障害者(児)の地域生活支援の在り方に関する検討会(第8回)発言内容の要約

2003年9月30日 10:00〜12:00 厚生労働省会議室

ご注意

 これは傍聴者の個人の要約メモですので、細かい発言内容に間違いや抜けも多いと思います。あくまで全体の流れの雰囲気を感じる参考にとどめてください。

 転用はお断りいたします。順次訂正していきますのでほかの方にお知らせする場合はホームページアドレスのみお知らせください。繰り返しますがこれは短時間で個人がまとめたメモですので、委員各自の発言内容を正確に反映できていませんので、これをもとに各委員に対し抗議や批判を行うようのないようにお願いします。

 正式議事録は厚生労働省ホームページに掲載予定です(各委員のチェックが入ったあとになりますので少し遅れての掲載となります)。



■江草江草座長((福)旭川荘理事長 )  

 検討会を開催します。事務局から委員の出席状況。

■事務局(高原障害福祉課長)

 朝10時からの開催ということで出席ありがとうございます。委員の急きょの変更を申しあげます。渡辺委員から申し出がありました。日経新聞の方針として、政府の委員に論説委員、編集委員は参加しないということになった。渡辺委員から辞任の申し出がありました。後任に、白梅学園短期大学の教授であり、毎日新聞のOBである山路憲夫先生を後任にお願いしました。
 山路先生が、本日から参加されています。

■山路委員(白梅学園短期大学)

 今年の3月まで、毎日新聞で、大熊さん、渡辺さんのように論説委員を6年間やっていました。宜しくお願いします。

■高原障害福祉課長

  有留、安藤、笹川、谷口委員が欠席です。笹川委員の代理として小林委員が出席です。

 傍聴について、今回も希望を頂いている方全員に入って頂いています。

 本日の進め方、議題は、前回に引き続き、地域生活を支えるサービス体系の在り方についてです。佐藤、村上委員より資料提供していただいていて、説明を受け、そのあと、ディスカッションをしたい。
 報告事項として、抽出調査による支援費制度の施行状況についてです。資料3と4は事務局からです。資料5は前回の議事概要です。
 これまで報告が長くて、ディスカッションの時間が取れなかったという反省から、ディスカッションの時間を取って頂ければと思います。調査の報告は最後20、30分で行う。

■江草江草座長((福)旭川荘理事長 )  

 では、佐藤委員より報告をお願いします。

■佐藤委員(社会福祉法人 昴)

