★ 千葉県でも24時間介護保障

★主管課長会議の報告

10月号
2008.10.30
編集:障害者自立生活・介護制度相談センター
情報提供・協力:全国障害者介護保障協議会
〒187−0003 東京都小平市花小金井南町1-11-20花壱番館1階D
発送係(定期購読申込み・入会申込み、商品注文)  (月〜金 9時〜17時)
  TEL・FAX 0120−870−222 (フリーダイヤル)
  TEL・FAX 042−467−1460 (新番号)
制度係(交渉の情報交換、制度相談)(365日 11時〜23時(土日は緊急相談のみ))        
  TEL 0037−80−4445 (全国からかけられます)
  TEL 042−467−1470 (新番号)
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郵便
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口座名:障害者自立生活・介護制度相談センター  口座番号00120-4-28675
 

2008年10月号    目次

   

4・・・・大阪市で入院介護制度開始
5・・・・千葉県A市で毎日24時間の支給決定
5・・・・山形県B市で他人介護料の不服審査 県が市の決定を覆す
6・・・・障害保健福祉関係主管課長会議の資料と解説
7・・・・介護保険の福祉機器と住宅改造の範囲広がる方向
8・・・・社会保障審議会障害者部会の解説
12・・・今年度の政策研究集会・自立支援分科会
13・・・介護保険の単価アップへ
13・・・障害者自身でヘルパー時間数の改善交渉を
14・・・全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内



重度障害者の研修生募集

 2〜3年ほど東京の介護保障協議会事務局で介護制度交渉や自立生活センターの立ち上げ方法を勉強して、地元へ戻り、世の中を変える運動に従事したい障害者を募集しています。

対象:24時間介護の必要な全身性障害者
車椅子で暮らせる社宅アパート用意します。
24時間の介護制度あり。
介護で穴があくことはありません。
面接審査があります。

お問い合わせは 0120-66-0009 またはo@kaigoseido.net(担当:大野)



10月より会費・定期購読料が安くなりました

 障害者自立支援法など制度改正がなく情報が少ない時期にあたることや、ホームページで詳細資料を掲載する時代になり、紙の媒体でページ数が減った、電話料金が安くなった、などの理由で、全国障害者介護制度情報の定期購読と相談センターの相談会員等の会費を引き下げることになりました。
(なお、今後は合併号の発行時にも会費・購読料の値引きを行いません。)

新しい会費・購読料

  • 定期購読    月100円 年間1200円・・・今までは年間3000円
  • メール定期購読 月30円  年間360円 ・・・今までは年間1200円
  • 相談会員    月150円 年間1800円・・・今までは年間6000円
          (相談会員の説明:定期購読+フリーダイヤル相談)
  • 相談会員B   月80円  年間960円
           (メールで月刊誌を受け取る相談会員)
  • 団体会員    月300円 年間3600円・・・・今までは年間1万円
           (団体会員の説明:団体内の誰でも相談電話ができる相談会員)

 すでに今年度会費を振込みいただいている方には、新会費で計算して期間延長で対応いたします。
 昨年度分の会費納入済みの会員様には機関紙発行回数が少なかったため、今年9月末までは昨年度の会費でまかなわれています。今年度(来年3月までが今年度扱い)は安くなった会費で10月からの6ヶ月分の支払いとなります。
 今年度より会費を払い始めた会員様には、古い(高い)会費で今年10月から来年3月までの6か月分をいただいていますが、この6か月分は、新しい(安い)会費で割り、1ヶ月単位で切り上げの上、期間延長の取り扱いにします。(たとえば、定期購読で残り6ヶ月を1500円計算で支払っている方には、新しい会費で15か月分の計算になるので、2010年1月まで支払い済みの取り扱いとします)。不明な点はお問い合わせください。 *メール定期購読と相談会員Bはパソコンメールからの申し込み限定です。



大阪市で入院介護制度開始

知的障害対象 国庫補助(地域生活支援事業のコミュニケーション支援)を利用

 大阪市でも入院時の介護制度が10月1日より開始されました。1日7000円(4時間を越える場合)で入院後14日まで。
 それ以外は、神戸市の制度と同じような意思疎通に障害がある重症心身障害児者むけの制度です。コミュニケーション支援の国庫補助を使っており、予算は200万円。

