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=  障害者自立支援法案 国会審議 速報 Vol.5 =
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★Vol.5 2005年5月18日号★

 今日も7時間に及ぶ審議がされた。

昨日の参考人質疑を受けた議員の発言も多く、障害当事者、懸念や不安、危機感がい かに大きいものかが議員にも切実に伝わったといえる。これに対し尾辻大臣・塩田部 長は何度「意見を聞き検討します」「細かな配慮をします」と繰り返しただろう。

 阿部議員はこの法案はフレームだけで内容はなく、なんら利用できないという意味 で「レンズのない眼鏡」であると発言した。他の複数の議員からもこのままでは法案 を通すわけにはいかないという発言もあった。

 委員会の中にも慎重審議を求める声が広がっているといえよう。

【本日の質問議員】
10:00〜11:00 桝屋 敬悟 議員(公明)
11:00〜11:50 城島 正光 議員(自民)
12:50〜13:30 馬淵 澄夫 議員(民主)
13:30〜15:00 水島 広子 議員(民主)
15:00〜17:00 五島 正規 議員(民主)
17:00〜17:30 山口 富男 議員(共産)
17:30〜18:00 阿部 知子 議員(社民)

【主な議論】

●桝屋敬悟議員(公明)10::00〜11:00
<主な質問事項>

・国際障害者年からノーマライゼーションを掲げて障害者施策推進してきたが、昨日 の参考人の発言を聞いても危機感・戸惑いを感じる高齢者問題、少子化問題が優先に なり、障害者分野が谷間になってしまったのではないか。介護保険の仕掛けの動きの 前に障害者施策はてをこまねいていた。大きな動きの前に飲み込まれ財源確保できな かった。施策推進上どこかに問題があったのではないか。

・3障害それぞれに経緯があり課題があり、これまで一体で議論するのは難しかっ た。障害者の定義の問題。新しい技術、医療の進歩から新しいニーズに対しこれまで 見直すことができなかった。やろうと思ったが複雑で手につかなかった現状ではない か。介護保険の普遍化の中で避けて通れない課題ではないか。

・施設体系の問題もある。障害毎の施設体系となっており、もっと早く見直しすべき だったのではないか。今回がトータルの改革であると期待している。障害者サービス は乗り遅れた。メニューは揃ったが、利用できるサービスは数えるしかない。

・障害者の所得保障、無年金問題はずっと言い続けてきた。年金手当生活保護を含 め、障害者の所得保障について議論しなくてはならない。これが未整備のままにきた ので費用負担の問題がでてきている。

・今まで遅れてきた空白の期間をうめるため、この法案が必要ということ。気になる ことが2つある。一つは所得保障、年金の給付水準見直しの時はきている。雇用も含 めて手当年金、所得保障を改めて取り組む必要がある。アウトプット必要ではない か。

・障害程度区分は極めて大切な部分、身体・知的・精神の手帳等級と、障害程度区分 や支給量が理解いくようにしなければならない。これは介護保険より難しい。障害は 既存の制度があるので説明がつくようにしなければならない。

・義務的経費負担化で本当に安心か。障害者団体には2年間の怨念が残っていて、こ うして国会に押しかけている。必要なものが、一定の限度額で切られるのではない か。補助金の部分の基盤整備は大丈夫か。スタート時に緊急整備も必要ではないか。

・小規模作業所の小規模通所授産への流れはどうなるのか。1100万の補助金に なったが、今後は大丈夫か?小規模作業所の110万の団体補助はどうなるのか。全 部新事業に体系にいくのがいいのか、無認可で多様にやった方がいいという議論もあ る。110万の補助はどうなるのか。

・負担増は生活実態にあうのか。全身性の在宅で重度の障害者の方、相当ホームヘル プも使うし移動も使う。すぐに24000円の負担に耐えられるのかどうか、大臣の 思いとしてどうか。施行にあたっては検討が必要ではないか。

・施設入所者の手持ち金は介護保険の概念だが、水準が同じでいいのか。きめ細かく 取り組んでもらいたい。通所サービスも負担増になる。入所施設・グループホームと 同じく激変緩和の検討が必要ではないか。厚労省が知恵を出さなければいけないので はないか

<主な答弁>

・障害者施策の陰が薄くなってきたことは否定できない。3障害の施策が根拠法が異 なり整合性がなかったことも否定できない。基盤整備も充分ではなく、とりくめな かった課題にある。この反省に立ち、この法案を提案し、第一歩としてより一層の推 進に努めたい。