 3枚のペーパーと1枚の数字の入ったものが資料です。
 埼玉県東松山市は、池袋から一時間程度のところで、半分くらいが新住民で構成される人口9万人。周辺の比企郡という10の自治体で構成されている一つの圏域が障害保健福祉圏域として県からも指定されている。
 障害者の地域の暮らしを支える仕組みをつくりだしてきた。1992年、今から11年前に、ファミリーサポートセンター昴を立ち上げた。今でこそレスパイトケアは当たり前だが、その当時名乗って立ち上げたのは、かなり早かった。
 まだ、公的な制度がない時代だったので、利用者の負担で行っていた。年会費2万円で、7日間の利用ができた。
 96年に市町村障害者生活支援事業の受託、97年に障害児(者)地域療育等支援事業等を受託し、公的な事業と絡みながら展開してきた。
 98年から、埼玉県の単独事業として障害児者生活サポート事業開始された。県、市町村、利用者で3分の1ずつ負担する形で、単価2800円でレスパイト、送迎、色々なサービスに使える制度。しかし、1人あたり年150時間まで、県の補助金は1市町村で100万円を限度とするため、7人が使うと予算がパンクする。しかし、実際には7人までということはなく、東松山市は超過分は市費で負担した。郡内の町村も同様。利用料も本来は950円だが、補助して一人300円で対応している。
 東松山市では超過分2000万円。また、市の単独事業で3000万円をさらに予算化している。
 99年に社協が運営する障害者支援センターが開設され、市町村障害者生活支援事業は社協に移管され、市が全面的に責任をもってやっていくこととなった。東松山市内は社協、郡部については昴が担当することとなった。
 翌年、東松山市総合福祉エリア開設され、高齢も含めた総合相談窓口となった。
 ホームヘルパーも派遣。支援費の指定居宅介護事業所となり、生活サポート事業とあわせて活動している。
 生活サポート事業は、移送、送迎、一時預かり、という支援費にはないサービスを行っており、支援費と分担している。利用者にとっては使い勝ってが良い仕組みになっている。
 昨年度実績で、会員360名、4000件、10000時間。事業収入3000万円。リクリエーションもやっている。
 支援費については31名の利用している。4pに年齢・障害・支給量・契約をした中身、利用実績を一覧表にしている。
 スタッフは正職5名、嘱託7名、登録ヘルパー20名+α。登録ではニーズにこたえられないため正職員を確保している。保有車両は職員に1台は必要であるため、10台。駐車場は15台ほど。
 市内には8か所の指定事業者があるが、6か所は介護保険との兼業で、障害をどれだけやっているいるかわからない。
 支援費による利用者31名で、2名以外は市内・比企郡。東松山市の利用者は4名で、市内の利用者の多くは社協と契約している。
 31名のうち12名は昴の通所施設、グループホームの利用者。生活サポート事業を併用している。
 単身は2名。障害者世帯1人で視覚障害者。グループホームの人は1名で重症心身障害。それ以外は家族同居している。
 若干の事例報告をする。
 資料のNO2。伝い歩きできる人で、近所のお姉さんの支援も受けている。家事援助55、身体5、移動4時間の支給決定を受けている。実績は半分強。市の配食、訪問介護を受けている。姉の支援も受けながら生活している。今後進行した場合、サービスがさらに必要になるかもしれない。  NO12の人は月200時間という移動介護を利用している。27歳、男性。重度重複。家族同居していたが、母が体調を崩して、兄はいるが、ひきこもり状態になっている。お母さんの体調が悪かったので、お母さんの負担を減らすために、通所施設に通った後、移動介護でできるだけ外にでるようにしていた。 母親が亡くなったので、今後の対応を考えているところである。  NO16は重度の人でも、グループホームの生活が可能になったという例。
 NO17は自分の持っている支援費制度を、複数の事業者にばらして使って良いところを探している。自分の指定した方を昴でやとって専属で派遣して欲しいという依頼があったが、指名した介護者の方が資格をもっていなかったので、断ったという経過がある。
 支援費制度移行により、利用時間は3倍に膨れ上がった。これに伴って、今後、どれくらいの予算が必要か、また各市町村これに対応していく決意ができているか。ほとんどの市町村としては、現状で精一杯、これ以上予算を確保するということについては自信がない。
 派遣するこちらも対応できない。31名の人々の支援費を契約すれば月600万円以上になり、去年の倍近い。
 事業者は、利用者を囲いこみ、定型的なパターンにいれることで、経営を安定させるという方向に行きがち。法人としてはこれまで介護派遣は不採算部門だったが、支援費をうまく使えという悪魔のささやきにまけそうになる。これは制度の持つ欠陥だと思う。今後、支援費制度の在り方を見越しながら進めていきたい。

■江草座長

  それでは、村上委員の発表、そのあと、質疑にします。

■村上委員(社会福祉法人 シンフォニー)

  現行のサービスが抱える問題点や課題を共通理解していく必要があると思い、その視点で資料を作成した。
 前回、在宅障害児が、デイサービスを使う例があったので、大分の場合はどうかということで資料をつくった。
 14年度は年間実績で、15年度は8月分までの実績をもとに表を作った。利用実績は昨年度並みだが、事業収入は事業者によって開きがある。
 利用者側からのデータではなく、サービス提供機関からの週間プランをもとに作成している。
 未就児の受入れだけではなく、学童をやることで、経営成り立っている。
 給食は親離れ子離れをすすめ、介護負担を軽減する試みとして行っている。
 支援費に移行して収入減少し、経営負担が重くなっている。
 3番目の例は月・金は母子通所、そのほかの曜日は母子分離。4は母子通園が原則。短時間のコマをいくつか組み合わせている。
 5番目の例では昨年度は未就児の1サイクルだった。今年からは未就児と学童の2サイクルになっている。そうしないと運営できない。サービスの低下している。
 6番目は未就児と学童、生徒と学童の併用利用している。送迎サービスをやっているのが特徴的。
 問題をあげると、
 一つ目に、母子通園、母子分離の利用形態について
 二つ目は、給食はどうか
 三つ目は、学童保育的な利用による未就児の時間減。
 四つ目は、短時間利用、分割で多くの人に利用してもらった方が収入は増える。
 学童、生徒の利用について。
 職員配置基準について
 安全面を考えた送迎サービスについて。