対象者は、次のいずれにも該当する者
(1)大阪市在住の障害者・障害児
(2) 区分6で、居宅介護、重度訪問介護、重度障害者等包括支援の利用者
(3) 障害程度区分認定時の認定調査項目のうち、
  「6-3-ア 意思の伝達」、
  「6-3-イ 本人独自の表現方法を用いた意思表示」、
  「6-4-ア 介護者への指示への反応」、
  「6-4-イ 言葉以外のコミュニケーション手段を用いた説明の理解」
  のいずれもが「できる」以外と認定されている者
(4) 介護者がいない者又はこれに準じる者

 神戸と同様に、入院した障害者に付き添い、コミュニケーションの支援を行うことが目的で、身体介護は行えないことになっています。
 この制度は、先にできた悪い見本の神戸の制度をコピーしたもので、コミュニケーションの支援の意味を非常に狭く捉えています。各地で交渉して入院介護の制度を作る場合は、この制度を地元自治体に真似させないような交渉が必要です。



千葉県A市で毎日24時間の支給決定

 首都圏の都県では比較的介護制度の遅れていた千葉県で、重度訪問介護が毎日24時間の支給決定の事例が出ました。これで、関東では24時間介護の事例がないのは群馬県のみになりました。



山形県B市で他人介護料の不服審査 県が市の決定を覆す

 山形県B市で障害者が行った生活保護他人介護料の申請を市が却下したことに対して、県が障害者の言い分を認めて市の決定を取り消す事例がありました。この障害者は24時間の介護が必要で、入所施設から障害者団体の支援でアパートに1人暮らしを始めていました。施設を出た後の市の障害福祉担当部署との交渉では市の職員が24時間の介護の必要があることを認めながら、ヘルパー制度は1日12時間までしか出ていませんでした。そこで、障害者が生活保護の他人介護料大臣承認の申請を行ったところ、市の福祉事務所長が却下をしました。(20年前ならよくある事例ですが、今では珍しいことです。)
 障害者は県の保護課に不服審査請求を行い、県は市の決定を却下しました。



障害保健福祉関係主管課長会議の資料と解説

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

 9月29日、厚生労働省において全国障害保健福祉関係主管課長会議が開催されました。
主な議題は
・平成21年度概算要求について
・社会保障審議会障害者部会をはじめ各検討会等の経過報告
・第2期障害福祉計画について
・その他 などでした。
 障害者部会の報告などでは現在の審議状況について報告があり、来年に迫った施行後3年後の見直しについてどのような項目が論点となっているかを説明しました。
 もっとも審議会等で話されたこと以上は「現在検討中です」という説明が多く、具体的な見直しの方向性についてはまだ触れられる段階ではないということです。ただ「12月までには、(社保審障害者部会の報告書として)方向性は出す」と明言しており、ここ1〜2ヶ月で見直しに向けて具体的な改定案など議論を詰めていくとしています。10月11月は来年の見直しに向けてはかなり大切な時期にさしかかります。
 また、第2期の障害福祉計画については、第1期を作成したのが制度施行の混乱期だったため今回は実質的な計画をしっかりと積み上げていきたいとの説明があり、第1期との主な変更点を示した資料が出されています(資料3−1〜3)。
 会議の最後に質疑応答があり、都道府県などの担当者から主に来年の見直しについての質問が相次ぎました。「多くは今は検討中です」「審議会等で議論いただいています」 「皆さんの意見をお聞きして・・・」という答えが多かったです。
 見直しスケジュールについては「来年の通常国会で6月までに法案を通し、その後できるところから実施していく。施行時のように短時間にではなく自治体の準備状況を含め見直しの具体的な実施時期は決めたい」との発言がありました。
 また、訪問系サービスの見直しについては「制度の大枠を変更するつもりはないが、重度者へのサービスの単価が低いことや行動援護など新しいサービスについての見直しの必要性は聞いている」という答えをしていました。
 厚生労働省が重度訪問介護と直接的には言及しませんでしたが、「重度者へのサービス単価が低い」という認識を示すのは初めてのことで、単価引き上げについて可能性があることを示唆したといえます。
 この点についても今後の審議会などでも議論があると思われ、重要な時期を迎えると予想されます。
 配布されました資料は一部を除きホームページに掲載しましたのでご参照下さい。



