3月1日開催の第4回障がい者制度改革推進会議の傍聴メモ等

(JIL作成)

■インターネット動画配信(内閣府ホームページ)
 http://wwwc.cao.go.jp/lib_05/video/suishin3.html

■当日資料(内閣府ホームページ)
 http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_4/index.html


■傍聴メモ

※このメモは傍聴者の速記メモです。正式な議事録ではありません。会場の音声が聞き取れなかった部分や、発言者の趣旨と異なる部分もあります。取り扱いにはご留意下さい。

1.日時:平成22年3月1日(月) 13:00〜17:00
2.場所:合同庁舎4号館 2階 220会議室
3.議題:
 (1)障害者雇用について
 (2)差別禁止法について
 (3)虐待防止法について
 (4)その他

*敬称略
出席:遠藤、大久保、大谷、大濱、小川、尾上、勝又、門川、川ア、北野、佐藤、新谷、関口、竹下、堂本、中島、長瀬、中西、久松、藤井、松井、森、山崎
欠席:清原

福島担当大臣
大島内閣副大臣
長妻厚労大臣 
山井厚労省政務官

○福島(瑞)
こんにちは、今日もよろしく。
本日第4回。これまで活発に議論してもらっている。今回、厚労大臣と政務官にきてもらってる、ありがとう。
雇用、差別禁止法、虐待防止法、たいへんボリュームがある。熱心に討議を。
前回、他の省庁の法案についての質問があった。国交省の交通基本法改正については、夏ごろまでに案をまとめるときいている。
国交省にここにきてもらって、会議として意見をいう機会をつくりたい。
ほかの障害者に関係する施策へも意見をいう機会を保障する。

○大島
3回にわたって精力的に議論があったときいている。全国へ配信していると承知している。全国からの関心がありすばらしい。
きょうは障害者雇用、差別禁止法、虐待防止法についての活発な議論をよろしく。

○長妻
当事者から意見をきくのが何よりも重要と肝に銘じている。
支援法廃止し、新しい制度についても部会で詳細な議論をしてほしい。
配布資料、利用者負担に関する調査結果。現状把握が一番大事。支援法の施行前と昨年7月の利用者の比較。
全体の87.2%が増加。平均8,518円。非課税世帯では93.6%増加。平均8,452円。
この調査は第1弾なので、第2弾として平成18年3月から10月までに利用者負担を理由に退所した人の追跡調査を実施し、利用実態をあきらかにする。
22年度、低所得者の福祉利用サービス料、補装具についても無料にする。よりよい制度についてのアドバイスをよろしく。

○山井
予算のこと、負担ゼロのため107億円獲得するにも大変な苦労をした。よりよくするための最初の一歩。今後、多くの予算が必要。
再来年度の予算獲得にもつとめるが、世論の力も必要。
介護事業所への交付金があり、高齢は8割の事業所が申請。障害は6割。つかいにくい面もあるが、より多くの事業所が申請してもらい、ちょっとでも賃金があがるように活用してほしい。

○小川
個別審議の議事は藤井代理へ。

○藤井
議事の説明をお願いします。

○東
第一コマ 雇用。
第二コマ 差別禁止法。
第三コマ 虐待防止法。

今回から議事の進行についてお願い。
まず、門川さんの支援体制について。4時間の会議に参加するのは、本人・通訳者ともに体力的な限界がある。
委員を増やすのは難しいので、例外的に、福島智さんにオブザーバーとして参加してもらう。
ふたつめ。土本委員。難しい言葉、外国の言葉を4時間きいて理解して会議に参加することはむずかしい。
むずかしい言葉がでたら、支援者がイエローカードをあげて、委員から説明してもらうことにしたい。

○藤井
門川委員にオブザーバー参加について。

○門川
室長の東さん、藤井さんありがとうございます。
オブザーバーとして福島さんに協力してもらえること、大変うれしく思います。
この会議を、大変高く評価している。当事者、家族、が半数以上かかわっている点、手話や字幕付きで全国に配信している点は、すばらしい。
しかし、4時間で長丁場。ひとりでこなすのは大変と感じている。できるだけこの会議にのぞみたい。
会議はコミュニケーションでありディスカッションの場。通訳を介して参加している。


交代で指点字している。神経をつかうので、つづけていると集中力がおちる。
そこで委員を2人体制と内閣府へ要望した。オブザーバーで参加うれしい。
理想は構成員としてほしい。4時間をこなすには2人体制でのぞみたい。ほかの委員にも会議参加が大変なひともいる。
今回は、合理的配慮のよい例。広めていってもらえたらうれしい。

○藤井
皆さん、これでいいか。

(拍手)*了承

○福島(智)
ありがとうございます。指点字は机がないとよめない。集中力つかう。今後、2人でのぞませてもらいます。よろしく。

○新谷
大臣がいるときに2点。
そのまえに昨日の津波ニュース。定時放送以外、字幕がでない。不安といらだちを感じる。テロップからしか情報がとれない。NHKは技術的にできるのに、なぜ緊急時にできない。
本題、ひとつめ。自分の情報保障について、磁気ループと要約筆記を準備してもらって十分。
しかし、参加者はみることができない。前回、自分の近くにきてもらった。
会場の制約はあるだろうが、せっかくパソコン要約筆記がでてるので全員が共有できるようスクリーンの位置など配慮を。
ふたつめ。他省庁と施策検討と推進会議の関係。
設置法など根拠法がまだ国会にでてないことから前回意見をいった。
エンジン役として働くよう、ぜひ今国会での法案提出を。

○福島
設置法。閣議決定してつくるまえにスタートしている。皆さんの要望をうけとめてやっていく。
閣議決定でやっているので、他省庁との関係で遜色なくやっている。まだ国会で予算審議中でだせない。

○新谷
国会に上程する?