・障害の定義は社会の認識や技術がかわる中で、より普遍的な制度への第一歩として 法案を提案した。定義も検討して参りたい、

・3障害一元の体系、施設は機能に着目し再編、効果的効率的にサービス提供を目指 している。これまで逐次市町村体制を整備してきた。精神などまだ都道府県のものあ るが、身近なところサービスを受けられることが私たちの考え。

・昨年秋の(無年金障害者)給付金の法成立は大きな前進と考えている。国の財政を 勘案すると所得保障の問題は社会保障全体の見直しに留意し、検討しなければと思 う。

・みんなで支えるしくみとして費用負担お願いし、在宅サービスの負担義務化を提案 している。支援費で四苦八苦した。昨年は補正を組んだ。今回の法案で、基本的なも のは義務経費化することで金の心配はなくなったものと考えている。裁量的経費・補 助金ものこるが基盤整備のこともあり、予算のせめぎ合いの中で全力で取り組みま す。

・小規模作業所は規制緩和もはかる。18年から5年で新しい再編のものに移行して 頂きたいと考えている。すべて移行できるかどうかは今後の課題。時間もかかるだろ う。その間の110万円は肝心だが、まさに今後の補助金の話しになる。確保に全力 を挙げる必要なものは確保していきたい。

・支援費施行以降、サービス利用者増えている。今後も新たに増えるのでみなで支え 合っていくしくみが必要になる。負担を求めることにご理解ください。支障が生じな いようなしくみもあわせて提案している。グループホーム・入所施設は激変緩和措置 を講じている。通所は充分か意見を参考に検討する。

●城島正光議員(民主)11:00〜11:50
<主な質問事項>

・精神障害者の実雇用率算定について基本的に疑問がある。法定雇用率をこれによっ てあげるのが当然ではないか。雇用の促進につながるか説明になっていない。法定雇 用率は精神を算定してどのくらいになるか。

・雇用率義務化への目標設定、プロセスが必要ではないか。

・新規に就労する人と在職中の精神障害者も多くない。精神疾患もつ社員、センシ ティブな問題、プライバシーもあり、算定を強要してはならないと思うが。

・企業のメンタルヘルス対策は重要で障害者雇用と車の両輪。どう考えるか。

・在宅就業支援団体について、過去の経過から法案の説明時は認定制としていたが、 法案は登録制になっているのはなぜか。

・いかなる法人でも登録はできる。例えば暴力団員の役員が入った企業を排除する規 定はどこになるのか。ここは修正案を考える。

<主な答弁>

・法定雇用率は引き上げていないが、実雇用率には算定する。将来的には義務化。企 業の理解とノウハウ不足の現状があるのでその中で企業の努力を評価するもの。

・雇用率達成指導を厳正的確に行ってきたい。精神障害者雇用の支援策に取り組みた い。早く義務化できるように施行3年の見直し事項があるので懸命に努力したい。

・プライバシー保護もあり把握・確認は本人の意に反した算定・適応がないようにす る。これはガイドライン示し、呼びかけ手段、利用の仕方、短長、申告の方法など事 例もあげ、禁忌事項含めたものを労使、障害団体、情報保護の専門家を入れてつく る。

・企業メンタルヘルスは経営者管理者含めしっかりやらなくてはならない。仕事・職 業にストレス抱える人6割超え精神障害の労災請求件数も増加している。管理監督者 への教育など含め、指針を作り普及啓発を進めている。職場復帰支援の手引きも昨 年」出した。職場に戻れる人についてステップを踏んで円滑に復帰し、フォローもし ていく手引き。職場のメンタルヘルス対策の充実はかっていきたい。

・支援団体は認定制で国の裁量が強くなるのではないかという意見があり、行政の透 明性から登録に変えた。悪質な団体が入る懸念だと思うが、条件を定め、適正に対応 したい。実績で入り口をチェックする。登録後はかなり強い規制設けて、更新制をと り、実施基準で登録業務を取り消しもできる。悪質団体は排除できる。

●馬淵澄夫(民主)12:50〜13:30
<主な質問事項>

・精神障害者の作業所が就労移行支援事業になるが、自己負担が利用料あり、行き場 がなくなる。一般への就労を強く望んでいるが就労支援の場にも参画できなくなる。 雇用の関係の中でお金を払うことに不安と疑問を感じている。減免はあっても不安は 多い。小規模作業所の移行そのものがどういう形で障害福祉の中で残っていくのか も。