介護保険の住宅改造と福祉機器の対象が来年度から広がる方向

 厚生労働省の「介護保険福祉用具・住宅改修評価検討会」で来年度からの福祉機器や住宅改造の拡大が合意されました。
 来年度より、住宅改造(20万円)の工事の対象に、開口部を広げるための引き戸を新たに設置する工事が対象に加わる方向です。(障害の住宅改造制度もこれにあわせて国の示す地域生活支援事業の要綱案が改正されると思われます)。
 また、レンタル品目の福祉機器では、車椅子用の段差昇降機や布団用起き上がり補助装置、離床センサー(認知症むけ)の3品目が、購入品目では、入浴介助ベルト、自動排泄処理装置の2品目が増える方向です。



社会保障審議会障害者部会の解説

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

第39回社会保障審議会障害者部会の資料と解説

 9月24日第39回社会保障審議会障害者部会が開催されました。  今回は先日示された7つの柱からなる論点整理のうち「地域における自立した生活のための支援」をテーマとして論議されました。(※地域生活支援のうち相談支援、就労支援、所得保障は個別のテーマ設定がされているため今回は論点として除かれています)
 上記のテーマを ア.地域移行促進、イ.住まいの場の確保、ウ.地域生活に必要な暮らしの支援 の3つの課題に整理し、アを前半に、イ、ウを後半に各委員からの意見提起がされ論議されました。
 地域移行については 精神科病院や入所施設からの地域移行がすすまない現状から、「進まない原因、理由を分析すべき」、「地域の社会資源が足りない。財源確保が必要、地域移行促進はそれから」「地域移行のための体験的利用を給付すべき」 「地域移行の中で施設が果たす役割は」「精神障害者の支援については本人支援と家族支援を切り離して考えるべき」といった意見や議論がありました。
 グループホームやケアホーム、地域サービスの体験的利用、入所中からのサービス利用計画作成などについては肯定的な意見が多かったようです。
 地域移行に関しては相談支援体制が深く関わるため、今回は時間的な制約もあり論議が中途になった感じは否めません。
 今後「相談支援体制」をメインテーマとして開催される回でこのことについてさらに論議がされると思われます。
 住まいの場の確保、暮らしの支援については身体障害者のグループホーム・ケアホーム利用についての論議がされました。反対を明確にする団体はありませんでしたが、コスト面から「重度者はケアホームへ」という逆に選択肢を狭める危険性や現行のケアホームでは制度に縛られ、入所施設の管理体制と変わらず、自立した生活ができるか、といった懸念も示されています。
 また地域のサービスについてはここでも財源不足、社会資源の不足を指摘する声があがっています。
「自立支援法は地域生活中心を理念とするが、内容が伴っていない。今回の論点も手直しだ。内容を理念に近づけるためもっと抜本的な見直しが必要だ」「地域でその人らしい暮らしをするための権利保障が重要だ」といった意見も出されています。

第40回社会保障審議会障害者部会の報告

 10月8日、社会保障審議会障害者部会が開催されました。
 今回は相談支援をテーマに、前半は一般的な相談支援事業(委託事業)や相談支援体制について、後半はサービス利用計画作成に関わる相談支援について議論が行われました。  
前半の相談支援体制の部分では
・相談支援事業は自立支援法以前から一般財源化され、自立支援法でさらに地域格差が広がっている市町村の力量の差が出て来ている。
・相談支援事業における都道府県の役割が弱い。役割を明確にしていくべき
・訪問型の相談支援事業が必要
・専門家もいるが、ピア・カウンセリングなど当事者による支援の有効性を明確に位置づけるべき
・当事者間だけでなく、家族同士、保護者同士のピア・カウンセリングもエンパワメントという視点から有効である。
・どこまでが相談支援の範囲かはっきりしないところがある。
・相談支援体制を担う人材育成が必要
・インテークと専門的な相談と機能・役割を分化してはどうか
 といった意見が出されました。
 特に注目されるのは資料2−1の3ページ目にあるように相談支援の内容にピア・カウンセリングか明確に位置づけられ、今日の議論においても、当事者委員のみならず、専門家・医師からもその有効性、必要性が提起され、制度化を望む声があがりました。
 後半はサービス利用計画作成に関わるいわゆる指定相談支援事業に関して意見が出され、
・現在全く機能していない。制度上のしくみを根本から議論する必要がある。
・ケアマネジメントを制度上位置づける必要があるが、人材と財源が不足している。
・支給決定段階からケアマネジメントが入ることが必要。
・ケアマネジメントが全支給決定者に行われると、本人のニーズが反映されるのか懸念がある。
・施設入所者までケアマネジメントの対象としてはどうか。
・対象を広げるとき民間の力がいるが、介護保険のように利益誘導にならないようチェック体制が必要・・・といった意見が出、
 また最後に自立支援協議会について意見が出され、
・大変重要な役割を担う。法律上の位置づけが必要。
・人口20万人に一箇所の規模。機能・役割も明確にしていくべき。
・必ず当事者が入るしくみが必要。
 といった議論がされています。

