金沢市で全身性障害者介護人派遣事業が開始

 99年4月から金沢市で、毎日6時間の全身性介護人派遣制度がスタートしました。金沢市の全身性障害者が1人で交渉しました。当会の派遣事業要望書セットを使い、電話で打ち合わせを行いつつ交渉しました。

 以下、交渉した日吉さんから記事をいただきました。

 

金沢市の全身性障害者介護人派遣事業ができるまで

日吉敏子

 障害者夫婦世帯で暮らす私の介助者である主人(障害者)の体調がくずれ始め、ヘルパー派遣を従来の利用範囲だけでは無理になりました。

 必要とする派遣は状況に応じて柔軟に利用できていましたが、午前9時〜午後5時の時間帯以外は夜の10時までの巡回型30分の利用でした。

 一時しのぎのヘルパー派遣に限界を感じ、介護保障協議会に相談をはじめました。

 

1998年4月16日

 朝の起床介助の派遣について、要望し、交渉をはじめました。

この時点で「全身性障害者介護人派遣事業」の要望も行っていましたが、起床時の介助派遣を早急に出来るように、と必要事項の打ち合わせを、障害福祉課の担当者、福祉公社の担当者を交えて行い、5月から自選登録ヘルパー実施となりました。

自選登録ヘルパー利用内容

*月〜土・・・・・・・・・・公社へルパー

*日曜、祭日、年末年始・・・自選登録ヘルパー

*午前8時から1時間

 

1998年7月6日

 障害福祉課に「全身性障害者介護人派遣制度」実施の要望書を提出。

「障害者計画」の策定時期でもあった事が追い風とも感じられるスムーズさでした。

交渉らしき交渉もなく、担当者から市側の経過状況説明を聞きにいく事を心がけました。

 金沢市在住の20年以上の自立生活者から「全身性障害者介護人派遣制度」を情報として聞き、過ぎた年月を思います。

 4人居た自立生活者が3人までも若くして亡くなっている事の重さを含めて、金沢市での「全身性介護人派遣制度」実施に至る交渉として報告とします。

 

1999年4月1日

「全身性介護人派遣制度」実施

利用内容

*午前9時〜午後5時・・・1050円

*平日のそれ以外の時間帯・1310円

*土、日、祭日全時間帯・・1410円

*毎日6時間(ヘルパー併用含む)

*ヘルパー併用可能

(以上)

 

 

*編注:原稿では「交渉らしき交渉もなく」と謙遜されていますが、毎週のように市役所に出かけて担当者と話しを続けていました。また、事前に自薦登録ヘルパーの交渉を継続的に確認を進めつつ行っており、これが派遣事業の交渉の簡略化につながっています。

 

 なお、金沢市の制度は、全国の他市に比べ、1ヶ所問題が残りました。市の担当が姫路市などを事前に見学したため、「ヘルパー利用時間と合わせて毎日6時間まで(ヘルパーを1時間利用したい場合は全身性派遣事業5時間)」という規制が残りました。(姫路市では今年度から、併用規制はなくなり、全身性派遣事業を受けた上に、ヘルパーを利用できるようになっている)。来年度以降に厚生省の指導通り(ヘルパーの派遣時間数の上限撤廃の指示)個々人に合わせて6時間を超える要介護障害者には、超える部分は自薦ヘルパーなどを使えるように改正されることを期待します。

 

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