○福島
上程する法案にはいっている。

○久松
補足。津波の話。太平洋側の被害状況をしらべた。宮城県で逃げ遅れた聾者がでたときいた。
今回、官房長官の話にもあったが、きけなかった難聴者・聾唖者がいた。各省庁への働きかけを。
また、内閣府の大臣にお願いしてほしいことがある。大臣が広くかたりかけるとき、手話通訳、字幕をつけてほしい。
たとえばアメリカの大統領には全部ついている。

○福島
津波について、働きかけていく。
後者についても検討していく。

○東

(1)障害者雇用について
・一般就労(雇用促進法)
1、適用範囲(手帳制度の問題点)についてどう考えるか
2、障害の種別による制度的格差についてどう考えるか
3、現行法定雇用率制度の問題点(雇用率、ダブルカウント制度、特例子会社、雇用納付金制度等)についてどう考えるか
4、職場における合理的配慮の実現プロセスと意義申立についてどう考えるか

1、適用範囲(手帳制度の問題点)についてどう考えるか
雇用促進法の第2条で障害者を「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう。 」と規定している。種類と程度にも
とづいて対象範囲をきめている。
17名の意見。まとめると大方の意見としては、現行は就労困難ではないの社会モデルでみなおすべき。手帳交付者に限定するべきではない。
手帳制度で判断せず、職業生活上の困難で対応。
現在はずれている障害を幅広く対象に。
手帳制度の位置づけがちがい、検討課題がある。
手帳対象だけの制度は問題あり。
手帳制度を廃止して、アセスメント方式を導入すべき。

2、障害の種別による制度的格差についてどう考えるか
15名。どこに格差があるか。
手帳をもっている知的と身体は賃金格差。精神は雇用率算定されるが雇用義務からは外されている、発達障害・高次脳機能障害は雇用義務にも算定率にも入らない。視覚障害者の雇用促進がおくれている、聴覚手話通の不足で不十分等。
各意見とも、格差を是正する方策が求められる。

3、現行法定雇用率制度の問題点(雇用率、ダブルカウント制度、特例子会社、雇用納付金制度等)についてどう考えるか
18名。
雇用率について。ドイツ5%、フランス6%にくらべ低い。
雇用率算定の範囲や失業している障害者の実態とくらべてどうか、見直すべき。
公的セクターの雇用率を率先してあげていくべき。
公務員の募集で、実質上、知的がはずされている。不利益がある。障害種別で雇用率をだすべきではないか、など。

ダブルカウントについて。
障害者の雇用促進という目的から見ても障害者を二分するもので不適切。低い雇用率をさらに低くしてる。
重度の促進がはかられているというが、疑問あり。合理的配慮で対処すれば1でいいのでは。
短時間を0.5ですべきでない。
役に立ってるという意見もある。

子会社について。
雇用率があがっているが差別的待遇、人事や賃金体系にしても、本体とは別個のままに固定化される面がある。制度の廃止を含めて、差別禁止や適正な人事など是正が求められる。
精神の雇用がすくない。

納付金について。
常時雇用する労働者の範囲について行政解釈がひろがりすぎ不当に免除されてるのでは。


納付金額の引き上げと義務を負う対象企業を拡大すべきではないか。
未達成企業の存在を前提としては、制度の目的と矛盾。雇用率確保を前提とした制度に。


合理的配慮が達成されるよう、雇用調整金や助成金制度をという意見も。

4、職場における合理的配慮の実現プロセスと意義申立についてどう考えるか
権利条約で合理的配慮を提供しないと差別。求める側の権利。
個人の状況において個別的にきまるので、すべて法律にかきこむには限界がある。なので実現プロセスが大事。
19名から意見。
事業者、個別機関において調整の仕組みを設けるべき。障害当事者を支援する体制が必要。事業者側の研修。ガイドラインをつくる。実態にもとづき事例研究。助成金制度、物理的技術研修を。
異議申し立て制度。裁判前の職場内、第三者調停機関、あらたな機関をつくるべき。

○藤井
一般就労全般に対して意見を。

○松井
障害者の就労支援、ILOの資料。委員にだけだしている。内容は、国際基準にくらべて問題があるということ。
政府からILOにだされる文書が民間に対してオープンになっていない。障害当事者団体も含めて討議するなど、事前に協議の場を設けてほしい。
また、合理的配慮に関して。労働行政で11回研究会があり、中間整理があとからだした資料に入っている。障害者雇用部会で継続して審議している。
各省レベルにある研究会、審議会とのすりあわせが大事。
追加資料の2、63ページ。12月の労働政策審議会障害者雇用部会。担当課長から、推進会議は法的根拠がないが、こちらの審議会は厚労省の法的根拠がある。雇用についてはこちらを優先すべきといっている。きちんと整理をしないと。