第41回社会保障審議会障害者部会

 10月22日に第41回社会保障審議会障害者部会が開催されました。
 今回は当初「就労支援」と「所得保障」がテーマに設定されていましたが、前半の就労支援についての質問や意見が相次ぎ、「所得保障」のテーマまで入ることができずに終了しました。
 多くの時間を使い、就労支援について、様々な意見提起がされましたが、議論のポイントとしては
・就労した数だけではなく中身がわからない。内容が大事。
・自立支援法で就労移行支援事業ができたから就労が進んだわけではない。就労移行支援事業は実施されまだ2年間で評価はこれからではないか
・就労支援といっても生活支援がないと成り立たない。両輪のようなもの。
・職場での介助、通勤の介助が制度の狭間でつかえない。これがあれば働ける人が増える。
・雇用助成金や職場介助者制度の拡充と柔軟な運用が必要。
・就労した後のフォローアップが大切。
・ジョブコーチは重要な役割を担っている。拡充を。
・非常勤や勤務時間など柔軟な雇用体制が必要。
・就労のための福祉教育労働のネットワークといってもそれぞれの役割分担をきっちりしなければ意味がない。
・職業体験、実習の場、就労移行支援事業を特別支援学校在学時から利用できるように。
といった意見が出されています。
 すべての回の配付資料等をホームページに掲載しましたのでご参照下さい。



今年度の政策研究集会・自立支援分科会 (12月14日)のご案内

 今年の障害者政策研究集会は12月13日(土曜)の全体会、14日(日曜)の分科会の2日間です。

当会ほかが担当している自立支援分科会(12/14)の内容を紹介します。

午前の部
  自立支援法関連予定(詳細未定) パネラー未定

午後の部
   介護制度が不十分なために、世の中からは「障害を持つことは不幸」と思われており、ALSなどの人工呼吸器利用者の尊厳死(人工呼吸器などを選択せずに死ぬことを選ぶことを尊厳死だと言うおかしな動きがある)や筋ジスやなどの胎児選別(障害者の遺伝子を持つことが胎児の段階でわかれば妊娠中絶をする仕組み)を推進しようとの動きがある。その問題について議論する。(上限なしの介護制度が確立している自治体での最重度障害者の地域生活の実態などの紹介も含めて)

パネラー
橋本 操さん  ALS/MNDさくら会 日本ALS協会
川口有美子さん ALS/MNDさくら会 日本ALS協会
海野幸太郎さん 日本ALS協会
上野美佐穂さん 神経筋疾患ネットワーク CILくれぱす
石地かおるさん 神経筋疾患ネットワーク CILリングリング

 自立支援分科会は、他の分科会より午後の開始時間が35分遅くなります。 他の分科会と掛け持ちする方はご注意ください。
 政策研究集会の参加申し込み方法や会場案内は後日実行委員会から広報され次第、HPに掲載します。(東京開催)



介護保険の報酬引き上げへ1200億円

=介護職員の待遇改善−追加経済対策で政府・与党調整
10月23日 時事通信

 政府・与党は22日、2009年度の次期介護報酬改定で介護報酬を引き上げるため、月内にまとめる追加経済対策に約1200億円を計上する方向で調整に入った。他の業種と比べて賃金が低く、離職率が高い介護職員の待遇改善を目指す。計上する約1200億円は、介護報酬引き上げに伴って本来なら負担増となる介護保険料の肩代わり分に充当し、被保険者の負担が急に増えないよう激変緩和措置を講じる。
 介護報酬は介護事業者に支払われるサービスの対価。原則として3年ごとに改定されており、2000年度の介護保険制度導入以降、03年度にマイナス2.3%、06年度に同2.4%(05年10月改定分を含む)と過去2回連続で引き下げられてきた。追加経済対策に約1200億円が計上されることで、介護報酬は初めて引き上げられる公算だ。



