と障害者各種団体の意見を尊重しつつ、地域の中で必要なサービスが確実に提供されるよう、十分な措置を講じること。また、生活介護事業の対象については、年齢など介護の必要度以外の要因を考慮する取扱いとすること。

○地域において障害者が働く場となっている小規模作業所が、障害者自立支援法の枠組みに円滑に移行できるよう、一層の配慮を行うこと。

○障害者の就労と介護は、密接に関連することに鑑み、職場への移動や職場での介護等の職場の行う支援と、新たな法律による福祉サービスとは連携して行うこと。

(その他の課題)
○精神障害者の雇用義務化や身体障害者・知的障害者の短時間労働者の雇用率への算入など、在宅就労、自営業を含め障害者の多様な働き方を実現するための方策を検討すること。

○障害者の可能性を高め、能力を最大限に引き出すため、教育分野と福祉・労働分野の連携を強め、盲・聾・養護学校を含め、多様な場所での障害者の能力開発を更に進めること。

○今後、障害者の所得保障のあり方について、幅広く検討すること。

○新たな法律を踏まえて、支援を受ける障害者の範囲について、身体・知的・精神の三大カテゴリーのほか、発達障害、難病等、日常生活が困難な人々も対象となるよう、障害の定義、等級のあり方を含め検討すること。

以上



公明党が障害者自立支援法に関し、財務省・厚労省に要望

 与党の公明党の厚生労働部会は障害者自立支援法に関して、財務省と厚生省への要望を行いました。(この文書の内容については各障害者団体から要望が入りました)。

以下のような点が注目です

2.評価尺度・基準および市町村審査会について
B 最重度障害者については、長時間介護サービスが確保されるような障害程度区分と国庫負担基準とし、必要な支援水準を確保すること。

6.国庫補助負担金の配分について
国庫補助負担金の配分にあたっては、例えば家族の介護を得られない最重度障害者が在宅で暮らすことができるような基準設定を行うとともに、必要なサービス確保が図られるよう柔軟な運用に配慮すること。

 公明党も自民党と同様、家族の介護を得られない最重度障害者に対する長時間介護サービスが確保されるように財務省や厚生労働省に要望しました。

平成17年4月22日

厚生労働大臣
尾辻 秀久 殿

公明党厚生労働部会
  部会長 福島 豊

障害者の自立支援に関する要望

  障害者の地域生活と就労を進め、自立を支援する観点から、これまで身体・知的・精神に分かれていた3障害の福祉サービスを一本化する「障害者自立支援法案」が第162回通常国会に提出された。
  同法案は、市町村にサービス供給量の数値目標等を明記した障害福祉計画の策定を義務づけ、市町村を中心とするサービス提供体制を確立することや、これまで遅れをとってきた精神障害者の福祉施策を身体・知的障害者と同等に引き上げるため、障害の種別にかかわらず共通のサービス提供を可能とすることなどが盛り込まれ、障害者の福祉施策全般の向上を図るものとして評価できる。
 一方で、これまでの応能負担から、公平な費用負担と配分の確保を図るため、サービスの利用量に応じた応益負担の導入を盛り込んでおり、障害者福祉サービスを利用する障害者の方々に大きな影響を与えることが懸念される。
 よって、同法案の国会審議にあたり、障害者の置かれている実態やこれまでの施策展開との整合性を図りつつ、下記の事項につき、慎重な検討を行うとともに、必要な予算措置を講ずるよう、強く要望するものである。

1.利用者負担の見直しについて
@ 利用者負担の見直しにあたっては、障害者の所得実態を踏まえた十分な配慮を行うこと。また、就労支援策の一層の充実をはじめとした各種の所得保障を確立するための方策を一体的に進めること。
A 低所得者の利用者負担の上限額の設定や減額措置については、世帯単位の収入に基づくものとなっているが、扶養義務の撤廃の趣旨を踏まえ、障害者本人の所得を基本としつつ上限設定・減額措置が図られるよう検討すること。
B 雇用型の就労継続支援事業について、一般企業と同様の雇用関係があること等を踏まえ、事業主の負担による減免措置の導入を検討するなど、障害者の就労促進の観点から十分な配慮を行うこと。

2.評価尺度・基準および市町村審査会について
@ 市町村がサービス量等を決定する際の評価尺度・基準については、障害者の多様な特性とニーズを踏まえ、障害者の地域生活を可能とする適正な基準を設定すること。
A 市町村審査会のあり方については、障害種別特性の知識を有し状況を判断できる者を審査会委員に任命するなど、障害者の心身の状態や生活状況が十分反映されるよう配慮すること。
B 最重度障害者については、長時間介護サービスが確保されるような障害程度区分と国庫負担基準とし、必要な支援水準を確保すること。

3.精神障害者の社会復帰支援・障害に係る公費負担医療制度について
@ 精神障害者の社会的入院の解消、地域生活の具体化を早急に図るため、必要な法整備および社会資源の整備を行うこと。
A 精神障害者通院医療費公費負担制度の利用者負担については、精神障害者の所得の実態を踏まえ、治療の中断につながらないよう低所得者に十分な配慮を行うとともに、継続的に医療費負担が生じることから利用者負担に上限が設定される「重度かつ継続」に該当する疾病等の範囲についても、実態に応じ弾力的な対応を図ること。  
B 育成医療、更生医療について、医療機関における一時的な高額医療費が発生する場合は、医療保険の高額療養費の現物給付化や利用しやすい貸付制度を設けるなど、利用者の負担軽減のための措置を検討すること。

4.移動介護サービスについて
@ 移動介護サービスやコミュニケーション支援については、障害者の地域生活や社会参加を促進するために重要な役割を果たしている実状を踏まえ、サービス水準の後退や市町村格差が拡大することのないよう必要な財政措置を講ずること。

5.地域生活の場について
@ 地域生活の場については、ケアホームやグループホームといった障害程度別の区分により住む場所が限定されないよう、当事者の居住の場の選択権を保障し、障害程度に関わらず共に住み続けることができるよう配慮すること。
A グループホームやケアホームについては、それぞれのサービスにふさわしいサービスが確保されるよう、規模、人員配置、報酬等の基準について配慮するとともに、障害者の所得実態や住宅事情を考慮し、居住コストの軽減に資する住宅政策の充実に努めること。

6.国庫補助負担金の配分について
  国庫補助負担金の配分にあたっては、例えば家族の介護を得られない最重度障害者が在宅で暮らすことができるような基準設定を行うとともに、必要なサービス確保が図られるよう柔軟な運用に配慮すること。