○関口
山井さんの予算の話で、300億が107億になって自立支援医療がおちたのが残念。訴訟団の中に精神がいなかったからか。
ILOの障害者の定義は、権利条約の定義とは違っている。
労基法について。6時間以上続けての仕事はダメとか決まりがある。精神は3時間で休憩ほしい場合があるが、訓練して6時間もつようにするが、就職してつぶれてしまう。労基法を厳密に適応するのではなく、フレキシブルに。合理的配慮で時間の調整を。
精神は偏見をおそれて手帳をとらない人が多い、雇用率のカウント対象にすると顕在化させたときに、すぐに枠がうまってしまうのでは。
予算について、サービス提供者側だけに有利ではなく当事者へ有利な予算のつけ方を。


障害者への理解をというが、精神障害については国が偏見をあおってきた側面がある。まれに不幸な事件がおこると、法律をつくったりする。
予算をOECDの中くらいで、世間の理解は得られるはず。国が率先してほしい。

○大濱
法定雇用率について。精神入れてなくて1.8%。いれて5%くらいにしてほしい。
ダブルカウントについて。厚生労働省の数字で2007年までで、重度以外の障害者16.5%、重度は21.%増加している。ある程度までは積極的な差別是正措置と考えられるが、重度というとき手帳1種1級で幅広い。障害の範囲と程度や手帳のあり方も再検討する必要がある。1.5がいいのか2がいいのか、重度の障害者が就労しやすいようにどうしたらいいかという視点で今後の検証を。

○新谷
労政審の合理的配慮に関する中間整理をみた。研究会で聴覚障害者が入っていない。入れてほしいといったが、情報提供ないまますすんでいる。
アメリカの雇用機会均等委員会では、28のガイドラインをだしている。こういう方向の議論がされているか知りたい。

○遠藤
研究会から審議会へ場がうつった。アメリカ、ドイツ、イギリスなどの状況をふまえ、審議をしている。
障害者の雇用については、労働者と雇用者が十分に協力すべき。労使双方が参画できるような審議会をしてほしい。

○新谷
あらためて厚労省から意見をききたい。

○川ア
一般就労について、精神障害者は就労したいけどできない現状。厚労省の研究会で合理的配慮をこまかく審議している。
精神の例について、意見を言っている。この場でも実効性のあるものにしてほしい。

○東
・福祉的就労(自立支援法)
1、労働者性と労働法規の適用についてどう考えるか
2、最低賃金と賃金補填についてどう考えるか
3、就労支援事業のあるべき姿についてどう考えるか
4、一般就労における就労支援(通勤支援、身体介護、ジョブコーチ)についてどう考えるか
・シームレスな支援
1、一般就労と福祉的就労の制度間格差とサービスの断絶の問題についてどう考えるか



・雇用の創出
1、社会的事業所の法制度化についてどう考えるか
2、いわゆるハート購入法についてどう考えるか

・福祉的就労(自立支援法)
1、労働者性と労働法規の適用についてどう考えるか
条約ではインクルーシブでアクセシブルな市場といっているが日本が分断されている。


16名の意見。
適用に慎重。
就労A型をのぞくとB型から一般就労へ移行するのが妥当。いきなりではなく。
福祉的就労は別の意味。
多くは条約やILOの関係からも福祉的就労でも適用すべき。賃金補填制度や同一価値労働、同一賃金の原則を。非雇用型でも最賃法、労働安全衛生法など、適用すべき。
福祉法と雇用法の連結によって保障すべき。
福祉的就労をのこすにせよ、一般保護法を個別的に適用すべき。

2、最低賃金と賃金補填についてどう考えるか
最賃除外が減額特例制度にかわった。
17名から。
賃金補填が必要、もしくは制度をみなおすべきという意見が多かった。
年金や手当てとの調整を。
労働の機会を圧縮するようであれば年金や就労手当てを調整すべき。
重度就労を考えると維持すべき。

3、就労支援事業のあるべき姿についてどう考えるか
13名から。生活と就労の支援をきりわけるべきではない。
在宅における支援や、自営もふくめて。
精神、一般就労後にどう適用できるかの支援が重要。
ジョブコーチとか相談支援、権利擁護者も大事。
一般就労後に福祉サービスを受け続けられるように。
支援法にもとづく就労支援と促進法の施策を整理融合すべき。

4、一般就労における就労支援(通勤支援、身体介護、ジョブコーチ)についてどう考えるか
雇用促進法でおこなわれてる内容を福祉サービスでするか、合理的配慮とするか。
どういう根拠にもとづき提供すべきというところは、まだ共通の理解がない。議論を重ねる必要がある。
通勤支援は、雇用対策として検討すべき、ジョブコーチは合理的配慮として、総合福祉法でPAとして、通勤は独自の制度を、職場の介助は福祉制度か、など。

・シームレスな支援
1、一般就労と福祉的就労の制度間格差とサービスの断絶の問題についてどう考えるか



自立支援法の総括から、どのような支援にすればいいか。
14名。意見はいろいろあったが、方向性は一致しているのでは。
社会的活動、社会的就労、一般就労どの場面にあろうが、切れ目のない支援を提供すべき。
福祉的就労を一般雇用の外であつかうのをやめるべき。
両方をいききできる制度を。
格差を解消しサービスを一元化を。
全体の方向性としては、格差をなくしていくことで一致。

