行動援護に関する通知と事務連絡が出る
3月12日に、行動援護に関する通知と事務連絡が出ました。注目の判定基準ですが、20点満点中10点で対象になることになりました。これについては、先月の課長会議で20点満点の表が出され、その後、財務側が20点以上を対象にするように求め、障害福祉課は10点以上を主張して調整中でした。
これにより、対象者は知的障害者移動介護利用者の1割程度になると予想されます。ただし、事業者の基準がサービス提供責任者に知的障害者の直接処遇経験5年、ヘルパーは2年経験などの規制があるため、ほとんどの市町村では事業所が存在しないので、支給決定できないことが予想されます。その場合は今までどおりの移動介護で決定することになります。また、行動援護は1日1回で最高5時間までしか単価設定がない上、移動介護と併用できないため、すでに長時間のサービスを受けている1人暮らしの知的障害者は、かえって前の制度のほうがよいという例もあるようです。
行動援護に関する通知は次ページから掲載します。(次ページの通知は「2時間ルール」に関する通知と同一通知に行動援護のことも入っています。それ以降のページの通知・事務連絡は行動援護のことだけが載っています)。
障発第03 号
平成17年3月 日
都道府県知事
各 指定都市市長 殿
中核市市長
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
「指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準 の制定に伴う留意事項について」の一部改正について
身体障害者福祉法、知的障害者福祉法及び児童福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準について、この実施に伴う取扱いについては、平成15年3月24日障発第0324001号本職通知「指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う留意事項について」によるところであるが、今般、同通知の一部を下記のとおり改正し、平成17年4月1日から適用する。
なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。
記
1 Tの2の(3)から(7)までを(4)から(8)までとし、(3)として、次のとおり加える。
(2)居宅介護の所要時間
居宅介護の単価については、所要時間30分未満の身体介護中心型など短時間サービスが高い単価設定になっているが、1日に複数回の短時間の訪問をすることにより、在宅介護のサービス提供体制を強化するために設定されているものであり、利用者の生活パターンに合わせて居宅介護を行うものである。したがって、単に1回の居宅介護を複数回に区分して行うことは適切ではなく、居宅介護を1日に複数回算定する場合にあっては、算定する時間の間隔は概ね2時間以上とする。別のサービス類型を使う場合は、間隔が2時間未満の場合もあり得るが、身体介護中心型30分→連続して家事援助中心型30分→連続して身体介護中心型など、単価設定の趣旨からはずれて高い単価を複数回算定するようなサービスは不適切であり、この場合、前後の身体介護を1回として算定する。なお、身体の状況等により短時間の間隔で短時間の滞在により複数回の訪問を行わなければならない場合はこの限りでない。
また、所要時間30分未満で算定する場合の所要時間は20分程度以上とする。
(編注:ここから先が行動援護の通知)
2 Tの2の(8)の次に(9)として、次のとおり加える。
(9)行動援護について
@ サービス内容
行動援護が中心であるサービスは、知的障害により行動上著しい困難がある者に対して、外出時及び外出の前後に、次のようなサービスを行うものである。
なお、事前に利用者の行動特徴、日常的な生活パターン等について情報収集し、援護に必要なコミュニケーションツールを用意するなど準備する必要がある。
(@)予防的対応
・ 初めての場所で何が起こるか分からない等のため、不安定になったり、不安を紛らわすために不適切な行動がでないよう、あらかじめ目的地、道順、目的地での行動などを、言葉以外のコミュニケーション手段も用いて説明し、落ち着いた行動がとれるように理解させること
・ 視覚、聴覚等に与える影響が問題行動の引き金となる場合に、本人の視界に入らないよう工夫するなど、どんな条件のときに問題行動が起こるかを熟知したうえでの予防的対応等を行うことなど
(A)制御的対応
・ 何らかの原因で本人が問題行動を起こしてしまった時に本人や周囲の人の安全を確保しつつ問題行動を適切におさめること
・ 危険であることを認識できないために車道に突然飛び出してしまうといった不適切な行動、自傷行為を適切におさめること
・ 本人の意思や思い込みにより、突然動かなくなったり、特定のもの(例えば自動車、看板、異性等)に強いこだわりを示すなど極端な行動を引き起こす際の対応
(B)身体介護的対応