・医療によって状態が安定し作業所に通える。それは通院公費負担があるのでありが たいと言っている。一元化の理念で、同等に1割、減免は様々あるのはわかるが、精 神の場合伸びも額も全く違う。必要であるということ。5%が10%、倍になるとい う負担・ストレス、違う受け止め方をしている。それで通院できなくなる不安を本当 に強く感じている。長期の通院が必要な事情について、その必要性について議論充分 にされたのか。

・病院行けなくなる不安が悪化につながる不安感、自ら生きていてはいけないと追い 込んでしまうのではないか。障害者を追い込んでしまう制度になりかねない。自殺に ついての可能性、厳しい状況になることについて、厚生労働省は議論したのか。

・身体障害者で24h介助の必要な方と話し、包括払い制度に移行しサービスの質・ 量の低下につながるのではといっていた。この懸念について所見を。きめ細かいサー ビスを受けられなくなる不安がある。金額がどうなっていくのか。月額200万くら いはかかる。実態を踏まえてと言うが、いつまでにどのように示すのか。

・調べていくというが、スタンスが拙速すぎないか。一律にというのが先にいってな いか。額の精査秋までにというが、何かあわてて出されていると感じる。報酬、法案 審議として疑問感じる。期限がさきばしっている。

・グループホームでは重度者・軽度者がお互いに支え合い生き甲斐をもって生活して いる現実をみてきた。区分してしまうことは制度管理は楽だが、その認識に立ったと き今回の改正で偏りはしないか。

・現行の市の判断での支給決定と審査会の決定に齟齬がないように。審査会は介護保 険の審査会と一緒になるのか。法案と介護保険法の位置関係はどうか。介護保険の拡 大が先送りになったが障害者自立支援法案はそのまま。矛盾がある。介護保険とおな じ構図が見える。甘いニーズ把握で給付増になり厚生労働省の責任はないがしろにし て負担求める。介護保険となんら姿勢が変わらないのではないか。

<主な答弁>

・就労移行も他のサービスと同じで一定の負担。契約関係あれば実情尊重し、事業者 の事情で利用者負担しなくてもよい。

・小規模作業所、法に規定する事業で活躍頂けると期待している。17年度予算で作 業所充実事業を創設し、計画的に事業所に移行できるようにしたい。運営費補助は移 行状態を踏まえ対応したい。

・負担は全体の整合性において1割負担とした。負担になる方、所得のない方、重度 かつ継続の方、影響が大きい方らに配慮し、所得に応じた負担上限などきめ細やかな 配慮をしている。私たちは丁寧に丁寧に説明し理解を求めていく。

・一つの事業者が柔軟な提供できる包括払いを作った。緊急でも臨機応変の対応が可 能で、サービスの種類・量の自由な設定ができる。対象、額、報酬については厚生科 学研究や市町村の実態把握をしながら検討し適切かつ効率的に運営できるものを秋ま でに示す。

・グループホームの再編は支援が必要な方にふさわしい支援を提供するのが目的。現 在は重度の人がいても重度単価のみで人員配置がなく見直しが必要とみられている。 実態はあるので、良質なサービスを前提に、重度者・軽度者一緒でもいい。混合の具 体的な条件は検討してまいりたい。

・介護保険審査会との一体化は考えていない。区分については6月からの試行事業で 精査する。支援費制度の制度維持が困難となり、地域格差もあり、精神が対象に入っ ておらずそれらを検討し、改革案出した。社会保障制度は持続可能なものとするいと の命題がある。それぞれ対応して行かなくてはならない。

●水島広子議員(民主)

・障害者自立支援法案について財源の確保と応益負担について小泉さんに問うべき。 国の責任者、財務大臣、小泉総理大臣を呼んでいただきたい。

・福祉、医療の負担2重になる。2つそろって地域生活が可能になる。認識している か。

・家族が医療服薬の必要性を理解していないことが多い。薬やめさせる家族も多い。 協力的でない。家族の愛情と別で治療に協力的ではない無理解が多い。特殊な事情が ある

・家族への負い目や病気だと言っても精神力で何とかなると誤解されている。病気の 特性上罪悪感をもちやすい。負担増が自分は社会にとって迷惑な存在と自殺が増え る。不安から病状悪化する人もいる。消して大げさな反応ではない。医療観察法の時 でさえ、治療の中断しないことをいっていた。治療の中断がないと考えているのか、 納得できる答弁を。