・雇用の創出
1、社会的事業所の法制度化についてどう考えるか
ヨーロッパで発展してきた。韓国でも法定化された。日本では滋賀県や箕面市。まだ認知度が低い。
10名。
社会的雇用の意義を強調し、法制化にむけて取組むべき。効果と費用の検討が大事。
一般雇用がインクルージョンになることが先。
更なる検討が必要。

2、いわゆるハート購入法についてどう考えるか
国や自治体が、障害者就労支援施設に優先的に仕事を発注することを促す法律が提案されてきたが、まだ法制化されてない。
多くの意見が法制化をもとめている。買い上げ価格の問題や努力義務ベースになっているなど、問題が。

○藤井
福祉的就労という言葉は、日本独特。70年代から実践現場からでてきた言葉。
松井さんの追加資料19ページ。ILOが昨年4月日本にだした意見、報告。
第75項目「授産施設で行われる作業に適用される基準は国内状況を考慮する必要があるとはいえ、当委員会は、これらの基準もまた機会及び待遇の均等(第4条)などの条約の原則に従わなければならないことに注目する。当委員会は、条約の目的である障害者の社会的経済的統合という観点から、また障害者による貢献を十分に認識するという目的のため、授産施設おける障害者が行う作業を、妥当な範囲で、労働法の範囲内に収めることは極めて重要であろうと思われる、と結論する」
159号条約のこと。保護雇用制度。
雇用か福祉か、ではなく。雇用も福祉もという視点で。

○大久保
福祉的就労にも、それなりの意義や機能があると考えている。
現状の一般就労と継続就労支援AやBの賃金格差が大きい。
就労継続Aは、労働者性と利用者という2面性があり、賃金をもらい利用料を払う。
社会的事業所が試行的にされてる。こういったものが極端な差を埋める可能性があるかもしれない。そのときは労働分野で対応すべき。
就労継続Aがどのような位置づけ性格になるかということになる。いまの就労継続Aは知的障害者にとってはハードルが高い。

○尾上
日本は雇用と福祉的就労の壁がある。これをどうするかが大きいポイント。
社会的事業所、賃金補填もふくめて労働者が権利性をもってはたらける場が必要。
通勤支援は自立支援法でつかえない。支援がいらなくなったら働くのではなく、支援をうけながら働く。
滋賀や箕面の実例のヒアリングをしてみたい。
納付金制度の職場介助者制度は10年できられる。10年たったら歩けるようになるわけではない。重度の障害者が働き続けることができる制度を。家賃補助など期限付きの制度を恒久的に。

○佐藤
これまで日本労働行政は拒否してきた。ぜひ理論的にも整備してすすめてほしい。
障害者差別の雇用について、雇用率で雇用できる人は、労働能力が高い人。賃金補填制度がないと、いつまでも福祉的就労がのこる。総合的に考えるべき。
働ける障害者もいるだろうし、年金だけで暮らしたい障害者ものこるだろうし、中間のひとの不足分を賃金補填で。
滋賀や箕面市、神奈川の一般就労支援など、多様な先行事例のヒアリングを。

○中西
労働を義務と考えるなら、所得保障の話がでなかった。
賃金補填という話に終わってはいけない。

○藤井
今後の論点に雇用とあわせて、所得保障の話がある。またあらためて。

○竹下
労災について。福祉的就労の場では障害者は保護されていない。
就労支援で、対象が雇用に限定されている。視覚障害者の針灸、ほとんど自営業で支援がない。
また、雇用してると支援がうけられない。

○堂本
現場からの声。千葉県庁。就労する場合、知的障害者が就労しづらいと話があった。資料の17ページに書いたが、みんなの仕事を分解し、コピーなどできる仕事を1人2人分とあつめた。トライアル就労をし、雇用した。
職員にしてみると、他の仕事ができるようになり、働けるようになりWINWIN。資料59ページ。
そのひとがもてる力をどうひきだせるか。固定的な仕事ではなく、できることをあつめて分担。
職場に多様性がうまれる。やさしさ、気遣いもうまれる。
法律の議論がでてきているが、事業主と障害者のコミュニケーションをどれだけとるかが大事。

○長瀬
一般就労と福祉的就労、シームレス支援について。
知的障害者が数年仕事をすると、年金が減額や停止になる。就労支援がうまくいかなくなったとき、戻る場所がなくなる。
障害基礎年金にもどれなくなる問題点がある。

○松井
就労の場における利用料の問題。ILOの報告書で、調査した諸外国でも利用料をとっているところはないくりかえし懸念を表明している。
今朝の日経新聞。EUが2020年までの新成長戦略としてEUが20歳から64歳の労働年齢の就業率を69%から75%以上ににあげるとしてる。そのためには障害のあるひとの就業をふやすことが必要。このように数値目標を設定すべき。

○久松
労使関係と罰則の関係について。
アメリカ、ヨーロッパで手続きするとき、ルールをやぶったときの罰則金額が高い。
日本はルールをやぶったときの罰則をきらう企業体質がある。日本では障害者雇用のハードルが高いというが、海外のほうが高いハードルで競争力を高めている。
日本は低いハードルのレベルで議論。
アメリカはリハビリテーション法、テレビに字幕をつける法律がある。日本企業は、その法律に対して果敢に挑戦して、アメリカに製品を売り込んできた。
日本では、雇用促進法などにも罰則をつける議論を。

