介護保険と関係ない一般障害者(長時間要介護の障害者)も、
市町村と交渉が必要です

介護保険の悪影響の対策の障害ヘルパー要望書セット掲載

 

介護保険の悪影響で、全国の市町村の間で、「ヘルパー制度の上限は毎日3時間程度」というイメージが広がっています。障害ヘルパー施策はちがう(上限なし)ということを認識してもらわなくてはなりません

 

 4月からの介護保険制度の準備が進む中、どんどん高齢担当の職員主導で障害福祉課担当も同席して介護施策が庁内で話し合われています。日ごろ障害者があまり交渉を行っていない市町村では、ほおっておくと、障害福祉担当の課長・係長まで、ヘルパー制度の上限のイメージが介護保険と同様(滞在型介護のみの場合1日3時間に、巡回型のみの場合1日5回)になってしまいます。実際に介護保険が影響して、昨年交渉が進んでいない市もあります。

 介護保険では、単身の全介助の高齢者は在宅にはおらず、実態として老人ホームに入居している事例しかないために、「単身の全介助の高齢者・障害者」が在宅で生活できる水準にはなっていません。

 これは、厚生省の介護保険制度施行準備室の室長が

「残念ながら、介護保険は最重度の方がお一人で生活できる水準にはなっていません」

とはっきり言っていることでもあります(すでに本誌99年9月号にシンポジウムでの発言を掲載しました)。

 

厚生省は「障害ヘルパーは今後も従来通り上限なしで行く」

 厚生省障害福祉課は、「障害ヘルパー施策は今後も従来通り上限なしで行く」としており、上限を設けている自治体には(昨年までと同様に)主管課長会議などで指導していくという考えです。

 特に全身性障害については、単身・単身でないにかかわらず、「介護保険よりも従来から濃密なサービスが行われてきた」ということで、障害福祉課と介護保険準備室が話し合って、「全身性の介護保険対象者には、障害施策を上乗せで行く」ということが合意され、これ専用の予算要求が行われました(予算要求の内容は、すでに99年10月27日の主幹課長会議で説明されています)。(詳しくは、99年10月号・11月号)。

 

単身は毎日24時間も認識

 中でも、全身性障害者の単身者に対しては、毎日24時間やそれに近い障害ヘルパーの派遣がされている自治体もいくつかあるということも、厚生省障害福祉課は把握しており、その正当性も認めています。(「自治体が適正にニーズ判断をして、その判断結果の時間数に関しては、ヘルパー制度の上限を設けずに、判断した時間数を出してください」と厚生省障害福祉課は(自治体に対して)言っています。)

 また、全国100市町村以上で(利用者の最高で)毎日8時間以上の介護保障がなされていることも把握しており、その正当性を認めています。(当会の資料提供で把握)。

 

 2000年度からの厚生省の方針は以下のようになります(従来通り)。

 

障害ヘルパーについては、自治体が適正にニーズ判断をして、その判断結果の時間数に関しては、ヘルパー制度の上限を設けずにヘルパー派遣をすること。(厚生省の方針)

 

 これを、お住まいの市町村によく認識してもらい、勘違いがおきないように、しっかりと確認を取っておく必要があります。

 次ページに確認用の要望書を掲載しますので、これを自分の市町村に出して、交渉時間を取ってもらい、確認をとってください。

(なお、これは、「24時間要介護の人には24時間、16時間の人には16時間、8時間の人には8時間の派遣を。」というものであって、あなた自身が何時間要介護かを認めてもらう交渉は別に行わない限り、「その時間数を出しましょう」という話には進みません。これは個人個人の交渉(障害者団体が1〜2人支援者として付いていくのは可)になります。今月号12ページや、交渉のやり方ガイドブックなどを参考に進めてください。)

 

 


 

 

**市長殿

障害福祉課殿

**市全身性障害者の介護保障を考える会

連絡先 障害太郎

本町5−6―7 山田荘102

TEL 23−4567

要望書

 貴職におかれましては、障害者福祉の推進に御尽力賜りありがとうございます。

 高齢者の介護保険の施行によって、障害者の施策にいろいろな影響が出ており、厚生省障害福祉課の方針を自治体がよく把握していない事例が他地域でも見られます。

 当市においては、厚生省の方針の勘違いはないと思いますが、全身性障害者の命にもかかわる重要な介護制度のことですので、以下の確認をお願いします。

1.介護保険はヘルパーの利用時間の上限がありますが、厚生省障害福祉課は、「障害ヘルパー施策は今後も従来通り派遣時間数の上限なしで行く」としており、上限を設けている自治体には(昨年までと同様に)主管課長会議などで指導していくという考えです。このことを把握しているか、確認をお願いします。

2. 介護保険では、単身の全介助の高齢者は在宅にはおらず、実態として老人ホームに入居している事例しかないために、「単身の全介助の高齢者・障害者」が在宅で生活できる水準にはなっていません。これは、厚生省の介護保険制度施行準備室の室長が「残念ながら、介護保険は最重度の方がお一人で生活できる水準にはなっていません」とはっきり言っていることでもあります。当市でも障害福祉担当では同じ認識をしていただけますか。

3.全身性障害については、「単身・単身でない」にかかわらず、「介護保険よりも従来から濃密なホームヘルプサービスが行われてきた」ということで、厚生省障害福祉課と介護保険準備室が話し合って、「視覚聴覚と知的障害の介護保険対象者には、障害ヘルパー施策を横出しで行く(介護保険の介護とは重ならない)」。これに対して、「全身性の障害者には、ヘルパー施策を上乗せで行く」ということが合意され、これ専用の予算要求が行われました(予算要求の内容は、すでに99年10月27日の主幹課長会議で説明されています)。この「上乗せ」の考え方を把握しているか、確認をお願いします。

4.全身性障害者の単身者に対しては、毎日24時間やそれに近い障害ヘルパーの派遣がされている自治体もいくつかあるということも、厚生省障害福祉課は把握しており、その正当性も認めています。また、全国100市町村以上で(利用者の最高で)毎日8時間以上の介護保障がなされていることも把握しています。(「自治体が適正にニーズ判断をして、その判断結果の時間数に関しては、ヘルパー制度の上限を設けずに、判断した時間数を出してください」と厚生省障害福祉課は言っています)。この方針を把握しているか、確認をお願いします。

 

5.2000年3月6日の厚生省障害保険福祉部主幹課長会議では、「介護保険制度に併せて新たに制限を設けようとしている市町村に対しては、一般的なサービス量の制限を設けないよう引き続き指導」「サービスの上限については撤廃するように管下市町村への指導をお願いしてきたところである。(今後もこの方針に)変わりはない」とされています。この方針を把握しているか、確認をお願いします。

 


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