・今回のことで厚労省から5%負担が10になるだけという発言があった。これはか なり大きなちがい。1000円札が1枚あれば病院に行けるという感覚を理解頂きた い。今回の最大のマイナスは治療中断。病状が悪化しパニックになり、他人を傷つけ たらますます偏見が深まる。この悪循環を絶つのが厚生労働省の役割。自殺や他害が あったらどなたが責任とるのか。治療中断があったとき誰に連絡をとりサポートする のか。

・厚生労働省の楽観と私たちの懸念に落差が大きい。私たちは今暮らしている人、目 の前のこと考えている、全体ではなく、個々のケースであり、厚生労働省はそこから 目を背けている。法案には絶対に反対だが通った場合、効果想定の検証方法はあるの か。

・重度継続から単極性の気分障害つまり鬱病がなぜはずされたのか。対象を疾病名で 入れるか入れないか検討するのは不毛に終わる。疾病名が医療支援の必要性と必ずし も一致しない。機能の全体的尺度GAFが現実的で検討して頂きたい。乱用は指定医 制度で淘汰される。受診率を上げ社会復帰してもらい税金納めてもらった方が経済効 果があるのではないか。

・家族負担の在り方、前向きな答弁頂いたが改めてお願いしたい。精神保健福祉法の 保護者規定で家族の負担が有形無形にある。福島氏(審議会委員)の家族の愛情連帯 を逆手にとったやり方という指摘もある。家族の理解には限界があり経済負担が重く なればゆがみがますます深くなる。

・応益負担について、宇都宮で知的障害者の誤認逮捕・起訴事件があった。警察・地 検は知的障害者にどのような配慮したのか。これは重大な権利侵害。警察で知的障害 者に弁護士つけることと取り調べの可視化を求める。地域で生きるのはえん罪から逃 れるのとおなじことで、益ではない。これは他省庁との連携も必要。

・精神保健福祉法の改正は障害者自立支援法の整合性のための改正で審議のなかでも 取り上げられない。保護者規程、手帳制度、全くふれられない。5年後の見直しに意 見集約されてきたのか、抜本改革はどうなるのか。現場では多くの課題がある。法案 の出し方にも問題ある。

<主な答弁>

・医療福祉あいまって成り立っていることは認識している。

・制度をいじることでプラスもマイナスもある。現行の5%で高額になるケースもあ る。低所得者だとこれは厳しい。今の制度の中でも問題はありそれも解消していきた い。全体の整合性でまず1割負担、低所得者には無理のない負担できめ細かく配慮し ている。

・地域社会・家族の理解は不可欠。医療の中断がないようなしくみつくりを配慮した つもり。利用料のほか、市町村の全体の精神障害者福祉を底上げをすること考えてい る。

・施策の評価は責任の所在を市町村にし、計画に数値を入れる。計画に対し結果がど うなるか検証ができる。具体的にはこれから検討する。皆様の知恵を借りて検証し次 につなぐステップとしたい。

・とりあえず重度かつ継続で医療の額が高い疾病をあげ、レセプトのデータから高い ものあげた。実証がないものの検討なるべく早く、ただちに着手し実施までに、専門 家に集まってもらい、解決、検討いただく。データが集まり必要性があれば委員会の 意見含め検討していく。GAFの活用も検討したい。必ずしも使いこなせないという 指摘もある。

・誤認事件は裏付けが不十分であった。他省庁との連携も連携している。知的精神の 単身入居もそれで可能となった。

・精神保健福祉対策本部でグランドデザインをまとめた。検討会で意見を伺い審議会 でも意見伺った。課題は山積している。3年後、見直ししていく必要あれば改正して いく。

●五島正規議員(民主)15:00〜17:00
<主な質問事項>

○障害者自立支援法について
・障害者サービス体系は現行は充分なのか、問題を抱えているのか。どういう点で問 題か聞きたい。

・現在の支援費利用者ひとりひとりに利益があるのか、ないのか。サービスの低下に なるのか。

・義務経費すれば厚生労働省は予算の編成は楽になる。そのことによって義務化し応 益負担によって社会基盤がどのように整備されるのか。そのタイムスケジュールはあ るのか。サービスはどのような形で担保されるのか。