○藤井
ここで議論する意味。労働行政をこえて、横断的に雇用だけでなく、情報など総合的にかかわってきて、雇用制度がうまれてくる、部会にうつると労働行政中心になりがち。
雇用をこえた自営という話もある。
いったん休憩。

(休憩)

○藤井
この後の進行について、差別禁止法、虐待防止法は部会つくること前提に。
意見は、一括してお願いします。

○東
(2)差別禁止法について
・法制度創設の必要性
1、あらゆる分野を包括する差別禁止法の必要性についてどう考えるか
18名。異論はない。差別に特化した法律を。

・差別の定義
1、総則的定義をどのようにするか
条約で3つの差別がある。
14名はこれをいれるべき。
少数意見として、間接と合理的配慮の欠如がわかりにくい。
みなし、過去含めるべき、社会モデルに準拠すべき。

2、個別分野別定義をどのようにするか
18名の意見。
15名は、分野別に定義すべき。裁判規範性をもたせるために。
少数意見として、現実困難ではないか、もれがでてくるんではないか。

3、抽象的な例外規定をどう明確化・限定化するか
条約でも差別例外がある。抽象的だと、拡大解釈されすぎるおそれがあるのでどのようなかたちで明確化していくか。すこし議論が混乱している。
意見として、
条約を具体的文言にしたり、ガイドラインをつくる。
例外規定をかかざるえない意見が主。
不釣合いなもしくは過重な分野があるのでは。

・個別分野
1、生活分野として、いかなる分野を規定すべきか
(例、地域生活、自己決定と法的能力、移動、建物、利用、情報保障とコミュニケーション、教育、就労、医療およびリハビリテーション、性、政治参加、司法手続、その他)
18名。
社会参加、行政サービスと行政手続、不動産取引、契約、福祉サービス、商品およびサービスの提供、出生、婚姻、出産、文化生活、リクリエーション、、スポーツ参加、観光など。
法の抜け穴や漏れがないように、虐待も規定すべき。

・関係個別立法との関係
1、差別禁止に抵触する立法の改廃についてどう考えるか
19名。異論はない。
差別禁止法を制定と同時に改廃するか、あとで改廃のための何らかの手段を考えるべきか。
その準備として欠格条項など法律の問題点の洗い出しを。
他法に優先するような条項を差別禁止法に規定するべき。
具体的例。公職選挙法の被後見人の選挙権の剥奪、公務員の欠格事由とする公務員法、分離教育を前提とした学校教育法、443もあるという欠格条項、精神が入っていない雇用促進法、医療観察法、精神保健福祉法、成年被後見人制度、裁判上の離婚、医療法施行規則第10条、民事訴訟法31条、の問題点が指摘された。。

2、合理的配慮の具体化に向けた改正についてどう考えるか
関係個別立法との関係で、ふたつ問題がある。
差別に関する規定をいかに改廃させていくか。
もう一つは、既存の法律には原則かかれてない、あってしかるべき合理的配慮が考えられるとすれば法律でどうかくか、と差別禁止法本体にどうかくか関係をどう整理するか。
ここの論点は、二つ目のほう。
個別立法にもりこむかどうか
司法分野において、判決がでたばあい、点字での請求権を障害箇所にいれこむか、差別禁止法本体にかきこむかの仕分け。
意見としては二通り。個別法にはかきこむ。と、可能な限り差別禁止法にかきこむ。

・救済機関
1、行政救済機関の設置についてどう考えるか
18名。
独立し、個別救済のための、権限をもつ機関が必要という意見が多い。
独立性の意味、必要な権限の内容、相談からはじまって、調整、斡旋、調停、審判などのあり方。単独の機関か、既存の機関を活用するか、国、県、市どのレベルまで設置するのか。
今後、この点については議論が必要。

2、人権擁護法案との関係についてどう考えるか
17名。
見守る、考慮する必要がある。
多い意見。障害に基づく差別の固有性が非常に強いので、差別禁止法で独自につくるべき。
パリ原則にもとづいた機関ができるなら、窓口は一般化するべき。そのときどう障害反映させるかがポイント。

・相談支援機関
1、相談者の立場に立った支援のあり方と支援機関についてどう考えるか
差別がおきたとき相談体制をどう考えるか。
19名。
論点3つ。
1)組織的問題点。相談支援機関を行政救済機関の一部として設置するか、障害者団体など新たにつくるか、既存の地域ネットワークをつかうのか。就労の場合、内と外で支援機関が必要ではないか。どちらか一方とうい問題ではないが。
2)人的。専門家だけでなく、ピアカン、エンパワメントの手法をとりいれて当事者、家族の参画が必要。
3)どのレベルで設置するか。国、都道府県、広域的、市町村レベル。
やはり身近に相談できるところ、また地域間格差をなくすために全国的な最低限度の基準を提示できるような機関も必要。