 5pは知的障害者のデイサービスの状況で、大分市は3つあって、通所授産に併設されている。デイサービスの利用者の75%が重度だり、通所授産施設は中度、軽度が75%。
 高齢者デイサービスとの違いを考えないといけない。高齢者の場合は、要介護が低い人がデイを使って、高い人が施設を使っている。しかし、障害者の場合は逆で、障害者はデイが重い人、通所施設は軽い人が多い。介護保険と支援費、利用者のデイのイメージが違う。イメージの転換が必要。
 送迎の状況についてB園についての表がある。利用者が増える度に、ルートを変えて、市内を東、中央、南の3ルート、6名で送迎している。大きな車一つでということになると時間がかかる。そのため、3台、3方向で行っている。
 8時過ぎに迎えの車に乗車する人がいて、その人は帰りに2時ごろに乗車する。デイサービスは実質4時間の利用だが、送迎の時間で往復5時間かかっている。もし、デイの利用を延ばすと、ラッシュに当たり、さらに車での移動に時間がかかる。
 乗車時間を減らすには車の台数を増やすか、ピストン輸送をする必要がある。運転するスタッフが足りない。運転は頼めるが、介助はだれでも頼めない。自傷・他傷行為、てんかん発作がある人がいて、車の中でも援助業務をしている。障害の重い人。児童に対する支援サービスを具体的にどのように整備するか。

 6pはホームヘルプについて。事業者数は一定の数が揃った。しかし、利用者は男性が多いのに、ヘルパーは女性の方が多い。当事業所は女性26名、男性55名に対して、ヘルパーは女性18名、男性8名。性別が逆転している。大分市内では、男性ヘルパーが96名おり、多いと思われるかもしれないが、その多くは介護タクシーの運転手。
 排泄等で同性介護の必要性を考えると、男性ヘルパーが必要。 ヘルパーの年齢構成は当事業所は比較的若い。利用者の声では、障害への理解、子供が走った時に追いかけていける体力が必要、年齢が近いと一緒に活動できる。そういった声が大多数を占める。
 そのためには、若年・男性ヘルパーの養成が必要。現在、ヘルパーというと、中高年女性のパート的な仕事と思っている人がいるが、そこを変えていく必要がある。
 利用者の思いも高齢者と違う。高齢者の場合は、これまで出来たが出来なくなる、そこにヘルパーを入れる。しかし、障害者の場合は、これまで出来なかったことをできるようにしてほしいという願い、思いがある。自己実現、発達支援、経験をともにする、エンパワメントの視点が必要。重いや願いが含まれていることを事業者が知らないと共通理解ができていかない。
 重度の知的障害で一人ではどこでもいけなかった人が、支援により、体験により、市内の移動、買い物、食事に行けるようになり、生活がひろがっていった。それを7pの図にした。地域の多くの人と出会って、本人だけでなく周囲もエンパワメントされる。店員、バス運転手などの地域の人々がいざという時に支援をする。友人と一緒ならできることも広がった。入所施設の場、生活と日中が一緒。地域ではそのサービスが別であり、隙間の支援も必要で、サービスの幅が広い。サービスの層を厚くする必要がある。
 p8の図はAさんは多様な支援を受けていて、Bさんは公的な支援のみ。Aさんはいろんな苦労があり、組み合わせ大変である。家族の支援もいつまで続くかわからない。
 Bさんは公的サービスを使っていて不安がない。しかし、専門的援助関係のみ。仕事として接する関係である。地域の中で住んでいても、施設と変わらないかもしれない。ある意味、小さな施設になってしまう可能性がある。公的サービスのみは簡単かもしれない、市町村の窓口だけできる。しかし、地域とどうつながるか、ケアマネジメント機能が大事。地域をエンパワメントする地域生活支援という視点が、公的サービスの充実とあわせて重要。