ヘルパー時間数の改善交渉を全国各地で

 長時間のヘルパー制度が必要な最重度の障害者であっても、市町村には、障害者個々人が自立した生活ができるような支給決定をする責務があります(障害者基本法・障害者自立支援法)。現在、国の障害ヘルパー制度の理念にのっとって、必要なヘルパー時間を個々人ごとに決定している市町村も増えてきた一方、いまだに過半数の市町村では、長時間介護を必要とする重度の障害者に対して、一律のヘルパー制度の上限を設けるなど、制度運営上の違反を行っている実態があります。
 当会には、人口1万人以下の過疎の町から都会まで、どんな規模の自治体でも24時間の介護制度を作った際のサポートの実績があります。交渉をしたい方は、制度係までご連絡ください。厚生労働省の情報、交渉が進んでいる自治体の制度の情報、交渉ノウハウ情報など、さまざまな情報があります。
 制度係 0037−80−4445(通話料無料)11時〜23時。



全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内

(介護保険ヘルパー広域自薦登録保障協会から名称変更しました)略称=広域協会
フリーダイヤル  0120−66−0009
フリーダイヤル 

自分の介助者を登録ヘルパーにでき自分の介助専用に使えます
対象地域:47都道府県全域

介助者の登録先の事業所のみつからない方は御相談下さい。いろいろな問題が解決します。

 全身性障害者介護人派遣事業や自薦登録ヘルパーと同じような登録のみのシステムを支援費ヘルパー利用者と介護保険ヘルパー利用者むけに提供しています。自分で確保した介助者を自分専用に制度上のヘルパー(自薦の登録ヘルパー)として利用できます。介助者の人選、介助時間帯も自分で決めることができます。全国のホームヘルプ指定事業者を運営する障害者団体と提携し、全国でヘルパーの登録ができるシステムを整備しました。介助者時給は今までの制度より介助者の給与が落ちない個別相談システムです。

利用の方法
  広域協会 東京本部にFAXか郵送で介助者・利用者の登録をすれば、翌日から支援費や介護保険の自薦介助サービスが利用可能です。東京本部から各県の指定事業者に業務委託を行い支援費の手続きを取ります。各地の団体の決まりや給与体系とは関係なしに、広域協会専門の条件でまとめて委託する形になりますので、すべての契約条件は広域協会本部と利用者の間で利用者が困らないように話し合って決めます。ですから、問い合わせ・申し込みは東京本部0120−66−0009におかけください。
 介助者への給与は介護型で時給1500円、家事型1000円、日常生活支援で時給1300〜1420円が基本ですが今までの制度の時給がもっと高い場合には今までの時給になるようにします。また、夜間の利用の方は時給アップの相談にのります。介助者は1〜3級ヘルパー、介護福祉士、看護士、日常生活支援研修修了者などのいずれかの方である必要があります。ただし、支援費制度のほうは、14年3月まで自薦ヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業の登録介護人として働いている場合、県知事から証明が出て永久にヘルパーとして働けます。2003年4月以降新規に介護に入る場合も、日常生活支援や移動介護であれば、20時間研修で入れます。

詳しくはホームページもごらんください http://www.kaigoseido.net/2.htm

東京地区の身体介護時給が1900円にアップ

(身体介護を伴う移動介護も同単価。詳細はお問い合わせください)

自薦介助者にヘルパー研修を実質無料で受けていただけます

 広域協会では、障害当事者主体の理念の3級ヘルパー通信研修も行なっております。通信部分は自宅で受講でき、通学部分は東京なで3日間で受講可能です。3級受講で身体介護に入ることができます。
 日常生活支援研修は、東京会場では、緊急時には希望に合わせて365日毎日開催可能です。2日間で受講できます。東京都と隣接県の利用者は1日のみの受講でかまいません(残りは利用障害者自身の自宅で研修可能のため)。日常生活支援研修受講者は全身性移動介護にも入れます。3級や日常生活支援の研修受講後、一定時間(規定による時間数)介護に入った後、参加費・交通費・宿泊費を全額助成します。

このような仕組みを作り運営しています
仕組み図

お問合せは TEL 0120−66−0009(通話料無料)へ。受付10時〜22時 
みなさんへお願い:この資料を多くの方にお知らせください。 介護保険ヘルパー広域自薦