・ 便意の認識ができない者の介助や排便後の後始末等の対応
・ 外出中に食事を摂る場合の食事介助
・ 外出前後に行われる衣服の着脱介助など
A 単価適用の留意点 行動援護で提供されるサービスは、その性格上、一般的には、半日の範囲内にとどまると想定されるが、仮に5時間以上実施されるような場合にあっては、「5時間以上単価」を適用する。
また、行動援護は、主として日中に行われる外出中心のサービスであることから、早朝・夜間・深夜の加算は算定されないので留意されたい。
B その他
(@)行動援護は、1日1回しか算定できないものである。
(A)行動援護の支給については、居宅介護計画に沿ったものとし、突発的なニーズに対する支給は想定していない。
(案)
障発第03 号
平成17年3月 日
都道府県知事
各 指定都市市長 殿
中核市市長
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
「指定居宅支援事業者等の人員、設備及び運営に関する基準について」 の一部改正について
標記については、平成14年12月26日障発第1226002号本職通知「指定居宅支援事業者等の人員、設備及び運営に関する基準について」により実施されているところであるが、今般、同通知の一部を下記のとおり改正することとしたので、ご了知の上、管内市町村、関係団体、関係機関等に周知徹底を図るとともに、その運用に遺憾のないようにされたい。
なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。
記
1 第3章第1節の(1)の@を次のように改める。
@ 指定居宅介護事業所における従業者の員数については、常勤換算方法で2.5人以上と定められたが、これについては、職員の支援体制等を考慮した最小限の員数として定められたものであり、各地域におけるサービス利用の状況や利用者数及び指定居宅介護の事業の業務量を考慮し、適切な員数の職員を確保するものとする。
なお、指定居宅介護の提供にあたる従業者(ホームヘルパー)の要件については、別途お示しするところによるが、行動援護を提供する者に必要とされる実務経験については、「指定施設における業務の範囲等及び介護福祉士試験の受験資格に係る介護等の業務の範囲等について」(昭和63年2月12日社庶第29号厚生省社会局長、児童家庭局長連名通知)の別添2「介護福祉試験の受験資格の認定に係わる介護等の業務の範囲等」(以下「業務の範囲通知」という。)のうち知的障害者若しくは知的障害児に関するもの、知的障害者若しくは知的障害児の居宅介護又はこれと同等であると都道府県知事等が認める業務とし、あわせて、従事した期間は、業務の範囲通知に基づいて2年換算して認定するものとする。
2 第3章第1節の(2)のB及びCを次のように改める。
B サービス提供責任者は、身体介護又は家事援助を行う指定居宅介護事業者 については、
イ 介護福祉士
ロ 居宅介護従業者養成研修((1)@で別途お示しするところによる居宅介護の提供にあたる従業者に係る養成研修をいう。以下同じ。)の1級課程(「障害者(児)ホームヘルパー養成研修事業の実施について」(平成13年6月20日障発第263号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知。以下「旧通知」という。)の1級課程を含む。以下同じ)を修了した者
ハ ロの居宅介護従業者養成研修の2級課程(旧通知の2級課程を含む。以下同じ)を修了した者であって3年以上介護等の業務に従事した者
のうちいずれかに該当する従業者から選任すること。 介護保険法上の指定訪問介護事業所に置くべきサービス提供責任者の選任要件に該当するものについても、上記イからハと同様に取り扱って差し支えないものとする。
移動の介護又は日常生活支援を専ら行う指定居宅介護事業者については、上記イからハに該当する従業者を確保できない場合には、従業者のうち相当の知識と経験を有する者をサービス提供責任者として選任すること。
行動援護のサービス提供責任者は、次のいずれの要件も満たすこととする。
・ イからハのうちいずれかの要件に該当するもの。
・ 介護福祉士又は居宅介護従業者養成研修の1級課程、2級課程若しくは知的障害者移動介護従業者養成研修課程を修了した者であって、知的障害者又は知的障害児の福祉に関する事業(直接処遇に限る。)に5年以上従事した経験を有するもの。
C Bのハに掲げる「2級課程を修了した者であって3年以上介護等の業務に従事した者」とは、社会福祉士及び介護福祉士法(昭和62年法律第30号)第40条第2項第一号に規定する3年以上介護等の業務に従事した者」と同様とし、その具体的な取り扱いについては、業務の範囲通知を参考とされたい。
なお、3年間の実務経験の要件が達成された時点と2級課程の研修修了時点との前後関係は問わないものであること。