■江草座長

 それぞれが、具体的な経験の中で抱えている問題について報告いただいた。11時30分くらいを目標に、両委員への質問も含めて議論をして頂きたいと思う。

■中西委員(DPI日本会議)

 両委員の報告を興味深く聞かせて頂きました。
 村上さんの報告は、全体の問題が見える。送迎のサービスについても問題ある。
 これだけのサービスをしようとした場合、大分市は色々な支援をしているのか。  

■村上委員

 市も財政的にやってくれているが、私たちのところだけでなく、施設も含めて色々なところが色々なサービスを持つようにということで考えてもらっている。行政、事業者、利用者が精神的につながっていて、利用者から希望があれば行政に相談てきる、また行政から事業者にこういうことができるかという電話もある。良いネットワークができている。

■早崎委員(大垣市社会福祉協議会)

 佐藤さんにお聞きしたい。3pのところにあるが、私も気になっているのが、”安定運営、利益確保”。
 自分たちのところでも、本人の希望で一週間利用が無かったことがあった。その後、再度急な利用申込みがあった時に、こういうわがままな要望にも答える必要があるのかという問い合わせがあった。
 しかし、それは障害者のわがままではないということを指摘した。必要なければ使わない、自己管理して最後にまとまって使いたいという場合はある。わがままという認識は違うと担当者には言った。
 しかし、事業者としては利用してもらわないと困るという面も確かにある。

■佐藤委員

 後、1年間くらい検討会があるので、私自身は抜本的な改革の意見はあるが、もっといろんな情報、検討を経て今後の議論の中で考えていきたい。
 しかし、このままほっておくと大変なことになるという不安が強い。
 31名の方の支援費を全部上手に汲み上げていけば、全ての時間1600時間で10人のヘルパーで間に合う。私のところは、正職員4人+嘱託7人+登録20人の体制だが、もし、上手く組み合わせば、一人あたり月176時間の所定労働時間で計算すると半分の体制でいける。
 何故、それに気がついたかというと、過去10年間、支援費制度よりも使いやすい生活サポート事業をやっていた。生活サポート事業は早い者勝ちでうめていく。利用者にとって、利便性高い。
手続きも簡単。
 2〜4時まで一時預かり。その後、3〜7時はヘルパーが欲しいという場合、事業者からすると3〜7時のヘルパーの方が良い。
 一時預かりとヘルパーを上手にくみたてていけば、無駄なくくめる。しかし、定型的にくむことは、利用者にとっては利便性を欠く。
 この種の仕事は、大変不採算で、過去10年間苦しんできた。生活サポート事業は、利用者の主体性に重きをおいてきた。しかし、支援費制度の場合は、事業者の利益から恣意的に行うことができるなと思う。それを利用者の利益を考え、また事業者もやっていかないといけないので、両者をどう整合性がある形にするか。
 支援費の予算だが、各市町村とも、これで目一杯といっている。比企郡で7600人の障害者がいるが、現実にヘルパーを使っている人は、わずかに109人。東松山市は年度当初に3800万円の予算を確保したが、もう先が見えている。隣の市町村も支援費の支給量は2000万円をこえていて、来年のめどもたたない。
 パイは決まってくるということになると、先に囲いこんだ方が勝ちということになる。生活サポート事業と支援費制度をあわせると一億円以上のお金を投入している。
 かなり急いで、この矛盾を解決する方法を考える必要がある。

■太田委員(日本障害者協議会)

 支援費制度の落とし穴があるのではないかという佐藤委員の話を聞いて、利用者がどんな生活をしたいかということが基本にあるサービス、制度であってほしいなと思う。
 村上さんの話はとても興味深かった。最後の部分のAさん、Bさんの違いについては、なる程なと個人的にはうなづける部分がない訳ではない。
 しかし、よくAさんを見ると、ボランティアだったり、家族だったり、私的サービスであったり、似たような私的な部分が非常に多い。私的な部分に依存しているのではないかと思う。こういう発想は個人的には好きだが、これは所得政策や住宅政策や交通政策等、様々な社会政策があり、かつ、介護制度というサービスがあるというように、Aさんを取り巻く関係を見ていくと面白い、成熟した福祉社会が見えていくのではないかと思う。