厚労省、障害程度区分の認定方法の案を提示

4月26日 社保審・障害部会の報告

 4月26日 社保審・障害部会が行われ、新法での障害程度区分の認定方法の原案が示されました。
 介護保険の約80項目の要介護認定の調査項目に、知的障害者・精神障害者・視覚障害者向けの20項目ほどを加え、約100項目の調査としています。
 全身性障害など、肢体不自由の障害者に対しては、介護保険のみの項目で見る内容となっています。
   (注:上記で視覚障害向けと書いた部分は、家事や外出が自らできるかどうかの設問なので、厳密には視覚障害専門の設問ではないが、事実上は視覚障害者対策)

 その理由として、介護保険の認定調査を使って障害者の認定を試しに行ったモデル調査で、身体障害と知的障害者については、「ほぼ問題なく結果が出た」という理由を挙げています。
一方、精神障害者については介護保険の要介護認定ではうまくいかない結果が出たそうです。
 それにしては、精神障害者向けの設問項目は数問しかなく、これでは、精神障害者は最も軽い障害程度区分しか取れないと考えられます。一方、介護保険の要介護認定調査で問題なかったという報告のあった知的障害者むけの設問はたくさんの項目が加えられています。

  障害程度区分の原案などの、当日資料はホームページに掲載しています。

第25回社会保障審議会障害者部会傍聴速記録

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

2005年4月26日 10:00〜12:00 厚労省17階会議室

出席委員;嵐谷委員、安藤委員、猪俣委員、江上委員、岡田委員、岡谷委員、亀井委員、北岡委員、笹川委員、君塚委員、小坂委員、古畑委員、小林委員、小林委員、新保委員、京極部会長、末安委員、高橋(清)委員、高橋(紘)委員、武田委員、大濱委員、斉藤委員、丹下委員、徳川委員、長尾委員、野中委員、広田委員、町野委員、松友委員

※以下は審議会傍聴者の当日の速記録をまとめたものであり、正式な議事録ではありませんので、発言者の趣旨にそぐわない、充分に聞き取れていないところもありますので、取り扱いにはご注意下さい。

京極部会長;定刻となりましたので、只今より第25回社会保障審議会障害者部会を開催致します。委員の皆様はお忙しい中お集まり頂きましてありがとうございます。

事務局;新しく着任しました事務局より挨拶をいただきます。

国立施設管理室長の菅原でございます。
精神保健福祉担当企画官、西田でございます。

委員の出席状況ですが、堂本委員、福島委員から欠席の連絡をいただいております。また傍聴につきましては今回もやむなく抽選とさせて頂きました。
資料の確認をさせて頂きます。
1障害者自立支援法案の概要及び施行スケジュールについて
資料2−1 障害者自立支援法における支給決定・サービス利用プロセスについて
資料2−2 障害程度区分判定等試行事業実施要項
資料2−3 障害者に対する要介護認定基準の有効性について
資料3 福祉サービスの利用負担について
資料5 心神喪失者等医療観察法の施行準備の状況等について
資料6 諮問書
資料7 心神喪失者等医療観察法下の行動制限等に関する公示について
資料8 障害者虐待防止についての勉強会
資料9 障害者自立支援法に関する国会での議論の状況について(要約版)
参考資料「精神障害者の社会復帰の明日を語る会」について
以上です。

京極部会長;では、議事に入ります。障害者自立支援法については前回、国会提出前に議論して頂きました。その後2月10日に閣議決定、その日のうちに国会に提出されました。法案は国会の手に委ねられていますが、本日は前回以降の準備状況等について事務局からご報告頂きます。後半では医療観察法関係で諮問書が出ておりますので、内容について事務局の説明をいただき本格的な議論は次回にしたいと思います。では障害保健福祉部長より挨拶いただきます。

塩田部長;本部会がしばらく中断したことお詫びしたいと思います。この間、国会への法案提出に向けての準備に追われておりました。与野党の審査や勉強会が毎週のように開催され、障害者団体も熱心に参加されています。審議会にも情報提供をさせていただきましたが、意見をもらう機会が得られなかったことをお詫びいたします。法案ですが、2月10日に閣議決定され、国会提出に提出され、本日衆議院で趣旨説明が行われます。いよいよ国会審議が始まります。委員会質疑は連休明けになりますが、衆議院で5月いっぱい、参議院で6月いっぱいを目途に審議される予定です。国会において障害者関連の法律が2ヶ月間審議されるのは初めてのことです。引き続き審議会でもご議論頂くが、国会においても、10年20年の先を見こして、大変大事な2ヶ月となります。国会での審議はこれからですが、既に予算委員会などのなかで議論はされております。簡単に中身を紹介しておきたいと思います。資料の9をご覧下さい。いくつかをご紹介しますと、大きな議論は利用者負担についてで、本人だけではなく親兄弟にも負担をもとめることはいかがという意見、一層の低所得者対策の必要性と、働く場での負担について。あと移動介護の問題や、小規模作業所の財源確保について。重度障害者のサービス確保について、精神障害者の通院医療の治療の中断について、所得保障や介護保険との関係について。既に部会でも指摘された事項ですがこれらについて国会で方向付けされるのではないかと思う。審議が始まるなかで明らかになるが、これは見直しの第一歩。これだけで地域生活が実現するわけではない。第2弾、第3弾が必要と思っている。引き続き、議論をこれからも大事になってきますので、よろしくご指導をお願いしたします。