また、介護等の業務に従事した期間には、ボランティアとして介護等を経験した期間は原則として含まれないものであるが、特定非営利活動促進法(平成10年法律第1号)に基づき設立された特定非営利活動法人が身体障害者福祉法第17条の17第1項(知的障害者福祉法第15条の17第1項、児童福祉法第21条の17第1項)の規定に基づき居宅介護に係る指定を受けている又は受けることが確実に見込まれる場合であって、当該法人が指定を受けて行うことを予定している居宅介護と、それ以前に行ってきた事業とに連続性が認められるものについては、例外的に、当該法人及び法人格を付与される前の当該団体に所属して当該事業を担当した経験を有する者の経験を、当該者の3年の実務経験に算入して差し支えないものとする。
なお、この場合において、介護福祉士国家試験の受験資格として実務経験の算入を認められたものと解してはならないこと。
Bの行動援護のサービス提供責任者に必要な実務経験については、業務の範囲通知のうち知的障害者若しくは知的障害児に関するもの、知的障害者若しくは知的障害児の居宅介護又はこれと同等であると都道府県知事等が認める業務とし、あわせて、従事した期間は、業務の範囲通知に基づいて5年換算して認定するものとする。
3 第3章第3節の(18)の@を次のように改める。
@ 指定居宅介護の内容(第4号) 「指定居宅介護の内容」とは、身体介護、通院等のための乗車又は降車の介助、家事援助、移動介護、日常生活支援、行動援護等のサービスの内容を指すものであること。
障発第09 号
平成17年3月 日
都道府県知事
各 指定都市市長 殿
中核市市長
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長
「支援費支給決定について」の一部改正について
身体障害者福祉法、知的障害者福祉法、児童福祉法及びこれらの関係法令により規定している支援費の支給決定の実施に伴う取扱いについては、平成15年3月28日障発第0328020号本職通知「支援費支給決定について」によるところであるが、今般、同通知の一部を下記のとおり改正し、平成17年4月1日から適用する。
なお、本通知は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的な助言であることを申し添える。
記
Yの2の(1)の@を次のとおり改める。
@ 居宅介護
次のとおり、身体介護中心、通院等の乗降介助中心、家事援助中心、移動介護中心、日常生活支援中心(日常生活支援中心は、身体障害者のみ)、行動援護中心(行動援護中心は知的障害者、児童のみ)の各サービス類型を特定して、それぞれ30分の倍数又は回数で決定する。
・身体介護中心○○時間(30分)/月
・通院等の乗降介助中心○○回/月
・家事援助中心○○時間(30分)/月
・移動介護中心○○時間(30分)/月
・日常生活支援中心○○時間(30分)/月
・行動援護中心○○時間(30分)/月
※1 移動介護については、身体介護を伴う場合又は身体介護を伴わない場合かも併せて決定。
※2 同時に2人の従業者からサービス提供を受ける場合も、上記と同様に決定する。つまり、身体介護中心20時間/月との支給決定は、同時に2人の従業者から10時間サービス利用が可能(また、例えば、同時に2人の従業者から5時間と1人の従業者から10時間のサービス利用も可能)であることを意味し、利用方法は、利用者と事業者の合意により利用することとする。
※3 行動援護において、1回当たり5時間を超えるサービス提供計画については、5時間で決定すること。
Yの1を次のとおり改める。
1 居宅支援に係る障害の程度による単価の区分の判断基準等
(1)居宅支援のうち、身体障害者デイサービス、身体障害者短期入所、知的障害者デイサービス、知的障害者短期入所、知的障害者地域生活援助及び児童短期入所については、障害の程度による単価差(支援費額の差)を設けているところであるが、この障害の程度の判断基準は、別紙2のとおりである。
(2)行動援護の対象者は、別紙3のとおりである。
別紙3を追加する。
(別紙3)
行動援護の対象者の基準
知的障害福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年厚生労働省告示第29号)別表○及び児童福祉法に基づく指定居宅支援等に要する費用の額の算定に関する基準(平成15年厚生労働省告示第31号)別表○の行動援護の対象者は、行動上の困難の程度が、次の表の行動上の困難の内容の欄の区分に応じ、その困難が見られる頻度等をそれぞれ0点の欄から2点の欄までに当てはめて算出した点数の合計が10点以上であると市町村が認めた者とする。
なお、市町村で判断が困難な場合は、知的障害者更生相談所又は児童相談所に意見を求めることができる。
※ 基準は、平成18年1月に向けて検証するものである。
行動上の困難の内容 |
0点 |
1点 |
2点 |
意思表示 |
支援は必要ない
日常生活や外出中において、言葉や言葉以外の方法により必要な意思を相手に伝えることができる。 |
時々支援が必要
