★厚生省、障害福祉施策を大改正案 来年の法改正目指す
  ヘルパー制度が今後全く伸びなくなる恐れ大

★改革のグランドデザイン案 全文掲載

10月号
2004.10.27
編集:障害者自立生活・介護制度相談センター
情報提供・協力:全国障害者介護保障協議会
〒180−0022 東京都武蔵野市境2−2−18−302
発送係(定期購読申込み・入会申込み、商品注文)  (月〜金 9時〜17時)
  TEL・FAX 0120−870−222 (フリーダイヤル
  TEL・FAX 0037−80−4445  
制度係(交渉の情報交換、制度相談)(365日 11時〜23時(土日は緊急相談のみ))        
  TEL 0037−80−4445 (全国からかけられます)
  TEL 0422−51−1566  
電子メール: 
郵便
振込
口座名:障害者自立生活・介護制度相談センター  口座番号00120-4-28675
 

2004年10月号    目次

   

4・・・・厚生省、障害福祉施策を大改正案 解説
5・・・・ヘルパー制度が今後まったく伸びていかなくなる
6・・・・移動介護廃止
6・・・・ALSなどの包括
7・・・・10月12日の審議会・障害部会の傍聴記録解説
8・・・・大臣、就任早々介護保険統合の前向きの発言
9・・・・改革のグランドデザイン案  全文掲載
33・・・改革のグランドデザイン案 参考資料
57・・・全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内



厚労省、障害福祉施策を大改正案 在宅を義務的経費に
  来年の法改正目指す

 厚生労働省障害保健福祉部は、障害福祉施策の大改正を行います。  精神・知的・身体の3障害のサービスを1つの法律に統合することや、ホームヘルプな ど在宅福祉を現在の施設と同様の義務的経費(注)にするかわりに国の補助は一定までに限定する、支給料の決定を市町村とは独立した「審査会」が行う、ほぼ全ての障害者にケアマネジメントの導入など、大きな改正を含んでいます。
 10月12日の審議会障害部会で、厚生労働省は障害制度改正の厚生労働省案(グランドデザイン)を配布しました。

  現在の制度 改正案
施設経費 施設は義務的経費(かかった費用は必ず国と県が補助しなくてはならない)   施設は義務的経費(かかった費用は必ず国と県が補助しなくてはならない)
在宅経費 在宅は裁量的経費(予算を超える支出があった場合は、国や県は予算までしか補助しなくて良い。国庫補助が満額受けられない市町村がその不足分を負担する) 在宅を義務的経費に(かかった費用は必ず国と県が補助しなくてはならない)
財政負担割合 ホームヘルプなどは国50%県25%市町村25%だが、福祉工場や精神の社会復帰施設などは国50%県50%、更生施設は国50%市町村50%。 全施策を国50%、県25%、市町村25%の負担割合などに統一(国と県は調整交付含む)
ヘルパー時間の国基準 現在は国の基準なし 国の基本的基準を障害に応じて3段階で作る
ヘルパーの時間数決定の方法 時間数決定は市町村の障害福祉担当部署が行う。
障害者は交渉して市町村の制度を伸ばしていくことが可能。
時間数決定は市町村とは独立した「審査会」が行う。(3000市町村で審査会が作られ、医師会や民生委員、学識経験者が委員につくことが想定される)。障害者は交渉ができなくなる
ケアマネジメント ケアマネジメントは制度化されておらず、ヘルパーなどの時間数決定にケアマネジメントは義務化されていない。 ほぼ、全障害者がケアマネジメントを受け、ケアプランを作ってもらう。(自分でケアプランを作ることも可能だが、介護保険の前例のように限りなく0人に近い結果になる恐れも)。ケアプランを沿えてヘルパーなどの申請を行うことが義務付けられる。
費用負担 応能負担=同じサービスを使っても、所得に応じて、支払う自己負担が違う。ヘルパー制度は時間数×所得ごとの自己負担を支払う。ただし、所得に応じて月の上限があり、ヘルパーを長時間使っても費用負担が過大にならない。 応益負担=介護保険同様、所得に関係なく同額を利用した量だけ負担する。ただし、低所得者には減免措置(介護保険と同じ方法。なお、介護保険は非課税世帯は月2万4600円以上は負担しなくて良い。一般世帯は3万7200円が上限)。
ガイドヘルパー制度(移動介護) 移動介護(ガイドヘルパー)は、身体介護や日常生活支援と同じ1類型。指定事業所には1時間4020円〜1530円が入る。利用者は自由に事業所を選べる。24時間の介護精度が出ていない市町村では、障害者団体が、24時間介護の必要な障害者に対して、1時間の移動介護の収入で、5時間の介護を提供して障害者が生きている例も。 ガイドヘルパー制度は(社協など)特定の法人に委託され、その法人が直接実施する。(おそらく、ガイドヘルパーには800円〜1000円程度しか入らないと想定される)。
精神障害者 支援費制度に入っていない 支援費制度に入る