その他
割愛

○藤井
冒頭に差別禁止法の展望どうするか。
どの委員も必要と言っている。どうやったら実効性があるものができるか。

○中島
雇用の問題も含めて、どのように実効性を担保するのか。基本法的性格をもたせるのか。


雇用と言っても、就労という範囲で考えて位置づけてほしい。
関心があるのは、法としての実効性、既存の法体系との関係。
禁止法制定を応援する。

○山崎
障害者差別禁止法つくるべきだと思う。ぬけてる視点がある。
まず、裁判でつかえる、という意見が多いが、わたしも賛成。
つぎに、これをすると差別となる、という社会教育的視点。
3番目をつけくわえる。救済機関のガイドラインとなるという点。
差別禁止法がいらないという人の指摘として、新しい差別禁止法をつくることで新たな人権侵害ができる可能性がある、という。
政府から独立した救済機関をつくり、不服であれば裁判とする。とすれば説明の論拠となる。
もうひとつ。人権擁護法案という言葉は、前政権の法案をベースに論じてるような印象。


民主党が野党時代にだした人権侵害救済法をつかうとか、人権救済法としてはどうか。



○東
そうします。

○藤井
条約第5条を共有したい。
第5条「平等及び非差別〔無差別〕
1 締約国は、すべての者が、法律の前及び下において平等であり、いかなる差別もなしに法律による平等な保護及び利益を受ける権利を有することを認める。
2 締約国は、障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとし、いかなる理由による差別に対しても平等のかつ効果的な法的保護を障害のある人に保障する。
3 締約国は、平等を促進し及び差別を撤廃するため、合理的配慮が行われることを確保するためのすべての適切な措置をとる。
4 障害のある人の事実上の平等を促進し又は達成するために必要な特定の措置は、この条約に定める差別と解してはならない。」

○大谷
意見交換できないのが残念。
久松意見にくわえた意見。裁判規範性のある差別禁止法をというところ。刑罰を科すかどうか。
男女雇用機会均等法で罰則をもうけるかどうかで、経団連の強い反対で努力義務になった。
1997年に禁止規定になったが、罰則規定はない。法律ができたが、実効性において十分でないと考える。
ぜひ罰則を設けるかどうかを考えてほしいし、設けてほしい。
障害者基本法でも述べたが、女性への複合差別をどう解消するか。リプロダクツライツ。実定法がない。
条約23条で家族に関する権利がある。女性に関する差別について、ぜひ、いれてほしい。重要であれば重ねて規定してもいいのではないか。

○藤井
罰則規定に関して。

○関口
罰則規定は必要。
基本法でいったが、特定の生活様式を強制されない権利がある。OECDは1000人あたり0.7床、日本は1.8床。明らかな権利侵害、これをどうするか。

○森
14年に基本法を改正するときに、差別禁止法を入れるかどうかもめた経緯がある。
罰則をつけると、びっくりするだろうという議論がある。刑罰をつけるのは慎重に。
しかし権利条約批准のために、差別禁止法がひつよう。
どういう法律構成にするか。各論では、生活のあらゆる分野をやるべき。
総論では、目的や抽象的に。既存、抵触する法律は改正なおさないと。
一番問題なのは合理的配慮。ガイドラインをつくる。権利擁護委員会つくって規則を。


救済機関をどうするか、司法との整合性をどうするか、そのような議論を経たあとで刑罰の話を。
罰則をつけるかどうかは他の国の様子をみたいが、罰則を考えないといけないかな、と思う。

○北野
すべての人のための公民権法は必要。
条約の批准のためにも差別禁止法は必要。
カナダの人権委員会であつかう事案は3割から4割が障害者の問題。とくに就労の合理的配慮やバリアフリー問題。専門性が欠けているという指摘がある。
アメリカ。10万中2万件が障害者問題。政策指針ができるまで10年かかっている。公共交通機関や建物など広範な障害者問題に対応できる専門家が不足している。一般的な人権問題ではなく、労働問題と障害者問題の連携が必要。
政策指針や運営指針の作成、マンパワーの形成が必要

○藤井
一般市民の目線が必要。

○遠藤
実効性の担保は必要。刑罰以外のかたちで行政からの助言、指導、勧告、企業名公表、科料などの枠組みがある。
実効性をあげるにはどのようなカードがいいか議論をふかめていくべき。

○藤井
門川さん、土本さんどうですか。

○土本
札幌の市役所。身体の人は採用の募集をかけているが、知的精神はかけてない。何をするかわからないから。という理由。
あと、学校の問題。特殊学級にいけと、小学校3年生から説明なくいかされた。別の建物で勉強させられた

○堂本
罰則についての議論はでたが、女性についての議論がない。
条約6条、障害のある女性。自立的自己決定。
日本は94年まで強制堕胎が認められてきた。
障害にもとづく不妊手術が強制されない権利、子宮の摘出などされないように。
カイロの人口会議で、障害があってもなくても一人ひとりの権利をと宣言された。
知的障害者への強姦が多い。部会でちゃんと議論をしてほしい。

(休憩)

○藤井
差別禁止法をつくるまでに、できることが何かあるのではないか。
たとえば443の欠格条項。運用などで。

○東
(3)虐待防止法について
・障害の定義
1、被虐待者は手帳所持者には限られないのではないか
18.全員が、手帳所持に限られないとの意見。

・虐待行為者による類型
1、どの範囲までカバーすべきか
(例、介護者、福祉従事者、使用者、学校関係者、医療従事者)
つけくわえるべき。親、兄弟、親族。刑務所等の職員、行政、一般市民、同僚的立場のひと。
公共交通関係者。知的のひとが非常に侮辱的言動で乗車拒否される場合。
保育関係者。相談機関。
わけずに広くすべきだが、類型ごとにわけるべき。虐待内容に変更をもたらすし、発見、救済の形態も若干異なる。