京極部会長;次に障害者自立支援法の準備状況を事務局から簡潔にお願い致します。

伊原企画官;資料1は法案の概要ですが、中身は今まで何度もお話ししているので省略いたします。準備状況はp3。大きく3段階で施行を予定です。10月に公費医療負担の見直し、来年1月に新しい支給決定をスタートさせ10月までかけて行い、利用者負担の見直しと義務経費化を行います。来年10月には福祉計画がスタートし、従来の知的精神身体のサービス体系の見直し、移行がスタートします。これは5カ年かけて移行するものです。児童の入所施設も、契約制度になり利用者負担も。このスケジュールで、法案が通る前ですが準備のための作業を行っている段階です。p4にスケジュールを示しています。支給決定関係、障害程度区分試行事業を61市区町村で、夏頃までに行います。秋には障害程度区分、支給決定手続き、ケアマネの導入の政省令案も示します。この間自治体レベルで、研修も行って頂く。1月には審査会・新しい支給決定手続き開始させ、10月までかけて順次やっていきます。報酬・基準関係については来月から経営実態調査をスタートし、6月までに調査し、夏頃には新たなサービスの考え方を作成する。この部会にも報告する。あわせて来年10月に報酬の見直しと運営基準を示し、報酬については来年の春には示したい。これは来年10月からスタートさせる。計画は現在の把握、実態調査を行い、秋に国の基本方針示したい。来年春には基準報酬の考え方が示されるので、既存の事業者に参入の意向をうかがいたい。10月から事業移行をスタートさせます。以上が資料1について。
 資料2の1、新しい法案における支給決定プロセスについて、現段階で事務局が考えているものです。p2は現在の制度の課題と新制度の対応について。課題は2つの点。決定段階と利用段階。支援の必要度の客観的な基準の全国的なものがない。プロセスの標準的な手続きが不透明であり、自治体任せになっている。ここのニーズ、社会環境、家族、に合わせ細かい支給決定が求められる。あまりケアマネの手法が活用されず、担当者に委ねられ、ばらつきがあったり、画一的である。また自治体間でもばらつきがある。サービス利用段階においては、1週間どのようなサービス、事業者をつかうか、サポートするしくみがない。手厚い支援が必要な、独力で調達するのが難しい時や、長期入院・入所から地域移行への対応するしくみがない。
 新制度ではこれらに対し、アセスメント、障害程度区分、審査会を導入する。ケアマネの導入をして、当事者、家族から話しを聞きその人にあった、支給決定が可能となるようにする。人のレベルアップも必要。そのため、ケアマネ計画作成費を給付し、支給決定を個別化していく。基盤を整備するため、ケアマネ研修事業の強化もする。
 プロセスの全体像、流れ図。全国共通のアセスメント、一次判定を行い、介護給付については審査会で2次判定を行う。訓練給付は1次判定で支給決定する。これを踏まえ意見も聴取し、支給決定案を作成し、基準と乖離したら、審査会に意見聴取を行い、支給決定を行う。後は計画を作成、モニタリングとなる。p4.p5もう少し詳しいもの。これは前回も説明した。
 p6、今までの説明は全体で、これは支給決定について。必要性を総合的に判定する。多面的に判定し、単に身体状況だけではない。社会活動、介護者、住まい、本人の利用意向、訓練、就労意向なども勘案する。下にあるのはアセスメントシートで100項目で判定を行う。心身の状況は程度区分の認定となる。これに勘案事項をいれ、利用意向も入れる。訓練給付にはきめ細かな支給決定が必要なので暫定支給決定も考えている。
 p7、どういう項目でやっていくか、大まかの項目として障害程度区分、勘案事項、訓練就労がある。障害程度区分は7領域、勘案事項は6領域、それと本人の利用意向。訓練等給付の評価項目もはいっている。
 p8は程度区分のイメージ案。心身の状況の判定。共通して100項目ある。これは要介護認定とその調査、支援費の障害程度区分、IADLなどを勘案して作る。障害程度区分の利用目的は一つは居宅介護の基準額、療養介護・生活介護、包括支援の用件とする、3つ目は報酬体系でも活用したい。
 具体的にどういう障害程度区分とするかは試行事業を踏まえて、何段階かに分けたい。複数の障害程度区分を想定している。訓練等給付は介護とは異なり、就労、地域生活へのトレーニング、本人の意欲を評価していく。これは多段階ではなくむしろ支給決定の優先度の高さをはかる。資源量も異なるので、可能であれば報酬に活用していく。スコア化することも考えており、重度の判定を作るなど考えている。
 次のp9を。訓練等給付についての流れの説明で、暫定的な支給決定を設け、お試しをし、効果・可能性をはかる。本人の意思があるかも確認する。確認できない時は給付の種類の見直しを行い、事業所の再採用なども考える。暫定の決定がふさわしいならば、評価指標に基づき評価を行い、事業者が計画案をつくり目標を設定し本支給決定を行う。有期限なので、更新は行わない。再評価で改善が見込まれる、成果が期待される場合はリニューアルして決定する。
 障害程度区分の試行事業は、今回5〜7月で全都道府県と14指定都市で程度区分判定、アセス、支給決定プロセスを試行する。調査は一カ所10名ほど。在宅サービスの利用者を選び、アセス、二次判定を行う。これはプロセスの調査で、新規利用者については、手続きを経験してもらう。p11が具体的な案。
 資料2−2がその要綱案。詳細は省略する。これはたたき台。関係機関にヒアリングを行い、よりよいものにしていく。
 資料2−3は昨年度行った、障害者に対する、要介護認定調査の概要と内容、目的。2500人対象に行った。今回の支給決定は要介護だけではなく多角的に行う。その一つとして要介護基準が、どの程度対応するのかをみた。結果は省略する。結論として、介護サービスについての必要度測定は有効であった。生活訓練などの必要度判定に関しては別のロジック必要としている。精神障害者の結果からも考えられる。作業所などに通ってる人でも4割は非該当になる。身体介護以外の面で支援が必要となるから。
 資料の3は、利用者負担について。これは詳細は省略させていただきます。国会の議論になった部分について説明する。p3の定率負担、実費負担について、所得の少ない人のための配慮措置、きめ細かい措置を行っている。上限も個別減免をし、生活保護になることを防止する。実費負担に関しては、食費への配慮などを行う。p5、月額上限額いについての意見があったが、対象が世帯単位となっており、これは世帯の範囲どうするか。p6に範囲について、現行は本人負担できない場合、扶養義務者に求めるとしている。配偶者と子ども。今回は扶養義務者は廃止した。ただし上限措置は世帯の収入を勘案する。範囲は施行時までに検討としているが、国会の議論に当人だけを対象にという意見と、世帯全体にという意見もある。あと配偶者除外はむずかしく、税制、健保で控除を受けている場合は難しいのではないかといった意見もある。バランスの取れた配慮をするよう指示があった。事務局で検討している。個別減免制度など、今までも説明しているところ。以上でございます。