ヘルパー制度が今後まったく伸びていかなくなる

 この案には大きな問題が2つあります。
 1番の問題は、ヘルパー時間は市町村が設置する独立機関の「審査会」が決めるという案です。
 審査会の委員は3000市町村がそれぞれ決めますが、介護保険と同じような人選になります。つまり、医師会や看護協会や大学教 授が過半数になり、ここで決められた時間数は、24時間の介護が必要な1人暮らしの障害者で命にかかわる人が、市町村の部長や課長と交渉しても、決定時間をかえられません。厚生労働省は障害に応じて3段階の標準的な金額を示すとしており、「審査会」はこの水準を参考に時間数を決めていくことになります。3段階の最高水準でも、現在の国庫補助基準(3ランクある)の全身性障害者の月125時間(約20万円)から大きく変わるとは考えられません。
 「審査会」の決定は、たとえば、市長や市議会与党でも変更できません。これでは、最重度の1人暮らしの障害者による時間数を伸ばす交渉は、一切できなくなり、ヘルパー時間数の低い地域は、永久にその水準から変更できなくなります。
 30年以上の1人暮らしなどの全身性障害者の運動により日本の介護制度は改善されてきましたが、この制度が導入されると、今後は制度改善の運動はまったく出来なくなり、日本の介護保障制度水準は低迷固定化します。これは、すべての障害者にとって不幸なことになります。
(厚生省案には、審査会は、10月12日の審議会の資料1の6pの下の表、資料2の7p「審査会の設置等によ る支給決定の透明化」、資料3の7p、21行目「2)利用決定の透明化」の丸2、に出 ています。10月12日の配布資料は、ホームページ参照)
 この案が通ると、これからヘルパー制度の水準の低い市町村に1人暮らしして介護制度 を伸ばす交渉を行う最重度障害者が、生活できなくなります。
 日本のほとんどの地域では、まだ24時間介護保障はもちろん、24時間介護の必要 な1人暮らし障害者に対して、1日12時間保障も実現していません。
  「審査会」は最大の問題点を持っています。

移動介護廃止

2番目の問題としては、 移動介護がなくなり、1つの法人に委託される事業になります。 これでは、支援費前の状況に逆戻りです。つまり、全国の9割の市町村で社協委託になります。時給800円〜1000円くらいのガイドヘルパー制度になるでしょう。 支援費実施前の、独占委託のサービスの悪い暗黒の時代に戻ります。
  24時間の介護が必要な1人暮らしの障害者が、1時間5030円の移動介護(夜間)を5時間の介護に引き伸ばして、ぎりぎり生存している大阪やその他の全国各地の地域(24時間の介護保障が出来ていない地域)では、このままでは、それらの障害者の介護が受けられる時間数が足りなくなり、確実に死人が出ます。
(10月12日の審議会の資料1の12p、資料3の15p(移動介護はB障害者地域生活支援事業に入る)、資 料3の後半の、参考資料の35p、を参照)