・虐待の定義
1、虐待行為者類型ごとに5類型に区分するか
身体、精神、性的、放置、金銭的搾取。
必要であれば追加すべきとの意見。
具体的には、医療関係者による身体拘束、サービスを受けさせない行政の対応、セルフネグレクト。
ほかに、すべての虐待を包括する定義を、虐待の定義をおく必要がないという意見もあった。
どうやったら実効性があがるかも考えて、類型の検討を。

2、5類型の内容をどう考えるか
17名。
日弁連の意見書をベースに議論してもらえれば。
くわえて、差別言動やイジメ、プライバシー侵害、セルフネグレクトを虐待にいれるべきでは。
「著しく」という表現を入れるべきかどうか。発見するばあいも著しいかどうかわからない。
言葉の暴力、保護室への隔離などなど。
5類型を定義しても、もれがないよう包括的な定義が必要。
もう少しつめた議論が必要。

・早期発見義務
1、早期発見義務の程度と義務者の範囲についてどう考えるか
早期発見は、虐待がわかりにくい現状で、誰かが早く発見することが非常に重要。虐待が見えやすい人に発見の義務を課す。
通報は、発覚した後。
日弁の意見書「努力義務を課す」
すべての関係者に広げるべきという意見もある。
仕事につく人だけでなく、支援者、保護者、親族を加えるべきという意見、法的に発見義務を課すのは困難という意見、家庭内はむずかしい、一般市民にまでかすべきでないといった意見があった。

・通報義務
1、発見者の通報義務の対象範囲と程度についてどう考えるか
17名。
虐待の程度。「著しい」、「重大な」という場面に限るべきではない。虐待には、小さなものから大きな虐待になる継続性がある。
認識の程度。可能性がある場合にも、通報義務がある。悩んだ場合には通報を、弱めるべきでないという意見。
誰に義務を課すのかについて。発見したひとすべてに。機関にも、救済機関へださせるべき。
過失で報告を上げた場合、ペナルティがあると、虐待報告がへる。免責規定をもうけるべき。過失ありなしを問わず、通報義務規定がある、など。
少数だが、程度や認識によって義務か努力かをかえる。

・救済機関
1、救済機関の権能についてどう考えるか
(例、事実確認、立ち入り調査、一時保護、回復支援、その他)
17名。
児童相談所のようなイメージ。権限によって立法的救済ができるかどうか決まる。
例にだした権限は、あるべきであるということを前提。
保護内容の詳細、審判申し立て権など検討を。

2、救済機関が対象とすべき範囲についてどう考えるか
旧与野党案は限定されてた。
介護者、福祉従事者、学校、医療従事者、それぞれに対象とすべきという意見が多かった。
特定の分野とする必要があるのか、団体や集団を対象にすることに疑問があるといった意見もあった。

・監視機関
1、監督権限はあっても原則として監督義務はないとする現行法規の解釈のもとで、現行法の適切な運用のみで虐待防止の実効性を担保できるかどうか
虐待について労働基準局の主張は、監督権限はあるが義務を伴うものではない、というもの。なので履行しなくても国賠償にあたらない。
現行法の運用のみではダメという意見が主。

2、家庭における虐待以外の場合の独自の独立した監視機関の設定の必要性についてどう考えるか
18名の意見。
独立した監視機関の是非を問ったところ、多くは、監視機関を設けるべきという意見。



・相談支援機関
1、生活支援まで含めた相談支援のあり方についてどう考えるか
17名。二つの論点がある。家族による虐待がある背景を考えると、とりしまるだけで解消できるか。家族をふくめた支援が必要ではないか。
施設や職場で働いている知的障害者。そこ以外にでれない。まるごと生活を支援しないと虐待を防止できない。
多くは、相談支援機関一般は非常に重要である、ただ、生活支援には意識がうすいようである。
二つの論点をだしたら重要である、という方向になるのでは、という書きぶりと推測した。

・その他
割愛

○藤井
これまでの動き。
先行して2000年には児童ができ、2001年DV防止法ができ、2006年高齢者。
昨年、障害者の虐待防止が廃案になった。
権利条約の15条、16条あたりが関連する。16条の第1項と3項を代読。
「第16条 搾取、暴力及び虐待からの自由
1 締約国は、家庭の内外におけるあらゆる形態の搾取、暴力及び虐待(これらのジェンダーを理由とする状況を含む。)から障害のある人を保護するためのすべての適切な立法上、行政上、社会上、教育上その他の措置をとる。3 締約国は、
あらゆる形態の搾取、暴力及び虐待の発生を防止するため、障害のある人向けのすべての施設〔機関・設備〕及び計画が、独立した当局により効果的に監視〔モニター〕されることを確保する。」

○尾上
通報義務の範囲、早期発見とも関連する。
議員立法で、医療機関や学校については防止義務はあったが通報義務がなかった。
大阪にすんでいたとき、痛ましい大和川病院事件があった。病院は入所施設と同じ。
追加資料1の53P。大阪府の精神医療オンブズマン制度。障害者の虐待がおきる場面。密室が多い。発見予防から、第三者機関は大事。
こういったオンブズマン制度のような事例も参考に。