登録保障協会 発起人(都道府県順、敬称略、2000年4月時点)

名前 (所属団体等)
花田貴博 (ベンチレーター使用者ネットワーク)
篠田 隆 (自立生活支援センター新潟)
三澤 了 (DPI日本会議)
中西正司  (DPIアジア評議委員/全国自立生活センター協議会)
八柳卓史  (全障連関東ブロック)
樋口恵子  (全国自立生活センター協議会)
佐々木信行 (ピープルファースト東京)
加藤真規子 (精神障害者ピアサポートセンターこらーる・たいとう)
横山晃久  (全国障害者介護保障協議会/HANDS世田谷)
益留俊樹  (NPO自立生活企画/NPO自立福祉会)
川元恭子  (全国障害者介護保障協議会/CIL小平)
渡辺正直  (静岡市議)
名前 (所属団体等)
山田昭義  (DPI日本会議/社会福祉法人AJU自立の家)
斎藤まこと (名古屋市議/共同連/社会福祉法わっぱの会)
尾上浩二  (障害者総合情報ネットワーク)
森本秀治  (共同連)
村田敬吾  (自立生活センターほくせつ24)
光岡芳晶  (特定非営利活動法人すてっぷ)
栗栖豊樹  (CILてごーす)
佐々和信  (香川県筋萎縮性患者を救う会)
藤田恵功  (土佐市在宅重度障害者の介護保障を考える会)
田上支朗  (NPO重度障害者介護保障協会)

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の理念

47都道府県で介助者の自薦登録が可能に 障害施策の自薦登録ヘルパーの全国ネットワークを作ろう

 2003年度から全国の障害者団体が共同して47都道府県のほぼ全域(離島などを除く)で介助者の自薦登録が可能になりました。

 自薦登録ヘルパーは、最重度障害者が自立生活する基本の「社会基盤」です。重度障害者等が自分で求人広告をしたり知人の口コミで、自分で介助者を確保すれば、自由な体制で介助体制を作れます。自立生活できる重度障害者が増えます。(特にCIL等のない空白市町村で)。

 小規模な障害者団体は構成する障害者の障害種別以外の介護サービスノウハウを持たないことが多いです。たとえば、脳性まひや頚損などの団体は、ALSなど難病のノウハウや視覚障害、知的障害のノウハウを持たないことがほとんどです。

 このような場合でも、まず過疎地などでも、だれもが自薦登録をできる環境を作っておけば、解決の道筋ができます。地域に自分の障害種別の自立支援や介護ノウハウを持つ障害者団体がない場合、自分(障害者)の周辺の人の協力だけで介護体制を作れば、各県に最低1団体ある自薦登録受け入れ団体に介助者を登録すれば、自立生活を作って行く事が可能です。一般の介護サービス事業者では対応できない最重度の障害者や特殊な介護ニーズのある障害者も、自分で介護体制を作り、自立生活が可能になります。

 このように様々な障害種別の人が自分で介護体制を組み立てていくことができることで、その中から、グループができ、障害者団体に発展する数も増えていきます。

 また、自立生活をしたり、自薦ヘルパーを利用する人が増えることで、ヘルパー時間数のアップの交渉も各地で行なわれ、全国47都道府県でヘルパー制度が改善していきます。

 2003年度、支援費制度が導入されることにあわせ、47都道府県でCIL等自立生活系の障害当事者団体などのNPO法人が全国47都道府県で居宅介護(ヘルパー)指定事業者になりました。全国の障害者団体で共同すれば、全国47都道府県でくまなく自薦登録ヘルパーを利用できるようになりました。これにより、全国で重度障害者の自立が進み、ヘルパー制度時間数アップの交渉が進むと考えられます。47都道府県の全県で、県に最低1箇所、CILや障害者団体のヘルパー指定事業所が自薦登録の受け入れを行い、全国47都道府県のどこにすんでいる障害者も、自薦ヘルパーを登録できるようになりました。(支援費制度のヘルパー指定事業者は、交通2〜3時間圏内であれば県境や市町村境を越えて利用できます)。

全国で交渉によって介護制度が伸びている全ての地域は、まず、自薦登録ヘルパーができてから、それから24時間要介護の1人暮らしの障害者がヘルパー時間数アップの交渉をして制度をのばしています。