ALSなどの包括

  なお、包括問題に関しても記述があります。これは、12月に出る、ホームヘルプの包括案とは別物で、ALSなどに対する全制度を包括して一定額で提供する制度です。現状では包括単価が決まっていないので、なんともいえない 案になっています。ALSや呼吸機利用者や重度の知的・精神障害者が想定された内容になっています。包括の単価が たとえば、月80万円になるとすると、当然、それに入らない脳性まひや頚損や筋ジスなどの24時間介護の必要な1人暮らしの全身性障害者は、この包括単価より低い単価までしか、時間数決定が出ないと思います。審査会委員へも、最初に市町村は当然、委員に対してそう説明をすると思われます。



10月12日の審議会・障害部会の傍聴記録解説

自薦ヘルパー(パーソナルアシスタント制度)推進協会本部事務局

 10月12日の審議会・障害部会ではこの資料をもとに改革の全体像・基本視点の説明と 2本柱の一つである「現行の制度課題を解決する」改革の基本的方向について説明が され、後半ではこれについて各委員からの意見、質疑応答が行われました。 委員からの意見では、総論・大枠としては賛成の声が上がりましたが、サービス利用決定に関わる尺度の検討、審査会の設置(つまりアセスメント、介護保険の要介護認定をベースとしたもの)と利用者負担を応能負担から応益負担へと転換することについての懸念の声が多く上がりました。
  利用決定の審査会については介護保険のように医師や専門家は地域生活のニーズわからないのではないか、 当事者の参加や意見が尊重される仕組みが担保されるのか、自己決定を掲げておきながら利用者の納得しうるものができるのか等の懸念が示されました。
  これに対し厚労省は、アセスメントは効果的・効率的なサービス利用の促進、国民全体が納得しうる客観的・合理的な基準・手続きという観点から、利用決定プロセスの透明化は重要と考えているとし、審査会の設置を強く主張し、その構成などについては今後事務局で整理していくとしました。
  利用者負担については、応益負担にすることで実質的に利用者の負担増となり、利用抑制にもつながりかねない、所得保障の仕組みがないなかで応益負担を導入してもよいのか、 利用者の納得を得られるのかといった声が上がりました。 これに対し厚労省は、利用者負担は基礎構造改革当時も議論したが、激変緩和で、経過的な位置付けで応能負担になった経過から、今回本来あるべき姿にするとし、また、福祉サービスが措置から契約に変わっていく中で、自分の必要なものを求めるなら、負担を求めるのが自然の流れであると、かなり強引な説明をしました。
  今後のスケジュール等については、法改正を来年の通常国会に提出することのみが示 され、具体的・個別的なものは示されませんでした。
  次回は10月25日に、改革の2本柱の残りの一つ「新たな障害保健福祉施策体系を構築する」基本的方向性についての説明と 議論がされる予定で、その後に11月中に2回の開催が予定されているようです。また昨日の審議会の議論の詳細につきましてはホームページの傍聴速記録をご参照下さい。



厚労大臣は自民党の尾辻秀久氏(参議院・鹿児島)に決定
就任早々介護保険統合の前向きの発言

 内閣改造で、厚生労働大臣は、自民党の尾辻氏に代わりました。
 就任3日後の9月30日、NHKテレビの番組で、大臣は介護保険の被保険者の20歳までの引き下げについて、前向きの発言を行いました。この情報は新聞各紙に載りました。
 下は、その翌日の厚生労働省の定期記者会見の抜粋です。

閣議後記者会見概要
(H16.10.01(金)10:35〜10:50 厚生労働省内会見場)【広報室】
《閣議について》
(中略)

(記者)  昨日、介護保険の関係で被保険者の年齢を下げることに前向きのような発言をされて おりますけれども、それについて改めてお考えをちょっとお伺いしたいのですが。

(大臣)  個人的な意見と断った上で申し上げたので、大臣の発言としてはちょっと踏み込みす ぎたかなと反省はしております。個人的に出来るだけ多くの人で支えた方がいいと私は 思っているものですから、「個人的にはそう思っております」と、つい申し上げたのです が、改めて考えてみるとまだあちこちで議論をして、その答えが出ていない時に大臣が先 にものを言うのはいかがかなと思いますので、今日のところはややぼかした発言にさせて いただきたいと思います。正直には先に言ってしまっておりますけれども、そこのところ はご解釈いただきたいと思います。
(後略)