■中西委員(DPI世界会議)

 佐藤さんにお聞きしたいのは、生活サポート事業は県単費の事業、各市町村当たり100万円。しかし、それを超える部分は、東松山市が3000万円を払っている。
 3000万円を支援費にすると、市の負担は4分の1ですみ、もっとサービスが増えるのではないか。同居する親族から介助を受けている人のうち、45%が一人ぐらしを希望、35%が親族と同居を継続するが他人介助を望んでいる。

■佐藤委員

 生活サポート事業は、自動車の運転、学校からの送迎サービスなど支援費制度の対象にならないもの、何にでも使えるという利点がある。
 例えば、学校に迎えにいけないから変わりにいってほしいという依頼があったりする。
 学童期の子供にとっては、支援費制度の利用者は1名。つまり、あまりありがたくない。ニードは先程のようなところにあるので、サポート事業の方を使っている。
 短期入所、一時預かり、送迎サービスを支援費の中にもりこみみ、弾力的に運用できるようにして欲しい。支援費のサービスを根幹にしていかないといけない。
 東松山市は、こういう分野の仕事が進んだ地域だと思う。しかし、支援費制度がこのままであれば、利用者にとっては生活サポート事業の方が使いやすく機能的である。支援費制度になったから、県や市がこうした事業は廃止しましょうというようになることを一番恐れる。

■中西委員

親がいる状況でのサポート体制と、全く単独でのサポート体制は違うものが必要だと思う。親なき後も地域で暮らすということが目標だと思う。
 親亡きあとで地域で暮らすためには、レスパイトサービスより支援費サービスが適しているのではないか。
 支援費に6000万、生活サポート事業に3000万を市が出しているのであれば、バランスが悪いように思う。

■佐藤委員

支援費制度についても、支援費を使って、こういう風にしたいという申し出があって、それで契約している。単身の人は2人いる。
 マルA最重度、A重度、B中度、C軽度で見た時、私達の契約は最重度の人たち、あるいは両方をもっている人たち。将来、さらに地域での生活を望んだときどんなサポートが必要か考えているところ。
 資料の16番の人は、昼間通所施設に通い、グループホームで生活している。グループホームにヘルパーを派遣している。
 身体171時間という支給量がでている。実績は100〜70時間の範囲でグループホームに派遣している。個別にこの人の生活をどう支えるか、もっと軽い人がこういうサービスが必要だということがあれば考えていかないといけない。
 色々なことを今の内に準備しておかないと、どんなニーズがきても、制度も機能しないし、事業者も機能不全を起こすだろうという危機感を持っている。

■森委員(高浜市市長)

村上委員の話の中で、ケアマネジメントの必要性がふれられた。従来のフォーマルなサービスだけでなく、インフォーマルサービスの活用ということで、面白く聞かせて頂いた。地域福祉計画を作るときにインフォーマルサービスをどう使うかということを考える時に共感する。
 利用のイメージを転換しないといけないということで、私達は特区で高齢のデイを知的のデイとして使うということで認められた。しかし、村上委員からはデイの利用状況が高齢と障害とで違うということで機能しないという指摘があった。私どもも10月1日からデイを始めていて、重度の知的障害のかたから利用希望がある。何かお考えがあれば。

■村上委員

 重度の人だからじっとしている人もいるが、動きの激しい人、多くの人の中では苦手で個別対応が必要な人、てんかん発作で目を離せない人、様々な利用者がいる。
 職員配置、障害者のことを理解している職員、体力も必要。そうしたことがないと、サービス低下になる。

■大熊委員(大阪大学)