日常生活や外出中において、時々、利用者独自の行動でしか自らの意思を表現できないことがある。(頭突き、つかむ等の粗暴行為等)
|
常に支援が必要
日常生活や外出時において、利用者独自の行動でしか自らの意思を表現できない。(頭突き、つかむ等の粗暴行為等) |
説明理解 |
非日常的な場面では必要
習慣化されていない日常生活上の行為や外出中の行為において、他者の説明を理解するためには、言葉以外の方法(カード等)を用いる必要がある。
|
時々必要
日常生活や外出時において、時々、支援者が言葉以外の方法(カード等)を用いないと説明を理解できないことがある。 |
常に必要
日常生活や外出時において、支援者が言葉以外の方法(カード等)を用いないと説明を理解できない。 |
奇声をあげたり、走っていなくなるなどの突発的行動 |
週に一回以上
公共の場において、周囲の人が驚くような奇声をあげたり、いきなり走り出していなくなるといった突発的な行動のいずれかが概ね週に1回以上あるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起こった場合に制止するなどの支援が必要である。 |
一日に一回以上
公共の場において、周囲の人が驚くような奇声をあげたり、いきなり走り出していなくなるといった突発的な行動のいずれかが概ね1日に1回以上あるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起こった場合に制止するなどの支援が必要である。
|
一日に頻回
公共の場において、周囲の人が驚くような奇声をあげたり、いきなり走り出していなくなるといった突発的な行動のいずれかが1日に何度もあるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起こった場合に制止するなどなどの支援が必要である。 |
自傷行為 |
月に一回以上
傷跡が残るほど自分の手やもので頭を叩いたり、身体部位を噛むなどの自傷行為のいずれかが概ね月に1回以上あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
週に一回以上
傷跡が残るほど自分の手やもので頭を叩いたり、身体部位を噛むなどの自傷行為のいずれかが概ね週に1回以上あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
ほぼ毎日
傷跡が残るほど自分の手やもので頭を叩いたり、身体部位を噛むなどの自傷行為のいずれかがほぼ毎日あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
食事に関する障害 |
月に一回以上
異食行為、多飲、過食又は反芻を誘発する要因を回避する際に不適切な行動を起こすことが月に1回以上あるため、これを制止するなど支援が必要である。 |
週に1回以上
異食行為、多飲、過食又は反芻を誘発する要因を回避する際に不適切な行動を起こすことが週に1回以上あるため、これを制止するなど支援が必要である。
|
ほぼ毎日
異食行為、多飲、過食又は反芻を誘発する要因を回避する際に不適切な行動を起こすことがほぼ毎日あるため、これを制止するなど支援が必要である。 |
他害行為 |
月に一回以上
他者を叩く、ひっかく、髪の毛を引っ張る、あるいは突然身体接触をしたり、罵詈雑言をあびせるなどの他害行為のいずれかが概ね月に1回以上あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
週に一回以上
他者を叩く、ひっかく、髪の毛を引っ張る、あるいは突然身体接触をしたり、罵詈雑言をあびせるなどの他害行為のいずれかが概ね週に1回以上あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
ほぼ毎日
他者を叩く、ひっかく、髪の毛を引っ張る、あるいは突然身体接触をしたり、罵詈雑言をあびせるなどの他害行為のいずれかがほぼ毎日あるため、そのような行為を誘発する要因を回避したり、行為が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
多動または行動の停止 |
月に一回以上
特定の人・事・物に強いこだわりがあり、動けなくなったり、多動になることのいずれかが概ね月に1回以上あるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止または誘導するなどの支援が必要である。 |
週に一回以上
特定の人・事・物に強いこだわりがあり、動けなくなったり、多動になることのいずれかが概ね週に1回以上あるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止または誘導するなどの支援が必要である。
|
ほぼ毎日
特定の人・事・物に強いこだわりがあり、動けなくなったり、多動になることのいずれかがほぼ毎日あるため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止または誘導するなどの支援が必要である。 |