・インフラ整備、計画づくりなどこの法案がなくてもできることを言ってるに過ぎな い。負担は個人単位か、同居人か、扶養義務者か、明確にお答え願いたい。

・一番大事なことがまだきまっていない。これで審議しろとは立法府をなめられてい る。どれがいい結論か出すのが委員会の役目。常識的に考え、個人負担か生活義務者 負担しかないのではないか。それ以外は考えられない。明確な答弁を。

・エイジフリーの介護保険はいいが、障害者施策が介護保険と同じでいいのか。高齢 者は所得が少ない方ともいるが相対的に言えば資産形成ができている。資産形成の時 期を経験していない方に福祉措置なくしてどうするのか。介護保険が1割なので1割 でいいという議論が成り立つのか。基本になるところ。

・この法案は介護保険との統合を考えていると思うが、その時障害者福祉のどの部分 で生かされていくのか。どのように扱うのか。

・社会保障制度根底から覆す。今回の負担では生活保護の方がはるかにいい。手持ち 資金ものこる。福祉の理念として、財源の問題からも大きな負担になること目に見え ていて生活保護をとること進めることになる。それが今の時代に正しい方向か。生活 保護にいく方がいいという案に賛成することはできない。

・審査会と区分の決定。どういう手の人でやるのか。障害者団体から当事者の意見を 聴取してくれとある。聞くこと必要だろう。自立とは自分のこと自分で決められるこ とではないか。

・地域生活支援事業に移動が含まれる。事業費は50%出されることになっているが 不安。本当にいつ何時一般財源化されるかわからない。あり得る話しだ。たちまち市 町村格差拡大していく。国費投入を約束できるか

・介護保険の限度額のどれくらいを使っているのか。サービス、1割負担が阻害要因 になることにもなる。その資料を厚生労働省に求めたが、データないと言った。支援 費で国保連に委託しているところもあるので1ヶ月でデータそろえてほしい。

・与党の皆さんもかなり、まゆにつばをつけて議論していますが、この法案が成立し なかったとき。今年度の予算の執行はどうなるのか。来年度の予算編成は。見通しを 聞かせて頂きたい。

・だからといってこのままの分けにはいかない。国民に納得する制度に変えてもらう しかないのではないか。

○障害者雇用促進法
・職リハセンターがどのくらい雇用に結びついているのか。授産施設は働いているの か訓練なのか。トレーニングも期待していないのか。性格を明確にして頂きたい。

・雇用率未達成企業をあてにしてやる施策はどうか。直接雇用にこだわる必要はなく 福祉工場に発注、アウトソーシングなどで、企業が納付金の3倍の発注を達成すれば 雇用の場は増える。施設中心に雇用をふやすから、ペナルティかけるから、いやなら 嘘の患者を仕立て上げるなどする。発注の義務づけの方が効果がある。特例子会社も 当初議論あったが、これもうまくいった。やってみてはどうか。

・ワークシェアリングも検討が必要。大事な問題。弱者にしわ寄せがいっている。こ れはいけない。雇用の拡大を是非検討を。

・在宅就業者支援。在宅就業者は自営業者になっているが、労働者なのかどうか。い つかの形態でも雇用形態の対象になっている。在宅の仕事がなぜ労働者ではないの か。

・在宅就労支援団体は授産施設がやってくれればいい。そうかといって仕事がとって これがないから無理でこうなったのだと思う。これは諸刃の刃。誰でもきる。大臣の 登録制だが除外規定が入っていない。暴力団の参入をおそれている。雇用率未達成企 業を脅して、障害者に仕事回すことが想定できる。排除をやっていただきたい。ここ は修正協議はいっている。

○障害者自立支援法は非常に問題点がある。雇用促進法は別個に成立できる。大事な のはじっくりと考えなければならない問題についてはじっくりとやろうと呼びかけて 終わる。

<主な答弁>

・支援費は制度維持困難になり、地域格差もある。精神の社会復帰対策は地域基盤整 備が遅れ支援費になってないこともある。

・財政的には義務経費化できっちりやれるようになるメリットがある。今回の法案で 自立して普通にくらせる社会づくりを考えている。具体的には、市町村中心に障害に 関わらずサービス提供し、雇用との連携で就労を図り、身近なところでサービス受け られる。手続きの透明化明確化で全国どこでも公平につかえる制度となる。

・市町村やってもらうためには国・都道府県のバックアップが必要で現行は不十分。 義務でしっかり負担します。国が楽になるのも事実だが市町村も楽になる。どういう 取り組みをしてもらうかの計画は数値を入れる。国に集め予算要求する。補助金は確 保する。枠組みはできた。エンジンの部分はこれだけでは完結しない。第2第3の改 革が必要。