 支援費制度が範囲が決まっていて使い勝手が悪いという場合と、運営が硬直化してしまって使い勝手悪いということが言われた。どういうメニューが増えればいいのか。
 佐藤さんのところでは、自薦ヘルパーをお断りになったということだが、たまたまなのか、今の運営と合わないのか。
 現場では、支援費制度では、一週間先でないとレスパイトを使えず、緊急に使えないので困っているという声を聞く。  土日に、富山でデイサービスを見学してきた。富山では高齢者も障害者も児童も一緒にできている。専門性を厳しく考えなくても良い部分もあるのでは。

■佐藤委員

 メニューで一番必要なのが、一時預かり。これまで、レスパイトと言われていたが、必ずしも、介護者の休息のためだけでなく、家族の用事に対応する一時サービスがメニューとして追加されるべきだと思う。
 家族に何かが起きた時に使いたいわけだから、迎えに来てもらえないと意味がない。送迎サービスをどう組み込むか。他の法律との整合性があるとは思うが、この二つが大きい。
 ガイドヘルパーは、公共交通機関を使わないといけない。東京から1時間程度の地域でさえ、車がないと生活できない。
 自薦ヘルパーを断った理由は、その人は資格を持っていなかったということが一番大きい。もう一つは、お金の支払いについては直接やりとりしたいということだった。実質的に利用者が事業者になるようなことで、それは私たちとしては困りますということでお断りした。
 一般論として、介護者を指名することはあり得ると思う。ヘルパーの指名は受けているし、積極的にな意味は多い。回りからみて不明朗にならないようにできればよい。
 緊急時の対応を考えるとローテーションで人員配置をしておく必要がある。常勤職員4名、常勤ヘルパー7名。これでローテ、緊急の人員をおいている。しかし、実際に利用がないと負担になる。その負担は前々からつらかった。
 支援費は逆にそれができる。利用者とうまく話し合って、組んでしまって、緊急は対応できないとしてしまう。緊急の場合も考えて配置するのは事業者として決意のいること。

■村上委員

 新たなサービスを使わなくても、現行のサービスの守備範囲を広げることでかなりのことができると思う。
 自薦ヘルパーについて、重症心身障害者(児)のお母さんをヘルパーとして雇用している。かつての友人関係の中での指名があるが、親通しのなれあいの部分もあり、実際には人間関係に悩んでいるケースが多数ある。
 突然の利用でも対応できるようにということでやっている。サービス提供責任者は、携帯を持っていて、深夜でもサービスする。事務所が全部ではらっていても、誰かかけつけるようにしていて、直接のサービスは無理にしても、誰もいなければ私が駆けつける。
 富山型というのはまさに理想だと思う。しかし、現実には、知的障害者が高齢者の近くを横切った時に、高齢者が転倒したという場合もある。利用者の個々の状況を支援する人、カバーする人がいて、一緒になって活動する場を望んでいる。

■江草座長

 太田さんから手が上がっているが、だいたいの時間がきた。厚労省の調査のとりまとめの報告も残っている。
 10月の2回の検討会の中で、思いの丈を話して頂けるようにと思います。そういうことでご容赦を。
 今日の話、佐藤さん、村上さん、知的の話がこれまででてなかった。特徴的な話があった。介護保険と支援費のデイの対象の違い。介護保険と障害者の利用者の違いについては高橋委員からもと思っていましたが、次回にお願いしたい。

■高原障害福祉課長

  この検討会はデータに基づいて議論いただきたいと思っている。全体で三本の柱で、実態把握に努めている。
 一つは、本日の行政調査。二つ目は、厚生労働科学研究費を使って地域に入って、サービス利用の実態の調査研究。これはやや時間がかかる。
 三本目は各委員からも協力を頂いて行うもの。
 今日の行政サイドの調査では、全数調査しているものと、90いくつの絞った市町村に突っ込んだご協力をいただいている。
 今日は、90いくつの抽出調査の結果をとり急ぎ報告する。
 90いくつの自治体は調査だけでなく、定期的に意見交換もさせて頂くようになっている。
 得られたものについては、適宜出していく。
 結果は柏木課長補佐から。