資料4、公費医療の負担について、現行の負担、定率と応益負担が混在している。今回、これらの障害にかかる公費医療負担制度を自立支援医療制度とし新体系へ移行する。支給認定を共通化し、負担を共通化、医療機関共通化する。医療の内容は現行通り。自己負担、医療費と所得に着目した負担にする。いままでは精神障害者は医療費に、他障害は所得のみに着目していた。制度の安定性を確保するために行う。
 次のページで説明する。横軸が所得で、低所得1、2は住民税非課税世帯で上限額が分かれる。中間的所得、所得税非課税世帯、所得税10万未満は重度かつ継続かどうかで変わってくる。所得税30万以上は上限2万で、3年で見直しを行う。重度かつ継続以外は対象外。疾病の症状から認定し、統合失調症、躁鬱、てんかん等。それに関わらず、高額なとき、多数該当と同じ要件にする。また若い世帯の経過措置実施を考えている。再認定は1年以内に明確にする。入院時の食費、在宅者と入院者の差を是正し、既にこれは求めている。入院時の食費負担。
モデルをp7に示した。月額15万円の人は今まで7.5千だったが、2500円,5000円の負担になる。次ページは従来から出てるもの。p10、17年度予算について、
以上。

京極部会長;ありがとうございます。質問・ご意見等あったら発言を。

安藤委員;部長から国会の審議、障害者問題が審議されることは歴史的なこととの発言があった。審議だけではなく、私たちも市町村にとっても劇的なこと。受け入れ態勢の整備、2ヶ月に1回会議を開催し努力してるというが、その中で問題も出ているが、どのような問題があったか、市町村の体制がどうなっているか、大きな関心もっている。それをだして頂きたい。
 応益の問題、当事者の合意が得られていない、財政的な問題で、導入せざるを得ないとき、合意が無理なら理解を得ることの説明が大切だが努力が見えない。部会にでも障害者の代表が出てるが、発言に制限がある。別に当事者対象の検討会を設けることが必要で、理解・合意得ることが重要と思うが、どうでしょうか。
 上限額についても、おどしに聞こえる。国民の理解が得られないというが、当事者と見方がちがう。自立支援、ノーマライゼーションがいわれ、一般では経済、社会的自立を目指すが、当事者の自立は親からの自立が深刻で、社会で支えることが重要。厚労省は障害者の意見、自治体の意見を、どの程度のレベルで進めるのか。国民の理解というがどういう判断かわからない。

伊原企画官;自治体との関係、課長会議を開き、今回の施行準備をしているが、次回の部会には、どういう意見があったか、要望を整理して示す。世帯の範囲についてはp7国会の議論でも本人の所得を評価すべきとの意見が多い。歴史経過を踏まえ自立できるように方法を考えている。配偶者の扶養義務はずすことや、税制、健保で扶養控除を受けているのにサービス利用するときだけ本人の収入のみはいかがという意見がある。実務上制約上の課題をどうクリアするか考えている。

笹川委員;委員の声が聞こえない。配慮をしてほしい。試行事業案が出てるが、障害別に10人で、実態からいうと手帳の数は膨大で一律に10人ずつでは実態把握できるか疑問。身体の場合、ニーズが違えばサービスも違う。正確なデータが得られないのではないか。

伊原企画官;全国で1800人調べる。相当数の調査になる。今まで要介護認定も行われてきた。それらもあわせて考えていく。個々の状況に合わせ障害程度区分作っていきたい。

猪俣委員;公費医療、p4、38億と示されているが、範囲を本人か世帯かで、どれだけ額が違うかデータだす必要があるのではないか?世帯範囲にしたらどれだけ額が変わってくるのか?数値の上から出すのがいい。できれば次回だしていただきたい。

長尾委員;障害者程度区分、精神障害者については、要介護度では判定できないと出ている。ある行為、やることができるが、自分一人ではむずかしい、見守りや一緒にやることで初めてできることもある。それを勘案しないと介護給付が受けられなくなる。医師の意見書も、介護保険と同じようなものになっている。精神の障害の評価方法は、新しいものをいれて、経過的にいれてほしい。精神障害者のニードを適正に組み入れるようにしてほしい。訓練等給付は、原則期間更新を行わないというが、訓練の評価をする必要があるが、数年では効果がでないことも多い。機能や生活が維持されていることも評価される必要がある。評価方法の充分な勘案を。ケアマネの手法は、障害特性を勘案して、と盛り込まれているが、障害に応じたケアマネが必要になる。精神障害者は疾病と障害が併存しており、医療を入れたケアマネが必要になる。

京極部会長;医療に関しては、訪問看護も必要なサービスとして入ってくる。

伊原企画官;試行事業もやっていくのでそれらについても意見を承りたい。

野中委員;障害程度区分が一人歩きしそう。課題を新制度に当てはめていっている。順番が違う。障害程度区分に当てはめることが先になる懸念がある。

斉藤委員;すべての人が就労につながるのか、福祉就労も必要なのか、厚労省の基本的視点は。

伊原企画官;就労は障害者自立支援法の中でも重要なテーマ。できる限り一般就労を目指す。現実として難しい場合も、継続支援の非雇用型も設けている。

斉藤委員;p9で訓練等給付の支給決定案、原則更新を行わないとある。訓練等には移行・継続支援がはいるのか。更新がないと行わないとなると、継続支援が継続でなくなる。有期限になる。一般雇用にならないと行き場がなくなる。ぜひ配慮を。

徳川委員;重い人への配慮が足りない。非常に重い障害者への対応が明確に出ていない。ほんとに重い方の対応。福島議員の定義にもあったが、サービス量が多い人への負担増になる。配慮が必要。そこが落ちてしまう。いつも後送りになっている。基本法でも重度者への対応ははいっていること。支援法の流れは最重度者を軽くみる流れがある。障害者自立支援法で考えていた段階では自立は自己決定といわれるが、社会自立が全面に出ている。最重度者のための制度が本意であるはず。それが社会正義でもある。

伊原企画官;重度者向けに重度包括支援、重度訪問介護、行動援護など新しいサービス設けている。配慮していきたい。

広田委員;世帯については関心をもっている。所得に応じたサービスを受けたい。プロセス読んでいると、つかれる。よけい障害が重くなる。精神障害の特性の配慮をしてほしい。疲れるのも特性の一つ。マスコミには19日の朝日新聞の報道で不安になった。不安感もつことになる。決まってないことで不安を煽ること、やめていただきたい。どこの人と会っても、廃案という人はいない。よりよいものを作るための委員会なので承知して報道をしてほしい。国民に理解をというのは脅しではないと思う。わたしはスポーツクラブ通っているが、そこでもよく話す。理解することでお金が使われることになる。知ってもらうことは大事と思っている。

高橋清久委員;試行事業について2つ。一つは、対象について精神障害の在宅に限るというが、7万人の退院促進、社会的入院から退院を試みる人がこの中に入れ込めば、いいのでは?検討頂きたい。認定調査票項目、障害症状の不安定性、生活上の問題点、拾えないのではないか。もう一度検討をしてほしい。ケアマネにはモニタリングが大切だと思う。モニタリングシステムを是非検討を。一部ではなくすべてに。

