第46回社会保障審議会障害者部会の報告 自薦ヘルパー推進協会本部事務局
11月27日、第46回社会保障審議会障害者部会が開催されました。
下記ホームページに資料を掲載しましたのでご参照ください
(本日配付された資料は前回とほぼ同内容です)
http://www.j-il.jp/jil.files/siryou/shahosin/syahosin081127.htm
今回は前回に引き続きこれまでの議論の整理(案)を元に、
資料の後半部分、障害の範囲、利用者負担、個別論点とうについて
全体的な議論がされました。
今回も議論の範囲が多岐にわたったため、
多くの事項について委員それぞれが意見を言い、
また、これまでの議論で話された意見を再度発言する
委員もいました。そうした中、
ショートステイのあり方、
障害の範囲、手帳制度のあり方、
利用者負担と所得保障
社会、国民への啓発
など、大きなテーマについての意見が多く出されました。
ショートステイについては、
昼夜を分けて考えてはどうか、
一方で昼夜一体型を必要とする人もいる
支給決定などを待たず、緊急対応ができるしくみが必要
レスパイトもあるが精神障害者では入院に至らないための場所として必要
といった意見がでています。
障害の範囲、手帳制度については、
身体障害者手帳は認定が時代に合わなくなっている
ここの場では時間的に難しいが、障害の範囲に関して検討の場を作るべき
知的精神の判定、手帳は全国的な基準も必要
難病は医療の対象であって障害者の範囲ではないのでは
障害者の権利条約にてらして考えるべき
といった意見が出ています。
障害の範囲、手帳制度については自立支援法の付則にも検討課題として
あげられているにもかかわらず、議論は全く進んでいないという印象で、
「難病は障害にふくまれない」という発言まで出ています。
これまでも、この問題に対しては大きな課題でもあり、
中長期的に検討の場を設けて行くべきといった意見はだされますが、
一向に具体的な動きや議論がされず、毎回、今後の課題として「先送り」されており、
この部会の意味や存在意義もが疑われます。
社会や一般国民に対する啓発に関しては、これも大きなテーマであり、
この審議会や厚労省担当部局だけではない問題も含まれており、
世間の障害者への視点と、それに対して理解を深めていく方策などについて
障害者が地域へ出て行き、知ってもらうことが理解につかがるのでは
といった意見が交わされています。
また、重要な提起として、
財源問題があがるが、限られたパイの中で、国がこの法律で地域生活支援をいうなら
財源配分を地域大きくシフトする必要がある、それをしないので、地域移行や自立支援法への
信頼感が生まれてこないという意見提起もされています。
次回は12月3日の14時から18時まで長時間の開催が予定されており、
年末の最終まとめに向けての大詰めの議論がされていくことが予想されます。
ここへきて、今日の障害の範囲の議論や、前回の座長、事務局の発言から
今回の見直しが審議会が立ち上がった当初より範囲の狭い、
運用面での小手先の見直しに流れつつあるような印象を受けました。
昨年来から政府の言う「抜本的見直し」は、またしても中長期的課題として
先送りにされるのでは、今回の審議会の意義が疑われかねない事態にも
なり得ます。
今後のとりまとめへの議論にぜひ注目してほしいと思います。
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