自薦ヘルパーを利用することで、自分で介助者を雇い、トラブルにも自分で対応して、自分で自分の生活に責任を取っていくという事を経験していくことで、ほかの障害者の自立の支援もできるようになり、新たなCIL設立につながりがります。(現在では、雇い方やトラブル対応、雇用の責任などは、「介助者との関係のILP」実施CILで勉強可能)

例えば、札幌のCILで自薦登録受け入れを行って、旭川の障害者が自分で介助者を確保し自薦登録を利用した場合。それが旭川の障害者の自立や、旭川でのヘルパー制度の時間数交渉や、数年後のCIL設立につながる可能性があります。これと同じことが全国で起こります。(すでに介護保険対象者の自薦登録の取組みでは、他市町村で自立開始や交渉開始やCIL設立につながった実例がいくつかあります)

自薦登録の受付けは全国共通フリーダイヤルで全国広域協会で受付けます。全国で広報を行い、多くの障害者に情報が伝わる様にします。

自薦登録による事業所に入る資金は、まず経費として各団体に支払い(各団体の自薦登録利用者が増えた場合には、常勤の介護福祉士等を専従事務員として雇える費用や事業費などを支払います)、残った資金がある場合は、全国で空白地域でのCIL立ち上げ支援、24時間介護制度の交渉を行うための24時間要介護障害者の自立支援&CIL立ち上げ、海外の途上国のCIL支援など、公益活動に全額使われます。全国の団体の中から理事や評議員を選出して方針決定を行っていきます。

 これにより、将来は2000市町村に全障害にサービス提供できる1000のCILをつくり、24時間介護保障の全国実現を行ない、国の制度を全国一律で24時間保障のパーソナルアシスタント制度に変えることを目標にしています。

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の利用者の声

★(関西) 24時間介護の必要な人工呼吸器利用者ですが一般事業所はどこも人工呼吸器利用者へヘルパー派遣をしてくれないので、広告で募集した介助者に全国広域協会の紹介でヘルパー研修を受講してもらい、全国広域協会を利用しています。求人紙での求人募集方法のアドバイスも受けました。介助者への介助方法を教えるのは家族が支援しています。

★(東日本の過疎の町) 1人暮らしで24時間介護が必要ですが、介護保障の交渉をするために、身体介護1日5時間を全国広域協会と契約して、残り19時間は全国広域協会から助成を受け、24時間の介助者をつけて町と交渉しています。

★(東北のA市) 市内に移動介護を実施する事業所が1か所もなく、自薦登録で移動介護を使いたいのですが市が「事業所が見つからないと移動介護の決定は出せない」と言っていました。知人で介護してもいいという人が見つかり、東京で移動介護の研修を受けてもらい全国広域協会に登録し、市から全国広域協会の提携事業所に連絡してもらい、移動介護の決定がおり、利用できるようになりました。

★(西日本のB村) 村に1つしかヘルパー事業所がなくサービスが悪いので、近所の知人にヘルパー研修を受けてもらい全国広域協会に登録し自薦ヘルパーになってもらいました。

★(北海道) 視覚障害ですが、今まで市で1箇所の事業所だけが視覚障害のガイドヘルパーを行っており、今も休日や夕方5時以降は利用できません。夜の視覚障害のサークルに行くとき困っていましたら、ほかの参加者が全国広域協会を使っており、介助者を紹介してくれたので自分も夜や休日に買い物にもつかえる用になりました。

★(東北のC市) 24時間呼吸器利用のALSで介護保険を使っています。吸引してくれる介助者を自費で雇っていましたが、介護保険の事業所は吸引をしてくれないので介護保険は家事援助をわずかしか使っていませんでした。自薦の介助者がヘルパー資格をとったので全国広域協会に登録して介護保険を使えるようになり、自己負担も1割負担だけになりました。さらに、今年の4月からは支援費制度が始まり、介護保険を目いっぱい使っているということで支援費のヘルパーも毎日5時間使えるようになり、これも全国広域協会に登録しています。求人広告を出して自薦介助者は今3人になり、あわせて毎日10時間の吸引のできる介護が自薦の介助者で埋まるようになりました。求人広告の費用は全国広域協会が負担してくれました。介助者の時給も「求人して介助者がきちんと確保できる時給にしましょう」ということで相談のうえ、この地域では高めの時給に設定してくれ、介助者は安定してきました。

 
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