大濱委員;資料2のp7調査票、今回の調査、100項目からなるが、介護保険とほとんど同じ。重度者でもかなり落ちる。概況調査を組み込んで、個々によって障害が違う。2の勘案事項の部分をもっと上にもってこないと。この辺についてどのように検討していくのか、かなり地域で不安をもっている。国会でも大臣も配慮すると言っているが。

嵐谷委員;調査員は何人でやるのか?項目は視野が狭い。障害の立場になって考えないと、上澄みで中身がほとんどない。お答え頂きたい。

岡田委員;医師の意見書、医療を日常的に必要な人に関して調査していくわけだが、グランドデザインの中では、訪問介護ははいっているが、訪問看護が入っていない。日常の処置、家族の負担になっている。これをどう減らしていくか考えないと思う。訪問看護の推進が重要と思う。医療と介護の統合を具体的に明記を。

新保委員;具体的にどこで暫定支給決定するのか?

伊原企画官;調査項目はたたき台なので、意見をいただきたい。資料2−1p6をご覧下さい。支給決定はいろんな面から決定します。障害程度区分は一つの材料。心身の状況を反映したもの。現存するものをベースに事務方が整理した。心身状況なので、地域生活、日中の過ごし方、介護者、社会的要因は別途評価し、別に調べる。2−2で実施項目は2つのものになる。その他のことも大事になってくる。障害程度区分とその他の部分について項目がある。

末安委員;今の説明には疑問がある。試行事業がある。資料2−3の有効性、出ているが、サンプルとして示されているが、精神障害者は4割非該当とあるが、2pの終わりからも結果があって、ホームヘルプ利用者の調査、施設利用者、精神だけがいわれているが、知的身体もかいてある。この方達が、ホームヘルプをどのように受けているか、どれだけの期間か、どういう人に受けているか、それでこういう結果になると思う。ドイツでは1年後に問題になった。医師、医療モデルでみたからではなく、認定の社会要因・生活要因分類できるのかという問題。それでホームヘルプの付け方も変わるとおもう。今回はこれだけでいってしまうのか?データ全部を公開し、いろんな人が意見をいい、その上で、やってほしい。

伊原企画官;データはある種は公開していきたい。今回は介護給付の認定で介護保険と似たようなもの。精神障害者の要介護認定調査は900人で、多くの方は作業所など訓練等給付を使っている人。精神障害者の多くは介護給付と違うサービスが必要。8人ホームヘルプ利用者が入っているが、6人が非該当になった。どういう基準、が必要か考えていきたい。総合的に進めていく。障害程度区分だけではなくもっと広い視点で考える。

小板委員;判定基準、知的障害の場合、実際はもっと大変だろうと思う。形をつくり訓練しても時間がかかる。段階が必要。2−2、p14で判定の基準があるが、いろいろ書いてあるが、抑制していかなくてはならない、時間かかることがたくさんある。老人介護と違う中身が入ってくる。各障害に配慮したものがあるのではないか。
もう一点、この人達が40,60歳になったとき、自立訓練就労が馴染むかどうか。年齢についての配慮はどうか。

伊原企画官;障害特性をどう反映するか、試行事業でデータ集め見直し、意見もいただきたい。ベストの完全、何でもできるとは考えていない。来年以降も制度の高いものを考えていきたい。2段階で考えている。年齢のことも含め施行事業で考えて行きたい。

江上委員;精神障害者の家族に負担をかけないことが大事。精神障害者の方が薬をなかなか飲まない。服薬させる努力は家族がしてる。32条廃止でお金がかかる、風邪をひいてもかかる。是非本人の所得の以内で医療福祉を使えるようにしてほしい。2−3調査の件は今後は、直接接している人に意見を聴きながら調査して頂きたい。公費費医療のp7、月一回の通院のことが書いてあるが、月に何回も不安定なときはある。そういうことも含め考え負担のしくみを。

亀井委員;制度がうまくいくかどうかは、人材にかかっている。ケアマネを含め、広域でいかにやるか、介護保険人材をいかに使うか。こちらからも声を上げていきたい。でこぼこなくす努力が必要。

京極部会長;では次に医療観察法の準備状況について。

事務局;資料5,準備について説明を
<資料読み上げ説明>

発言者不明;行動制限、処遇の問題、重要な問題、何の問題もないとおもう。

小林委員;必要なベッド数確保できないのは、できないまま施行されるのか、されないのか。その中間をどのように捉えるのか?

事務局;指定については、省をあげて努力する。2年以内の施行期日がせまっているので。

小林委員;実態は、一緒の病院にはいっているとき。良くなる人も悪いレッテルをはられてしまう。施行をうまくできないのは、行政府の責任、審議会部会長でも記者会見して、審議会の委員として、なんかしないといけないのではということで発言している。

事務局;知恵いただきながら、考えて頂きたい。
事務局;次回日程、只今観察法の公告にについて議論をお願いしたい。5月下旬の予定。相談させて頂く。

部会長;それでは終了します。



障害当事者によるホームヘルパー指定事業者を全国1000ヶ所に

長時間要介護障害者などが運営する介助サービスのシステムと 24時間介護保障制度を全国に作ろう

 2003年からは障害ヘルパーも介護保険と同様、事業者市場が自由化されました。さまざまな事業者がホームヘルプなどのサービスを提供し、障害者は自由に事業者を選択できるようになりました。
 ホームヘルプサービスを行いたい事業者は、一定の基準を満たせば、都道府県が1〜2ヶ月弱で指定するようになりました。指定を受ければ、市町村境や県境を超えてサービス提供ができるようになりました。
 長時間介助の必要な障害者や高度な介護が必要な障害者の団体は、従来から、行政などの派遣するヘルパーは介助が満足にできなかったため、自分たちで介助者を雇い、団体を作り重度全身性障害者にも十分対応できる介助サービスを行ってきました。また、行政交渉を行い四国や東京を中心に、24時間の介助制度を作り上げてきました。
 これらの自立生活センター等の団体は実績がありながらなかなか障害ヘルパー委託を受けられませんでした。2000年4月からの介護保険施行で、老人向けのヘルパー等事業者が自由化され、それに影響されて障害ヘルパーも重度全身性障害者の運営する自立生活センター等に委託されるようになりました。(それでも3年以上の話し合いが行われた上での事でした)。これにより、各センターは予算規模1億円を超える団体も増えてきました。
 2003年にはこのような心配はなくなりました。一定の基準を満たせば、市町村の意向に関係なく必ず指定が受けられ、ヘルパー事業者になれます。