■柏木課長補佐

 資料3は全国調査に関して、93自治体を抽出したもの。有効回答76自治体。資料4はホームヘルプのデータの分析。
 別紙の「居宅生活支援サービスの利用状況調査の結果のポイント」に沿いながら、資料3・4を説明する。
 まず資料3の2pではホームヘルプサービスの支給決定に対する利用実績は実人数ベースで身体障害者72%、知的45%、障害児35%で、.知的、児童は利用率が引くい。
 次ぎにサービスの類型別に見た状況。時間数では身体障害者55%、知的29%、児童24%の利用。時間ベースでも知的、児童は利用率が低い。
 p3は支給決定があった市町村数をサービス類型別に見ている。身体障害者に対しては身体介護と家事援助は76自治体のうち71自治体が支給決定しており、約9割。日常生活支援は24自治体で3割程度。一人当たり支給決定時間の各自治体の平均について、最大と最小をとっているがばらつきがある。自治体の平均であるので、身体障害者の身体介護の最大値113時間はそういう人がいるのではなく、ある自治体の身体介護の支給決定数の平均が113時間ということ。
 4pは実利用の時間数と過去の利用実績(H13年)との比較をできるようにしている。それを見ると一人当たりの時間数は全身性障害者が83時間から125時間にふえた。その他は同程度の水準。H13年の数字は全国調査の結果であり、今回のデータは抽出調査という違いがある。全国データがまとまると、きちんとした比較が出来る。
 5pはデイサービスの利用状況で、支給決定に対する利用は身体69%、知的60%、児童59%。ホームヘルプより知的や児童の利用率が高い。4時間以上のサービスの利用が多く、知的に顕著である。
 11pからは、支給決定量の平均を、市町村の人口規模別にグラフ化したものである。
 資料4はホームヘルプサービスの利用状況の詳細のついて。調査項目によって回答の自治体数が違う。政令市については回答状況が思わしくなかった。
 2p・3pは4つの年齢階層による利用実績のある人数を集計したもの。身体障害については40〜65歳の利用人数が多い。身体介護・家事援助・その複合の利用した人が65%を占める。
 知的障害者は18〜39歳の利用が多く、移動介護の利用者が多い。
 4pは家族の状況ごとに区分している。身体障害の利用者は単身が38%で、その中では家事援助のサービス利用が多い。
 家族と同居では移動介護のニーズが多い。
 知的障害者はホームヘルプサービス利用者のうち親と同居が63%となっている。
 7pは知的障害者のグループホームでのホームヘルプサービスの利用について。グループホーム入居者全体の24%がホームヘルプを利用しており、移動介護、身体介護の利用が多い。
 8pは介護保険と支援費の併用の状況。ホームヘルプ利用者全体の12%が介護保険を使っている。ホームヘルプの利用者の年齢構成別でみると65歳以上の利用者の割合が17%であることを考えると、高齢の障害者が介護保険の訪問介護と支援費ホームヘルプを相当程度併用していることがわかる。  9pは利用者負担の状況。障害者本人だとほとんどがB階層(77%)で利用者負担はない。
 10pは視覚障害者の等級別のホームヘルプの利用状況。利用者のほとんどが1級のかたとなっている。

■江草座長

 説明ありがとうございます。少しの時間、質疑を。

■太田委員

 資料3の3・4pの最大と最小時間の平均というのを、もう一度教えて下さい。

■柏木課長補佐

 3ページを例に取ると、身体障害者の身体介護について71市町村で決定さていて、1市町村あたりの平均が30.5時間。各市町村ごとの平均値において最大113.5時間、最小が0.5時間という意味です。

■大濱委員(全国脊髄損傷者連合会)

 一人当たりの支給量の最大という数字は出ていないか。
 介護保険との併用の場合は、介護保険の方を要介護度5を目一杯使った上で、支援費制度を使っているということなのか。