・負担は基本は個人と考えているが、医療の家族扶助・税制の控除受けており、もう ひとつ知恵をしぼらないといけない。関係者に意見きいて答え出す。その中で踏まえ て決めさせて頂きたい。

・定率負担と収入に着目した月額負担上限。他の制度と比べ整合性のあるものにして おきたいのが基本にある。年金だけのひと、資産の乏しい方もいる。配慮しなければ ならない。減免を作る。安心して暮らせるような社会をつくりたい

・きめ細かい対応で、生活保護に陥らざるを得ない方、軽減のしくみを作っているの で配慮している。

・支給は市町村が決定する。市町村が家族、介助者の話しを聞くのは当然。そのなか で審査会は専門的公平中立的意見を述べる。意見を聞くことができるとされている。 一律に審査会で本人にきくとか、障害者が委員に入ることを書くのは難しいが、専門 性をもった障害者が入るのはあたりまえのことだと思う。

・地域生活支援事業は効果的に柔軟にできるのものを法定化した。コミュニケーショ ン支援・移動は必ず行わなければならない事業。自治体は計画に入れる。国は予算の 範囲内で1/2を補助する。必要な財源確保は最重要課題で取り組む。

・介護保険と障害者福祉、定率負担のことも考え、何らか答えだしていきたい。

・在宅サービスは法案成立前提に負担金として18年1月に施行する予定。仮に成立 しなかった場合、軽々にいうのはどうかだが、支援費の17年度に大きな影響は必 至。12月までは補助金なので、その後負担金となるため、執行は10ヶ月分でやら ないといけない。2ヶ月分の予算170億が欠損となる。昨年は補正を組んだ。法案 が通らなければ昨年の措置も問題が大きくなる。障害者自立支援法案、是非、成立さ せてほしい。

・ジョブコーチの企業内配置の助成にも取り組んでいく。障害者の就労支援は企業に 活躍しておらうことで期待効果もある。よりよいも検討したい。

・企業での雇用のための労働習慣の体得、雇用を見据えやっている。福祉施設の訓練 が就労にあたるのかは、これは訓練。福祉工場もある。錯綜している。さらによく福 祉と雇用連携しないといけない。

・仕事発注するところは評価すること。従来の施策の裾の広げることで初めての試 み。雇用から就労へ広がり持たせることが重要。特例子会社と福祉工場に発注し雇用 率に算定するのは、安易に外注で雇用率のあげるのはどうか。

・納付金制度の分は発注先の企業の報償金の対象になっている。2つを二重に評価す る制度論の問題点もある。仕事確保の視点有益だと思うが。

・在宅就労の人について、基準法上は、個々の具体的に実態に応じて判断することで 運用している。障害者の在宅就労は、非雇用で一般的には労働者ではない。

・就労支援団体は継続的にやっている団体の実績で判断する。立ち入り検査もする。 厳正な審査し、悪質な団体を排除できるのはないかと思う。

●山口富男議員(共産)17:00〜18:00
<主な質問事項>

・参考人からの意見で視覚障害者の職場介助の年限延長とハローワークでの手話通訳 協力者の拡充を

・精神医療について、医療と福祉の負担増が両面できて危機的な状況が来る。精神障 害者支援が絶対後退しないと言えるのか。医療は1割から3割となる。精神障害者の 生活にどう影響するのか資料はあるのか。慎重に検討検証をやったのか。

・継続していくと言っているがどこにあるのか。似て非なるものになる。重度継続か らは26.1%がはずされる。実証データを調べてから提案する問題である。あり方 研究会で、「疾病名の認定」の問題してきあったが、これ到達点。逆行は認められな い。合意あったところ持ち出した重度かつ継続の範囲はどうするのか。

・政省令について厚労省より昨日資料が出されたが、若干詳しくはなっているが、負 担上限、報酬額、基準、医療の負担の問題はなく、後はここで明らかになっているこ とだけ。もっと出す努力を。

<主な答弁>

・職場介助の重要な役割は承知している。納付金制度からお金が出ていて定着のため 一定期間となっている。10年に延長もしたが、検討していきたい。手話通訳はかね てから要請をもらっている。コミュニケーションの配慮必要で、協力員委嘱し増員の 努力をし活用に努める。