2010年ごろの目標

 介護保険や障害の指定事業者になってヘルパー派遣を行うと、十分な運営費が保障され、団体職員の人件費や運営費に十分な保障ができます。この仕組みを使って更なるサービス水準アップや制度を改善していく運動に使い、社会を変えていこうという計画です。まず取り組むことは、2010年までに全国に1000事業者を作り、24時間要介護の障害者の自立支援を行い、行政交渉し、24時間介護保障を3300市町村作り出すことです。
 その次は、知的・精神・身体(視覚・聴覚・盲ろう・肢体・内部)・難病および重複の全障害種別の参加を得て、全ての障害種別にサービス提供(当事者が主体的に)していくシステムを計画しています。
 また、3300市町村の多くで24時間に近い介護保障ができた際には、全国で予算が確保されますので、国に対してパーソナルアシスタント制度(労働時間や通学や運転・入院など使途の制限をされない24時間介護保障で全国一律制度)を作っていきます。

注:東京などの一部団体では24時間介助保障を交渉して作り、24時間の専従介助者による介助サービスを行い、人工呼吸器利用の24時間要介助の全身性障害者などを施設などから一人暮し支援できています。一人暮しの知的障害者や精神障害者への介助サービスも行なっています。もちろん短時間の介助サポートもできます。いずれも個別ILプログラムや様々な支援を(自立生活をしている長時間要介助の)障害者役員が管理し健常者のスタッフなどを部下として雇って(障害者と健常者で)運営しています。これら団体は市から障害ヘルパーを委託されており、介護保険指定事業者にもなっており、収入は(今までの障害者団体に比べると)相当大きなものになります。
 通常、このような水準の団体になるために、どれくらいの研修期間や運営期間が必要かといいますと、まず、近隣の市の障害者が研修を受ける場合には、週1回(マネージャー&コーディネーター会議の日に)通って1年間、そのほかに近隣市の自立生活プログラムやピアカウンセリング、行政交渉には必ず全部出席していきます。2年目から団体を立ち上げ、まず1人目の自立支援(施設や親元からの一人暮しの支援)を団体として行います。この際などにも事細かに研修先の団体にアドバイスを仰ぎながら進めます。こうして2人目、3人目と進み、ILP、ピアカンなども講座型から個別までこなし、介護制度交渉も行ない、専従介助者を確保していって介助サービス体制を強固にしていきます。この間も外部の講座などには出来るだけ参加します。これで最短の団体(実績)で4年ほどで上記のような総合的なサービスが行なえるようになります。なお介護保険の事業者指定は実績が全くなくても有資格ヘルパーが3人いれば取れるため、半年ほどで取ることが出来ます。障害ヘルパーも2003年からは同じ様になります。今は障害ヘルパーは市に委託の交渉が必要になりますが介護保険事業者になっていたらすぐに委託が受けられる市も増えてきました。
 上記の(近隣市の障害者が研修を受けて団体を立ち上げていく)モデルをもとに、必要な研修時間を計算すると、週10時間程度で、年500時間(初年度のみ)となります。これと全く同じ事を行なうには年400〜500時間に相当する研修が必要です。全国47都道府県の事業者になりたい団体・個人がこれを全部合宿研修で行うわけにはいきませんから、なるべく通信研修+電話相談でカバーして、合宿研修は少なめでやってみようと検討しています。そのほか、近隣県で受講できる基礎ILP・ピアカンなどは極力近隣地域で受けることで体力や時間、費用が節約できますので極力参加するようにお願いします。

通信研修参加希望者を募集中(受講料無料です)

 障害当事者が主体的に事業を行うための研修システムとして、通信研修と宿泊研修を組み合わせた研修を準備しています。推進協会の理念にそった当事者団体を作るという方は受講料無料です。内容は、団体設立方法、24時間介助サービスと個別自立プログラム、介護制度交渉、施設等からの自立支援、団体資金計画・経理・人事、指定事業、運動理念などなど。現在、通信研修の参加者を募集しています。

くわしくはお問合せ下さいフリーダイヤル0037−80−4455(推進協会団体支援部10時〜22時)へ。

通信研修参加申込書(参加には簡単な審査があります)

団体名(            )

郵便番号・住所 名前 障害者/健常者の別&職名 Tel Fax メール
           
           
           
           
           
           

推進協会団体支援部 FAX 042-452-8029まで (次ページも参照してください)

各団体からの研修参加者の人数について

 通常、推進協会の主催する合宿研修には、障害者の役員・中心的職員で長時間要介助の方と、健常者の介護コーディネーターの両方の参加が希望です。団体ごとに2〜5人は参加してほしいと考えています。

参考資料:推進協会が通信研修を行う団体・個人の理念の条件です
(今すぐできなくても、力がついてきたら、必ずやるという理念を持っていただけるのでしたら対象になり得ます。研修を行い、出来るようになるまでバックアップします。)

推進協会支援団体基準について

(1) 運営委員会の委員の過半数が障害者であり、代表及び運営実施責任者が障害者であること。
 介助保障の当事者団体(介助を必要とする方自身で運営する団体)ですから、なるだけ介助ニーズの高い方を運営委員会にいれていくようにしてください。団体設立後数年たち、より重度の方が自立した場合などは、なるだけ運営委員会に加えて下さい。
(2) 代表及び運営実施責任者のいずれかが原則として長時間要介助の障害者であること。
 代表者及び運営実施責任者(事務局長)は、なるだけ、介護ニーズの高い方がなり、介護ニーズの低い方は例えば事務局次長としてバックアップする等の人事を可能な限り検討して下さい。また、団体設立後数年経ち、より重度の方が自立した場合などは、可能な限り役員に登用して役職としてエンパワメントしていってください。
(3) 24時間介助保障はもとより、地域にいる障害者のうち、最も重度の人のニーズに見あう介助制度を作ることを目的とする組織である。
 例えば、24時間の人工呼吸器を使って一人暮らししている方、24時間介助を要する知的障害者の単身者、重度の精神障害者の方、重複障害者、最重度の難病の方、盲ろう者など、最も重度の方に対応していくことで、それ以外の全ての障害者にも対応できる組織になります。
(4) 当事者主体の24時間の介助サービス、セルフマネジドケアを支援し、行政交渉する組織である、もしくはそれを目指す団体である。
 24時間の介助サービスを行うには、市町村のホームヘルプサービスの利用可能時間数上限を交渉して毎日24時間にする必要があります。交渉を行うには一人暮らしで24時間つきっきりの介助を要する障害者がいる事が条件となります。このプロジェクトではホームヘルプ指定事業の収益を使い、24時間要介助障害者の一人暮らしを支援、実現し、市町村と交渉することを義務づけています。ただし、その力量のない団体には時間的猶予が認められています。この猶予の期間は相談の上、全国事務局が個別に判断します。
(5) 自立生活運動及びエンパワメントの理念を持ち、ILプログラム、ピアカウンセリングを今後実施すること。
 介助サービスは利用者自身が力をつけていくというエンパワメントが基本です。具体的には介助サービス利用者に常に個別ILプログラム+個別ピアカウンセリングを行います。
(6) 身体障害に限らず、今後他の障害者にもサービスを提供すること。