改革のグランドデザイン案

[紙媒体の内容は下記URLと同じ物です。]
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/10/s1025-5.html



改革のグランドデザイン案
 参考資料

このページは参考資料1p〜
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/10/dl/s1012-4d.pdf



全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内

(介護保険ヘルパー広域自薦登録保障協会から名称変更しました)略称=広域協会
フリーダイヤル  0120−66−0009
フリーダイヤル FAX 0037−80−4446

自分の介助者を登録ヘルパーにでき自分の介助専用に使えます
対象地域:47都道府県全域

介助者の登録先の事業所のみつからない方は御相談下さい。いろいろな問題が解決します。

 全身性障害者介護人派遣事業や自薦登録ヘルパーと同じような登録のみのシステムを支援費ヘルパー利用者と介護保険ヘルパー利用者むけに提供しています。自分で確保した介助者を自分専用に制度上のヘルパー(自薦の登録ヘルパー)として利用できます。介助者の人選、介助時間帯も自分で決めることができます。全国のホームヘルプ指定事業者を運営する障害者団体と提携し、全国でヘルパーの登録ができるシステムを整備しました。介助者時給は今までの制度より介助者の給与が落ちない個別相談システムです。

利用の方法
  広域協会 東京本部にFAXか郵送で介助者・利用者の登録をすれば、翌日から支援費や介護保険の自薦介助サービスが利用可能です。東京本部から各県の指定事業者に業務委託を行い支援費の手続きを取ります。各地の団体の決まりや給与体系とは関係なしに、広域協会専門の条件でまとめて委託する形になりますので、すべての契約条件は広域協会本部と利用者の間で利用者が困らないように話し合って決めます。ですから、問い合わせ・申し込みは東京本部0120−66−0009におかけください。
 介助者への給与は介護型で時給1500円(最新時給はこちら)、家事型1000円、日常生活支援で時給1300〜1420円が基本ですが今までの制度の時給がもっと高い場合には今までの時給になるようにします。また、夜間の利用の方は時給アップの相談にのります。介助者は1〜3級ヘルパー、介護福祉士、看護士、日常生活支援研修修了者などのいずれかの方である必要があります。ただし、支援費制度のほうは、14年3月まで自薦ヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業の登録介護人として働いている場合、県知事から証明が出て永久にヘルパーとして働けます。2003年4月以降新規に介護に入る場合も、日常生活支援や移動介護であれば、20時間研修で入れます。

詳しくはホームページもごらんください http://www.kaigoseido.net/2.htm

自薦介助者にヘルパー研修を実質無料で受けていただけます

 広域協会では、障害当事者主体の理念の3級ヘルパー通信研修も行なっております。通信部分は自宅で受講でき、通学部分は東京なで3日間で受講可能です。3級受講で身体介護に入ることができます。
 日常生活支援研修は、東京会場では、緊急時には希望に合わせて365日毎日開催可能です。2日間で受講できます。東京都と隣接県の利用者は1日のみの受講でかまいません(残りは利用障害者自身の自宅で研修可能のため)。日常生活支援研修受講者は全身性移動介護にも入れます。3級や日常生活支援の研修受講後、一定時間(規定による時間数)介護に入った後、参加費・交通費・宿泊費を全額助成します。

このような仕組みを作り運営しています
仕組み図

お問合せは TEL 0120−66−0009(通話料無料)へ。受付10時〜22時 
みなさんへお願い:この資料を多くの方にお知らせください。 介護保険ヘルパー広域自薦

登録保障協会 発起人(都道府県順、敬称略、2000年4月時点)