■柏木課長補佐

 一人当たりの支給量は調査として出ていない。
 介護保険の利用状況については、要介護度との関係まで細かく把握してない。

■大濱委員

 介護保険で要介護度の軽い人が、障害のホームヘルプを使っている可能性あるか。

■柏木課長補佐

 今回の調査では、そこまでわからない。

■大濱委員

 介護保険で足りない分を支援費制度ということになっていると思う。介護保険での利用状況を押さえていく必要がある。

■江草座長

 今後、自治体と話をする機会があるということなので。

■高原障害福祉課長

 今後、自治体と意見交換する機会がある。情報収集していきたい。

■江草座長

 大濱委員の指摘は機会を捉えて実態把握をしていくということで。

■大森委員

 抽出調査の対象の市町村名は出してもらえますか。

■高原障害福祉課長

 都道府県を通じて、かなりバランスよく選んだつもり。具体的な市町村名の公表については、今の時点では自治体との間で公表するという了解を得ていないので、難しい。

■大森委員

 調査をされて、政策当局として気のついた点、これは自分たちの頭にあったこととは違うという点はどうか。

■柏木課長補佐

 自治体から報告は適宜うけていたので、大きな差はなかった。  

■江草座長

 高橋委員なにかありますか。

■高橋委員

 デイサービスの問題については、障害と高齢でうまれも育ちも違うということ。富山の例は、新しい在り方だと思う。
 高齢のデイ、要介護度1、2の人だけでなく、40歳以上の特定疾病の人も使っている。
 最近、青森がやっているデイで定員100名、大規模抱え込み型がある。そういうところでは、障害者と一緒には無理だなと思う。それと、富山型のようにサービスを工夫して、人を育てながらやっているところは対応できるかもしれない。
 障害者向けのサービスとは何かというサービス論をかなりきっちりやる必要がある。
 佐藤委員の報告で、ニードとサービスの調整を、経営で行くのか、ニード優先で行くのかということの問題だと思う。
 インフォーマルケアとの組み合わせもでてくる。制度の仕組みと、地域は車の両輪でそれをベースに制度をどうつくっていくかということを教えて頂いた。
 移動介護については、高齢者の介護保険の人がかなり使っているのではないかと思う。視覚・聴覚の高齢になった人が使っているのではという推測もできる。個別にヒアリングをして頂ければと思う。

■早崎委員

 こういう委員会に出ていると、地元で困っている人がいて、最終的には市町村が責任を持つことになる。
ケアマネジメントをやってケアプランを作っても、それが市町村では決定されないということがある。市町村を説得するしかないのだが、他市ではやっていて、本市では認められないということがある。
 そういう是正を厚労省はどう指示するのか。介護保険はQ&Aが頻繁にでてくる。支援費についてはなかなかでてこない。県に事例があがって、それがどういう形で市町村、事業者に周知されていくのか。支援費が半年すぎて、いらいらする部分がある

■高原障害福祉課長

 Q&Aをどういう頻度で、どのように周知していくか、整理してタイミング良く自治体にだしたい。
 自治体からの問い合わせの多いものについてQ&Aにしている。三ヵ月に一度程度を目安にしている。それが現場に流れているかどうかは、改善すべき点は改善、周知したい。
 市町村間の運用のばらつきについては、私たちも問題意識を持っている。今後の実態把握を行っていく。
 また、来年度予算で、各都道府県が市町村を巡回してみていくということも要求項目にあげている。
 先ほど、大森委員から指摘のあった当局としての抽出調査のデータを見ての考えている点について。支給決定と利用状況に差がかなりあることについては、自治体から得られる情報などから予想していた。
 支給決定についても、利用状況についても、市町村間のばらつきは、非常に大きいということをあらためて痛感している。
 どういう要因によるものか。地域性など様々要素をふまえて、分析をしていきたい。そういう印象をもっていることを付け加えます。

■江草座長

 今日はこのあたりで、次回以降の日程について

■高原障害福祉課長

 9月の2回でサービスメニュー、体系の在り方についてすませるつもりだったが、実際に議論いただいて、かなりボリュームがある。
 10月の2回を使って、サービスメニュー、体系について議論を深めて頂ければと思います。次回は、居宅の3事業、特にホームヘルプを重点的に検討する。
 10月の後半の検討会においては、就労支援、住まいやグループホームも含めて検討。全数調査分の結果の報告も行いたいと考えている。
 次回は事務局の方で、ディスカッションペーパーをあらかじめ作って、各委員の手元に届くようにする。それを見ていただいて議論できるようにできればと思います。

■江草座長

 これで閉会します。

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