 



全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内

(介護保険ヘルパー広域自薦登録保障協会から名称変更しました)略称=広域協会
フリーダイヤル  0120−66−0009
フリーダイヤル 

自分の介助者を登録ヘルパーにでき自分の介助専用に使えます
対象地域:47都道府県全域

介助者の登録先の事業所のみつからない方は御相談下さい。いろいろな問題が解決します。

 全身性障害者介護人派遣事業や自薦登録ヘルパーと同じような登録のみのシステムを支援費ヘルパー利用者と介護保険ヘルパー利用者むけに提供しています。自分で確保した介助者を自分専用に制度上のヘルパー(自薦の登録ヘルパー)として利用できます。介助者の人選、介助時間帯も自分で決めることができます。全国のホームヘルプ指定事業者を運営する障害者団体と提携し、全国でヘルパーの登録ができるシステムを整備しました。介助者時給は今までの制度より介助者の給与が落ちない個別相談システムです。

利用の方法
  広域協会 東京本部にFAXか郵送で介助者・利用者の登録をすれば、翌日から支援費や介護保険の自薦介助サービスが利用可能です。東京本部から各県の指定事業者に業務委託を行い支援費の手続きを取ります。各地の団体の決まりや給与体系とは関係なしに、広域協会専門の条件でまとめて委託する形になりますので、すべての契約条件は広域協会本部と利用者の間で利用者が困らないように話し合って決めます。ですから、問い合わせ・申し込みは東京本部0120−66−0009におかけください。
 介助者への給与は介護型で時給1500円、家事型1000円、日常生活支援で時給1300〜1420円が基本ですが今までの制度の時給がもっと高い場合には今までの時給になるようにします。また、夜間の利用の方は時給アップの相談にのります。介助者は1〜3級ヘルパー、介護福祉士、看護士、日常生活支援研修修了者などのいずれかの方である必要があります。ただし、支援費制度のほうは、14年3月まで自薦ヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業の登録介護人として働いている場合、県知事から証明が出て永久にヘルパーとして働けます。2003年4月以降新規に介護に入る場合も、日常生活支援や移動介護であれば、20時間研修で入れます。

詳しくはホームページもごらんください http://www.kaigoseido.net/2.htm

東京地区の身体介護時給が1900円にアップ

(身体介護を伴う移動介護も同単価。詳細はお問い合わせください)

自薦介助者にヘルパー研修を実質無料で受けていただけます

 広域協会では、障害当事者主体の理念の3級ヘルパー通信研修も行なっております。通信部分は自宅で受講でき、通学部分は東京なで3日間で受講可能です。3級受講で身体介護に入ることができます。
 日常生活支援研修は、東京会場では、緊急時には希望に合わせて365日毎日開催可能です。2日間で受講できます。東京都と隣接県の利用者は1日のみの受講でかまいません(残りは利用障害者自身の自宅で研修可能のため)。日常生活支援研修受講者は全身性移動介護にも入れます。3級や日常生活支援の研修受講後、一定時間(規定による時間数)介護に入った後、参加費・交通費・宿泊費を全額助成します。

このような仕組みを作り運営しています
仕組み図

お問合せは TEL 0120−66−0009(通話料無料)へ。受付10時〜22時 
みなさんへお願い:この資料を多くの方にお知らせください。 介護保険ヘルパー広域自薦

登録保障協会 発起人(都道府県順、敬称略、2000年4月時点)

名前 (所属団体等)
花田貴博 (ベンチレーター使用者ネットワーク)
篠田 隆 (自立生活支援センター新潟)
三澤 了 (DPI日本会議)
中西正司  (DPIアジア評議委員/全国自立生活センター協議会)
八柳卓史  (全障連関東ブロック)
樋口恵子  (全国自立生活センター協議会)
佐々木信行 (ピープルファースト東京)
加藤真規子 (精神障害者ピアサポートセンターこらーる・たいとう)
横山晃久  (全国障害者介護保障協議会/HANDS世田谷)
益留俊樹  (NPO自立生活企画/NPO自立福祉会)
川元恭子  (全国障害者介護保障協議会/CIL小平)
名前 (所属団体等)
渡辺正直  (静岡市議)
山田昭義  (DPI日本会議/社会福祉法人AJU自立の家)
斎藤まこと (名古屋市議/共同連/社会福祉法わっぱの会)
尾上浩二  (障害者総合情報ネットワーク)
森本秀治  (共同連)
村田敬吾  (自立生活センターほくせつ24)
光岡芳晶  (特定非営利活動法人すてっぷ)
栗栖豊樹  (CILてごーす)
佐々和信  (香川県筋萎縮性患者を救う会)
藤田恵功  (土佐市在宅重度障害者の介護保障を考える会)
田上支朗  (NPO重度障害者介護保障協会)

