11/22介護保険被保険者受給者範囲に関する有識者会議の報告

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

 11月22日(水) 第4回介護保険被保険者受給者範囲に関する有識者会議が開催されました。

  春先から設けられた同会議ですが、 夏からしばらく時期が空いての開催となりました。

 傍聴席もほとんど人がおらず、この問題(いわゆる介護保険統合問題)からの マスコミ等の関心も薄れている印象を受けました。

 今回は介護保険関係6団体と2つの「共生型サービス」提供事業者 からのヒアリングが行われました。

ヒアリング出席者は以下
前半
・日本医師会 天本宏
・日本看護協会 井部俊子
・デイサービスこのゆびとーまれ 西村和美
・南城山学園 磯彰格
後半
・全国老人福祉施設協議会 村上勝彦
・全国老人保健施設協会 漆原 彰
・日本介護福祉士会 木村晴恵
・日本社会福祉士会 鈴木智敦

 会議は前半、後半に分かれ、 前半4名のヒアリング(一人15分程)とその後一括質疑、 後半も同じくヒアリングとその後の質疑という構成で行われました。

  8団体とも、それぞれの立場から被保険者・受給者の拡大について 意見を述べたが、総じて、総論賛成、各論慎重論といった意見が多かった印象をうけまし た。

  特に日本医師会は財源ありきの被保険者の拡大には反対、受給者拡大は賛成だが 拙速な議論は避けるべきとし、時間をかけ慎重な検討が必要で21年度改革ではとても無 理だとしました。

  また社会福祉士会は高齢者と障害者のサービス相互利用の失敗例などを上げ、 一本化は選択肢の一つとしてあっても良いが、すべてのサービスでがなじむわけではない として、 サービスの質の低下、障害程度区分・要介護認定、児童のサービスなど現場は危惧する声 が 多いとの発言がありました。

意見具申のあとの質疑では
・障害者ケアマネがまだ確立されていないことへの危惧(賛成反対両論から)
・やはり高齢者と障害者のサービス内容には差異があるのではないか。
・障害者の区分認定も確度を上げていかなければならない。
・障害者の社会資源が足りていない現状では相互利用は有効
・ケアが必要な人であれば年齢・障害などは関係ないのではないか
・共生型サービスは一部柔軟な対応は必要でやっていけるサービスはあるが、すべてで対 応できるわけではない。
・ (統合への)改革を急ぐのは財政問題だけ。現場では時間をかけて考え方をしっかり 整理して準備が必要と考える。
といった意見などが出されました。

  全体的な流れでは、 将来的に統合を見据えた議論はいいが、慎重にすべきで 拙速は避けるべき。高齢者のサービス、障害者のサービスの違いたしかにあり、 各論に入ると課題多いということになるかと思います。
(自分の印象だけかもしれませんが)

 尚、 当日の資料は
http://www.j-il.jp/jil.files/siryou/kaigo_hani/061122.htm
に掲載しております。

 次回は12月13日、障害者団体からのヒアリングが予定されています。

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