○藤井
医療、教育、保育所は、介護者、福祉事業者とは別扱いになっている。
オンブズマン制度も大事。

○川ア
精神科病院における虐待、表にでてこない。家族が気づいても、言うともっとされるんじゃなかいかと言えない。
保護室のネグレクト。何もされずに24時間拘束されたり。改善を切に望む。

○中西
生活全般を丸ごと支援するという話について。難病のALSで地域生活するときに、医者からそんなにしてまで出たいのかといわれる。医者をかえたくても、医者が少ないので難しい。医療がとくに権限をもっている場面で、討議が必要。

○大濱
虐待と差別。権利条約25条に「、障害のある人が障害に基づく差別なしに到達可能な最高水準の健康を享受する権利を有することを認める。」「(a) 障害のある人に対し、他の者に提供されるものと同一
の範囲、質及び水準の無償の又は負担可能な費用の保健サービスを提供すること。」とある。
ところが、医療現場では、とくに進行性の疾患の場合、医者の告知が残酷。滋賀のALSでなくなったひとがいる。呼吸器をつけると長く生きるし、家族の負担が大きくなる。できれば呼吸器をつけないように誘導がおこなわれている。
医療の部会をつくってほしい。総合福祉法の一部でもいいが。

○北野
拘禁拘束と過剰投薬を1項目おこしてほしい。
ネグレクトの前に、セルフネグレクトをおこしてほしい。

○関口
近年、行動制限最小化委員会が病院でできているが、2004年1日1万2千人から2006年14500人へふえてる。
WHOでは身体拘束は4時間まで、隔離室を段階的へらすのと新規設置を禁止。日本は1週間単位。
いま新規入院と任意入院がふえてるが、半分以上が一度入院するとでてこれない。閉鎖病棟で虐待がおきるのではないか。治療法という名の下に、このままでいいのか。

○藤井
医療従事者が入ってない問題。医療の権限があり、一方権利主張できないものがいえない人という虐待をうむ構造、今後の検討課題。
児童は児相、高齢は包括支援センターがある。
障害者はどんなのがいいか?

○大谷
ばらばらに支援センターがあることが問題。児童、女性、高齢者と法律ができたが、ひろく全体をあつかい個別化するよう提案する。
先行されている法律に関して児童、女性の分野で、弁護士からみると、目に見える虐待はあぶりだされてきた。
しかし、心理的虐待、ネグレクト、金銭搾取が難しい。虐待を受けている側に、それは虐待じゃないかといっても、わたしがダメだから…という。
虐待予防、罰則について議論してほしい。
予防はこれが虐待という周知徹底。
虐待は横領、傷害、刑罰に罰せられるほどの内容であるが、懲罰が甘くなっている。
刑罰は、きびしい構成要件をちゃんときめないといけないもの。
懲罰は、虐待した人を解雇する、企業名発表、社会的制裁性格。

○勝又
DVの被害者では、女性で知的障害が多いときいている。複合的に、非常に重要だとおもう。

○長瀬
他の分野との動きとの関連。
虐待防止法案については、今国会は自民党からでてるときいている。
この会議である程度まとまっている意見を、たとえば「教育や医療関係者も対象に必要」などとインプットの役割も必要ではないか。

○大久保
虐待行為者について。学校における教員の虐待が多い。学校はこれから対象として入れていかないと。
あと、職場の同僚。いじめとか多い。
知的は本人がすぐに訴えたりできない。潜在化してる可能性が強い。
しっかり議論してほしい。政府として、現在だされている法案にどうのぞむかもはっきりしてほしい。

○久松
聾学校の友人2人のこと。コミュニケーションが通じないというだけで精神病院に入院させられた。虐待。
相談センターがばらばらでも一本化しても、コミュニケーションに問題があるとされる児童や精神のひとはどこで救われるか。
障害者のためのセンターといってもきめ細かいサポートが必要、どのようにしたらいいかの議論が必要。

○堂本
コミュニケーションについて、高次脳機能障害、発達障害の方の代弁。ひとりひとりが個別。どう対応するのか。
センター機能について、女性の場合、夫が刑務所から出て、翌日妻と子どもを殺すケースがある。広域で、絶対居場所を公表しない。でも、児童や高齢の場合はひとにきてほしがる。
センター化することには議論が必要。

○関口
性的虐待があっても日時が特定できず無罪になる。刑事罰はのがれる。構成要件を緩めることも必要では。
公平性を担保できるのであれば、抑止するためには罰則とかが必要だとおもう。

○土本
議論がいっぱいでて、これからすすめていきたい。
発達障害といわれる人もだけど発言をどうやってきいて、やらないといけないし。泣き寝入りしてきたのを、嫌だと伝えなければならない。適切な支援が必要。
虐待があったとき、どこにだと言いやすいかは、宿題にする。

○門川
とくにありません。

○藤井
虐待行為者の類型にはじまって、教育、医療は必要。
オンブズパーソンの問題も大事。
センター機能のありよう等を考えると、総合的判断をしなくてはならない。
今後ふかめていく。

○東
今後について。

3/19(金)障害の表記、教育、政治参加
3/30(火)障害児、医療、難病、司法手続き
*司法について、基本的論点を付け加える。

4月以降:
ヒアリングスタート予定。場所はうつる可能性あり。

部会について:
総合福祉部会は例外的に早く立ち上げる。人選をすすめているが、まだ確定してない。もう少し時間を。

HOMETOP戻る