名前 (所属団体等)
花田貴博 (ベンチレーター使用者ネットワーク)
篠田 隆 (自立生活支援センター新潟)
三澤 了 (DPI日本会議)
中西正司  (DPIアジア評議委員/全国自立生活センター協議会)
八柳卓史  (全障連関東ブロック)
樋口恵子  (全国自立生活センター協議会)
佐々木信行 (ピープルファースト東京)
加藤真規子 (精神障害者ピアサポートセンターこらーる・たいとう)
横山晃久  (全国障害者介護保障協議会/HANDS世田谷)
益留俊樹  (NPO自立生活企画/NPO自立福祉会)
川元恭子  (全国障害者介護保障協議会/CIL小平)
名前 (所属団体等)
渡辺正直  (静岡市議)
山田昭義  (DPI日本会議/社会福祉法人AJU自立の家)
斎藤まこと (名古屋市議/共同連/社会福祉法わっぱの会)
尾上浩二  (障害者総合情報ネットワーク)
森本秀治  (共同連)
村田敬吾  (自立生活センターほくせつ24)
光岡芳晶  (特定非営利活動法人すてっぷ)
栗栖豊樹  (CILてごーす)
佐々和信  (香川県筋萎縮性患者を救う会)
藤田恵功  (土佐市在宅重度障害者の介護保障を考える会)
田上支朗  (NPO重度障害者介護保障協会)

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の利用者の声

★(関西) 24時間介護の必要な人工呼吸器利用者ですが一般事業所はどこも人工呼吸器利用者へヘルパー派遣をしてくれないので、広告で募集した介助者に広域協会の紹介でヘルパー研修を受講してもらい、広域協会を利用しています。求人紙での求人募集方法のアドバイスも受けました。介助者への介助方法を教えるのは家族が支援しています。

★(東日本の過疎の町) 24時間介護が必要ですが、1人暮らしをして24時間介護保障の交渉をするために、身体介護1日5時間を広域協会と契約して、残り19時間は広域協会から助成を受け、24時間の介助者をつけて町と交渉しています。

★(西日本のB村) 村に1つしかヘルパー事業所がなくサービスが悪いので、近所の知人にヘルパー研修を受けてもらい広域協会に登録し自薦ヘルパーになってもらいました。

★(東京都) 3月までは全身性障害者介護人派遣事業を使って自薦の介助者を使っていたのですが、4月1日にB市からC市に転居した関係で、新しい区で受給者証がなかなか発行されず、5月はじめに4月1日付の受給者証が送られてきました。区から広域協会を紹介され、電話したところ、緊急事態ですからということで、特別に4月1日にさかのぼって自薦介護者の介護を支援費の対象にしてくれるということで4月の介助者給与が出ることになり助かりました。

★(北海道) 視覚障害ですが、今まで市で1箇所の事業所だけが視覚障害のガイドヘルパーを行っており、今も休日や夕方5時以降は利用できません。夜の視覚障害のサークルに行くとき困っていましたら、ほかの参加者が広域協会を使っており、介助者を紹介してくれたので自分も夜や休日に買い物にもつかえるようになりました。

★(東北のC市) 24時間呼吸器利用のALSで介護保険を使っています。吸引してくれる介助者を自費で雇っていましたが、介護保険の事業所は吸引をしてくれないので介護保険は家事援助をわずかしか使っていませんでした。自薦の介助者がヘルパー資格をとったので広域協会に登録して介護保険を使えるようになり、自己負担も1割負担だけになりました。さらに、今年の4月からは支援費制度が始まり、介護保険を目いっぱい使っているということで支援費のヘルパーも毎日5時間使えるようになり、これも広域協会に登録しています。求人広告を出して自薦介助者は今3人になり、あわせて毎日10時間の吸引のできる介護が自薦の介助者で埋まるようになりました。求人広告の費用は広域協会が負担してくれました。介助者の時給も「求人して介助者がきちんと確保できる時給にしましょう」ということで相談のうえ、この地域では高めの時給に設定してくれ、介助者は週3日勤務で月20万ほどの収入ができ、安定してきました。

★(東日本のA市) 市内に移動介護を実施する事業所が1か所もなく、自薦登録で移動介護を使いたいのですが市が「事業所が見つからないと移動介護の決定は出せない」と言っていました。知人で介護してもいいという人が見つかり、東京で移動介護の研修を受けてもらい広域協会に登録し、市から広域協会の提携事業所に連絡してもらい、移動介護の決定がおり、利用できるようになりました。

 
HOMETOP戻る