・医療の負担については制度を変えるとマイナスもある。家計への影響が大きい方に は配慮している。制度維持しながら運用していきたい。重い人は負担が軽くなる人も いる。きめ細かな配慮をしている。

・通院公費は精神保健法が障害者自立支援法になるが今回は負担の見直しにいて改訂 を行うのみ。重度かつ継続、実証データ整ったもので3つにした。今日の指摘もうけ て、見直します。

・政省令事項はできるだけ出す努力します。

●阿部知子議員(社民)17:30〜18:00
<主な質問事項>

・昨日の参考人質疑で、審議会の在り方について一方的にデータをだし審議会委員の 方の疑念や提案に一向に誠意のある回答はなかったと発言があった。セレモニーとし て了承をとった、公開しただからいいじゃないかということか。審議会のそのものあ り方について指摘があった。私たちの議論が反映されず幕切れになったとの発言もあ る。

・先ほどの精神通院公費の質疑でデータがないのによく法案をだしたと思う。間違い があったらちゃんと正すのか。論議がほとんどない。さけて通れない精神福祉法の課 題、横からすべりこませるな。

・育成医療、実質的に減るのは親に負担が行く。何故親に負担をかけ社会の役割を後 退させることを許せるか。自立支援医療は介護保険と統合後にはどこに行くのか。児 童福祉法から切り取るのか。医療をこの法案から省いてください。

<主な答弁>

・審議会は完全公開でやって、誠意尽くしてやった。急いで議事録を読んでみる。

・法案の大きな骨格は間違っていないと思う。前進させる法律と思っている。自信 もって法案通して下さいと言っている。委員会でもいろいろ意見はでてくるし、国民 の意見でもあるので声に答えていかなければならない。柔軟に対応すべきと考えてい る。

・児童の重要な対策は大綱でやっている。包括的に支援を進める。小児医療の重要性 については認識している。

【傍聴者の感想】
東京都 Gさん
 悲しくなりました。障害当事者の実生活を見ていない人達が勝手に話しを進め、今 後の私達の生活を決めていく現場を見ているのは、辛いものです。現実を見て欲しい です。私達は届かないかもしれないけど、声をあげていくしかないですね。

東京都 Yさん
 応益の問題は出るけど、重度障害者にとってみれば介護保険並みの支給量になって しまうのか非常に不安。経済的以上に大きい問題。ヘルパーさんがこないことは、そ れだけで死んで下さいといっていると同じ問題。そのへんを解ってもらいたい。

東京都Hさん
 この法案が廃案に向かっているのか、可決に向かっているのか解らなくなってき た。廃案になっても不安定の状態で、かといって通っても不安定の状態な法案の中身 になっている。

【今後の予定・その他】
○次回の委員会開催は5月19日9:O0から予定されています。
参考人の意見陳述(1時間15分)
9:00-9:15 輪島 忍氏(日本経済団体連合会労働政策本部雇用・労務管理グルー プ長)
9:15-9:30 長谷川 裕子氏(日本労働組合総連合会雇用法制対策局局長)
9:30-9:45 土師 修司氏(NPO法人障害者雇用部会副会長)
9:45-10:00 竹中 ナミ氏(社会福祉法人プロップステーション理事長)
10:00-10:15 高橋 清久氏(国立精神・神経センター名誉総長・藍野大学学長)

参考人に対する質疑(1時間40分)
10:15-10:35 小西 理議員(自民)
10:35-10:55 古屋 範子議員(公明)
10:55-11:15 五島 正規議員(民主)
11:15-11:35 山口 富男議員(共産)
11:35-11:55 阿部 知子議員(社民)

○委員会の審議はインターネットホームページ
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
 で全てご覧になることができます。
 また、本日のビデオ映像もこのページでご覧になれます。
○議事録については、衆議院ホームページ
 http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index.htmに近日中に公開されます。

※この「障害者自立支援法案 国会審議 速報」は 国会における障害者自立支援法の審議情報を全国の皆様におしらせします。
委員会の審議が行われる毎に配信させて頂きます。

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配信元;
障害者の地域生活確立の実現を求める全国大行動実行委員会
(全国自立生活センター協議会内)
〒192-0046 東京都八王子市明神町4-11-11-1F
TEL:0426-60-7747 FAX:0426-60-7746
E-mail:jil@d1.dion.ne.jp  
http://www.j-il.jp/jil.files/daikoudou/daikoudou_top.htm

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