4月からの通知の重度訪問介護の部分の改正情報

 

重度訪問介護は「長時間連続の見守りの時間の中で、身体介護や家事が断続的に行われるもの」ということがわかりやすい通知に変わりました。

(市町村は、重度訪問介護を断続的(散発的)に使ってはいけません)

 

417日に厚生労働省から都道府県に新しい「サービスに要する費用の額の算定に関する基準」の解釈通知が発出されました。

 

下の表に解説を入れました。

左が改正後の通知、障発第0331041号 (平成21年3月31日)

「障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」の一部改正について

です。

中央が自立支援法スタート時の通知。

右端が解説記事です。

 

 

   改正後 この4月からの通知                                                        改正前

 

重度訪問介護サービス費  (2)

@ (略)

A 重度訪問介護サービス費の算定について

重度訪問介護は、日常生活全般に常時の支援を要する重度の肢

体不自由者に対して、比較的長時間にわたり、日常生活に生じる

様々な介護の事態に対応するための見守り等の支援とともに、

事や排せつ等の身体介護、調理や洗濯等の家事援助、コミュニケ

ーション支援や家電製品等の操作等の援助及び外出時における移

動中の介護が、総合的かつ断続的に提供されるような支援をいう

ものである。

したがって、重度訪問介護については、比較的長時間にわたり

、日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り等

の支援とともに、身体介護や家事援助等の援助が断続的に行われ

ることを総合的に評価して設定しており、同一の事業者がこれに

加えて身体介護及び家事援助等の居宅介護サービス費を算定する

ことはできないものであること。

ただし、当該者にサービスを提供している事業所が利用者の希

望する時間帯にサービスを提供することが困難である場合であっ

て、他の事業者が身体介護等を提供する場合にあっては、この限

りでない。

 

重度訪問介護サービス費 (2)

 @ (略)

 A 重度訪問介護サービス費の算定について

 重度訪問介護は、日常生活全般に常時の支援を要する重度の肢

 体不自由者に対して、食事や排せつ等の身体介護、調理や洗濯等

 の家事援助、コミュニケーション支援や家電製品等の操作等の援

 助、日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守り

 等の支援及び外出時における移動中の介護が、比較的長時間にわ

 たり、総合的かつ断続的に提供されるような支援をいうものであ

 る。

 したがって、重度訪問介護については、身体介護や家事援助等

 の援助が断続的に行われることを総合的に評価して設定しており

 、同一の事業者がこれに加えて身体介護及び家事援助等の居宅介

 護サービス費を算定することはできないものであること。

 

 

 ただし、当該者にサービスを提供している事業所が利用者の希

 望する時間帯にサービスを提供することが困難である場合であっ

 て、他の事業者が身体介護等を提供する場合にあっては、この限

 りでない。

解説

 

 改正前は、「断続的」という言葉が身体介護・家事援助・見守りのどれに対してもかかっている書き方になっていたため、重度訪問介護を断続的に(たとえば1時間使って1時間空けての繰り返しで)使っていいと誤解する市がありました。(実際は重度訪問介護は「長時間連続の見守りの時間の中で、介護や家事が散発的に行われるもの」というのが厚労省の昔からの考え方。通知の文章を作るときのケアレスミス)。

 

 そこで、「長時間連続の「見守り」の時間の中」で、断続的に身体介護家事援助をするのが重度訪問だ・・・ということがわかるような文章に変えてもらいました。

 通知には「中で」という言葉が使えない決まりがあるので、わかりにくくなっていますが、厚労省の障害福祉課の訪問サービス係(の係長級)に市町村が問い合わせれば、「中で」という意味であると説明してもらうことが可能です。

 

B 重度訪問介護の所要時間について

(一)短時間に集中して支援を行うという業務形態を踏まえて短時

間サービスが高い単価設定となっている居宅介護に対し、重度

訪問介護については、同一箇所に長時間滞在しサービス提供を

行うという業務形態を踏まえ、重度訪問介護従業者の1日当た

りの費用(人件費及び事業所に係る経費)を勘案し8時間を区

切りとする単価設定としているものである。また、8時間を超

えるサービス提供を行う場合には、事業所の管理コストが逓減

することを踏まえ、8時間までの報酬単価の95%相当額を算定

することとしているものである。したがって、同一の事業者が

、1日に複数回の重度訪問介護を行う場合には、1日分の所要

時間を通算して算定する。この場合の1日とは、0時から24

までを指すものであり、翌日の0時以降のサービス提供分につ

いては、所要時間1時間から改めて通算して算定する。また、

1日の範囲内に複数の事業者が重度訪問介護を行う場合には、

それぞれの事業者ごとに1日分の所要時間を通算して算定する

(例)1日に、所要時間7時間30分、7時間30分の2回行う場合

  → 通算時間 7時間30分+7時間30分=15時間

  → 算定単位 「所要時間14時間以上15時間未満の場合」

(二)1回のサービスが午前0時をまたいで2日にわたり提供され

 る場合、午前0時が属する30分の範囲内における午前0時を超

 える端数については、1日目の分に含めて算定する。

(例)2245分から6時45分までの8時間の連続するサービス 

2245分から015分までの時間帯の算定方法

  1日目分1時間30分として算定

015分から6時45分までの時間帯の算定方法

  2日目分6時間30分として算定

 

 B 重度訪問介護の所要時間について

 (一)短時間に集中して支援を行うという業務形態を踏まえて短時

 間サービスが高い単価設定となっている居宅介護に対し、重度

 訪問介護については、同一箇所に長時間滞在しサービス提供を

 行うという業務形態を踏まえ、重度訪問介護従業者の1日当た

 りの費用(人件費及び事業所に係る経費)を勘案し8時間を区

 切りとする単価設定としているものである。また、8時間を超

 えるサービス提供を行う場合には、事業所の管理コストが逓減

 することを踏まえ、8時間までの報酬単価の95%相当額を算定

 することとしているものである。したがって、同一の事業者が

 、1日に複数回の重度訪問介護を行う場合には、1日分の所要

 時間を通算して算定する。この場合の1日とは、0時から24

 までを指すものであり、翌日の0時以降のサービス提供分につ

 いては、所要時間1時間から改めて通算して算定する。また、

 1日の範囲内に複数の事業者が重度訪問介護を行う場合には、

 それぞれの事業者ごとに1日分の所要時間を通算して算定する

(例) 1日に、所要時間3時間30分、3時間30分の2回行う場合

   → 通算時間 3時間30分+3時間30分=7時間

   → 算定単位 「所要時間6時間以上7時間未満の場合」

(二) 1回のサービスが午前0時をまたいで2日にわたり提供され

  る場合、午前0時が属する1時間の範囲内における午前0時を

  超える端数については、1日目の分に含めて算定する。

(例) 2230分から130分までの3時間の連続するサービス

  2230分から030分までの時間帯の算定方法

   1日目分2時間として算定

  030分から130分までの時間帯の算定方法

   2日目分1時間として算定

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(解説)

ここの計算事例が改正前の通知では(うっかりミスで)短すぎたものを掲載してしまい、連続8時間利用が原則のこの制度としてはおかしい事例だったため、今回の通知の改正にあわせ、115時間などの長時間の事例に直してもらいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

21’4報酬留意事項通知(改正後全文).pdf

21’4報酬留意事項通知(新旧).pdf

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