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の理念

47都道府県で介助者の自薦登録が可能に 障害施策の自薦登録ヘルパーの全国ネットワークを作ろう

 2003年度から全国の障害者団体が共同して47都道府県のほぼ全域(離島などを除く)で介助者の自薦登録が可能になりました。
 自薦登録ヘルパーは、最重度障害者が自立生活する基本の「社会基盤」です。重度障害者等が自分で求人広告をしたり知人の口コミで、自分で介助者を確保すれば、自由な体制で介助体制を作れます。自立生活できる重度障害者が増えます。(特にCIL等のない空白市町村で)。
 小規模な障害者団体は構成する障害者の障害種別以外の介護サービスノウハウを持たないことが多いです。たとえば、脳性まひや頚損などの団体は、ALSなど難病のノウハウや視覚障害、知的障害のノウハウを持たないことがほとんどです。
 このような場合でも、まず過疎地などでも、だれもが自薦登録をできる環境を作っておけば、解決の道筋ができます。地域に自分の障害種別の自立支援や介護ノウハウを持つ障害者団体がない場合、自分(障害者)の周辺の人の協力だけで介護体制を作れば、各県に最低1団体ある自薦登録受け入れ団体に介助者を登録すれば、自立生活を作って行く事が可能です。一般の介護サービス事業者では対応できない最重度の障害者や特殊な介護ニーズのある障害者も、自分で介護体制を作り、自立生活が可能になります。
 このように様々な障害種別の人が自分で介護体制を組み立てていくことができることで、その中から、グループができ、障害者団体に発展する数も増えていきます。
 また、自立生活をしたり、自薦ヘルパーを利用する人が増えることで、ヘルパー時間数のアップの交渉も各地で行なわれ、全国47都道府県でヘルパー制度が改善していきます。
 支援費制度が導入されることにあわせ、47都道府県でCIL等自立生活系の障害当事者団体が全国47都道府県で居宅介護(ヘルパー)指定事業者になります。
 全国の障害者団体で共同すれば、全国47都道府県でくまなく自薦登録ヘルパーを利用できるようになります。これにより、全国で重度障害者の自立が進み、ヘルパー制度時間数アップの交渉が進むと考えられます。
47都道府県の全県で、県に最低1箇所、CILや障害者団体のヘルパー指定事業所が自薦登録の受け入れを行えば、全国47都道府県のどこにすんでいる障害者も、自薦ヘルパーを登録できるようになります。(支援費制度のヘルパー指定事業者は、交通2〜3時間圏内であれば県境や市町村境を越えて利用できます)。(できれば各県に2〜3ヶ所あれば、よりいい)。 全国で交渉によって介護制度が伸びている全ての地域は、まず、自薦登録ヘルパーができてから、それから24時間要介護の1人暮らしの障害者がヘルパー時間数アップの交渉をして制度をのばしています。(他薦ヘルパーでは時間数をのばすと、各自の障害や生活スタイルに合わず、いろんな規制で生活しにくくなるので、交渉して時間数をのばさない)
自薦ヘルパーを利用することで、自分で介助者を雇い、トラブルにも自分で対応して、自分で自分の生活に責任を取っていくという事を経験していくことで、ほかの障害者の自立の支援もできるようになり、新たなCIL設立につながりがります。(現在では、雇い方やトラブル対応、雇用の責任などは、「介助者との関係のILP」実施CILで勉強可能)
例えば、札幌のCILで自薦登録受け入れを行って、旭川の障害者が自分で介助者を確保し自薦登録を利用した場合。それが旭川の障害者の自立や、旭川でのヘルパー制度の時間数交渉や、数年後のCIL設立につながる可能性があります。これと同じことが全国で起こります。(すでに介護保険対象者の自薦登録の取組みでは、他市町村で自立開始や交渉開始やCIL設立につながった実例がいくつかあります) 自薦登録の受付けは各団体のほか、全国共通フリーダイヤルで広域協会でも受付けます。全国で広報を行い、多くの障害者に情報が伝わる様にします。
自薦登録による事業所に入る資金は、まず経費として各団体に支払い(各団体の自薦登録利用者が増えた場合には、常勤の介護福祉士等を専従事務員として雇える費用や事業費などを支払います)、残った資金がある場合は、全国で空白地域でのCIL立ち上げ支援、24時間介護制度の交渉を行うための24時間要介護障害者の自立支援&CIL立ち上げ、海外の途上国のCIL支援など、公益活動に全額使われます。全国の団体の中から理事や評議員を選出して方針決定を行っていきます。
 これにより、将来は3300市町村に全障害にサービス提供できる1000のCILをつくり、24時間介護保障の全国実現を行ない、国の制度を全国一律で24時間保障のパーソナルアシスタント制度に変えることを目標にしています。

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の利用者の声

★(東日本のA市) 市内に移動介護を実施する事業所が1か所もなく、自薦登録で移動介護を使いたいのですが市が「事業所が見つからないと移動介護の決定は出せない」と言っていました。知人で介護してもいいという人が見つかり、東京で移動介護の研修を受けてもらい広域協会に登録し、市から広域協会の提携事業所に連絡してもらい、移動介護の決定がおり、利用できるようになりました。

★(西日本のB村) 村に1つしかヘルパー事業所がなくサービスが悪いので、近所の知人にヘルパー研修を受けてもらい広域協会に登録し自薦ヘルパーになってもらいました。

★(東京都) 3月までは全身性障害者介護人派遣事業を使って自薦の介助者を使っていたのですが、4月1日にB市からC市に転居した関係で、新しい区で受給者証がなかなか発行されず、5月はじめに4月1日付の受給者証が送られてきました。区から広域協会を紹介され、電話したところ、緊急事態ですからということで、特別に4月1日にさかのぼって自薦介護者の介護を支援費の対象にしてくれるということで4月の介助者給与が出ることになり助かりました。

★(北海道) 視覚障害ですが、今まで市で1箇所の事業所だけが視覚障害のガイドヘルパーを行っており、今も休日や夕方5時以降は利用できません。夜の視覚障害のサークルに行くとき困っていましたら、ほかの参加者が広域協会を使っており、介助者を紹介してくれたので自分も夜や休日に買い物にもつかえるようになりました。

★(東北のC市) 24時間呼吸器利用のALSで介護保険を使っています。吸引してくれる介助者を自費で雇っていましたが、介護保険の事業所は吸引をしてくれないので介護保険は家事援助をわずかしか使っていませんでした。自薦の介助者がヘルパー資格をとったので広域協会に登録して介護保険を使えるようになり、自己負担も1割負担だけになりました。さらに、今年の4月からは支援費制度が始まり、介護保険を目いっぱい使っているということで支援費のヘルパーも毎日5時間使えるようになり、これも広域協会に登録しています。求人広告を出して自薦介助者は今3人になり、あわせて毎日10時間の吸引のできる介護が自薦の介助者で埋まるようになりました。求人広告の費用は広域協会が負担してくれました。介助者の時給も「求人して介助者がきちんと確保できる時給にしましょう」ということで相談のうえ、この地域では高めの時給に設定してくれ、介助者は週3日勤務で月20万ほどの収入ができ、安定してきました。

 
HOMETOP戻る