予定変更によるパニックや不穏な行動 |
月に一回以上
予定変更を受け容れることができず、パニック・不安定行動を概ね月に1回以上起こすため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。
|
週に一回以上
予定変更を受け容れることができず、パニック・不安定行動を概ね週に1回以上起こすため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。
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毎回
予定変更を受け容れることができず、その度にパニック・不安定行動をほぼ毎日起こすため、そのような行動を誘発する要因を回避したり、行動が起きた場合に制止するなどの支援が必要である。 |
不適切な行動 |
月に一回以上
他人に抱きついたり、物を盗んでしまうなど結果として暴行、窃盗などの触法行為となるものが概ね月に1回以上あるため、そのような行為を回避するための適切な助言・指導・見守りといった支援が必要である。 |
4〜5回の外出につき一回以上
他人に抱きついたり、物を盗んでしまうなど結果として暴行、窃盗などの触法行為となるものが概ね4〜5回の外出につき1回以上あるため、そのような行為を回避するための適切な助言・指導・見守りといった支援が必要である。 |
ほぼ外出のたび
他人に抱きついたり、物を盗んでしまうなど結果として暴行、窃盗などの触法行為となるものがほぼ外出のたびにあるため、そのような行為を回避するための適切な助言・指導・見守りといった支援が必要である。 |
てんかん発作 |
年に一回以上
服薬によりコントロールされているが、環境が変化した場合のてんかん発作が概ね年に1回以上ある。 |
月に一回以上
服薬によりコントロールされているが、環境が変化した場合のてんかん発作が概ね月に1回以上ある。 |
週に一回以上
服薬によりコントロールされているが、環境が変化した場合のてんかん発作が概ね週に1回以上ある。 |
(注)
1 判断基準は、原則として6か月程度継続している場合とする。
2 てんかん発作については、主治医の意見書または知的障害者更生相談所、児童相談所の判定書または意見書により確認する。
事務連絡 平成17年3月 日
都道府県
各 指定都市 居宅生活支援費担当者 殿
中 核 市
厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部 障害福祉課居宅支援係長
行動援護の取扱いについて
行動援護については、平成17年4月1日から施行することとなるが、経過的取扱いを含めた留意点は次のとおりである。
(1) 事業者の届出について
行動援護を行うことができる事業者の要件は、指定基準の解釈通知に規定するサービス提供責任者が配置されているとともに、支援費基準告示の別に定める従業者を配置していることであるので、これを満たしており、行動援護を行う予定である事業者は、運営規定を変更するとともに、速やかに都道府県等に届出されたい。
都道府県等におかれては、すでに定めている事業所指定にかかる変更届出書の様式を適宜変更して、届出を受付けられたい。
(2) サービス提供実績記録票について
サービス提供実績記録票については、行動援護は1つのサービス類型であることから、行動援護のみの実績記録票を作成すること。
(3)経過的取扱いについて
行動援護の決定基準のチェック項目の聴き取りは、申請者本人からの聴き取りが原則である。ただし、本人からだけでは十分な聴き取りが困難である場合、本人の状態をよく知っている家族等からも聴き取りを行うことが必要な場合がある。
行動援護にかかる規定は17年4月1日から施行する。
ただし、行動援護の申請があった者のうち、現に移動介護を利用しており障害の状況から明らかに行動援護の対象者と見込まれる者について、平成17年4月1日までにチェック項目の聴き取りを行うことが時間的に厳しい場合には、4月サービス提供分については、当該行動援護の対象者と見込まれることをもって暫定的に支給決定を行って差し支えない。
その後、聴き取りを行った結果、行動援護の対象外と判定された場合、速やかに職権で支給決定を変更することとする。
また、支給決定の変更までに行動援護として提供されたサービスについては、行動援護として請求して差し支えない。
なお、この経過的取扱いは利用者にのみ適用されるものであるので、サービス提供事業者については、当然要件を満たして届出した者に限られることを念のため申し添える。
(4)対象者の検証について
行動援護の対象者の基準については、平成18年1月に向けて検証することとしており、別紙について、5月20日までに回答をお願いします。
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