1995年から始まった障害者政策研究集会も今回で9回目となります。昨年10月に開催された第6回DPI世界会議札幌大会は多くの国々から多くの参加者を集めて熱気あふれる論議を交わし、国際的に障害当事者の政策立案や政策提起の重要性を確認し合いました。世界会議から1年を経た今、札幌で確認された理念・考え方は、国際的には国連に於ける障害者権利条約の制定に向けた動きの中に生かされ、また国内的には障害者差別禁止法制定への取り組み、あるいは介助システム等の地域生活支援の在り方の追求に生かされています。
今年4月からは新たな福祉サービスシステムとしての支援費制度がいよいよ開始されました。制度開始に先立つ混乱の中から立ち上がった障害者(児)地域生活支援在り方検討会では、介助サービスを始めとする生活支援の在り方や支援費制度の今後の方向等についての検討が行われています。今後はこの検討会で当事者委員から共通して提起されているパーソナル・アシスタント・システムをどう具体化していくのか、障害者介助と介護保険との関係性といったことが論議の対象になるものと思われます。これらの動きに適格に対応し、真の利用者主体の支援システムを構築していくために、継続的な研究ならびに取り組みが必要となるものと考えます。
今年の4月以降、障害者基本法改正の動きが表面化してきました。この動きは障害者基本法制定から10年を経て、時代的な変化に対応したものに基本法を作り直すという必要性から浮上したものですが、障害者差別禁止法の制定を求める立場としては、今回の本法改正が将来的に障害者差別禁止法の制定につながるものにする必要があるという基本認識のもとで与野党に働きかけをしてきました。障害者差別禁止法制定にはまだまだ障害当事者の認識を高めていく必要があります。さらに世論の意識喚起も図っていかなければなりません。今回の集会を障害者差別禁止法制定に向けた気運を高めるための重要な機会ととらえ、より踏み込んだ意見交換をしていきたいと考えています。
従来からの課題である「交通・まちづくり」、「教育」、「労働」、「精神障害者施策」、「権利擁護」、「所得保障」等々についても障害をもつ当事者の立場からの現実的な論議を展開し、今後の目指すべき方向を明らかにしていきたいと考えます。多くのみなさまの活発な論議を期待します。
開催趣意書をごらんいただき、是非賛同人になってください。全国各地から報告を頂いたり、充実した情報保障などに多くの費用を必要とします。是非賛同人として集会開催にご協力下さいますようお願い申し上げます。
☆集会参加費とは異なりますのでご了承下さい。
テーマ: |
障害者基本法の改正から障害者差別禁止法の制定へ |
日 程: |
2003年12月13日(土)午後1時30分〜4時45分 全体会 (午後12時30分より受付)
14日(日)午前10時〜午後4時45分 各分科会 (午前9時より会場) |
会 場: |
総評会館 〒101-0062東京都千代田区神田駿河台3-2-11 (裏面地図参照)
TEL 03-3253-1771 FAX 03-3253-1765 |
主 催: |
障害者政策研究全国集会実行委員会 構成団体(順不同)
DPI(障害者インターナショナル)日本会議/全国自立生活センター協議会(JIL)/全国公的介護保障要求者組合/障害者総合情報ネットワーク(BEGIN)/差別とたたかう共同体全国連合/障害児を普通学校へ・全国連絡会/障害者の政治参加を進めるネットワーク/日本脳性マヒ者協会・全国青い芝の会/全国障害者介護保障協議会
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参加費: |
3000円(当日、受付にてお支払い願います。) |
参加申
し込み: |
申し込み用紙に必要事項を記入の上、FAXまたは郵便で事務局まで送付してください。 |
申し込み
の締め切り: |
11月末日 |
事務局: |
障害者政策研究全国集会実行委員会・事務局
障害者総合情報ネットワーク(BEGIN)
〒101-0062千代田区神田駿河台3-2-11総評会館内1F
TEL 03-3251-3886 FAX 03-5297-4680 Email BYA06505@nifty.com
担当:上薗和隆、福島睦子
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<プログラム(概要)>
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13日(土) 全体会テーマ:障害者基本法の改正から差別禁止法制定へ |
第1部 |
特別報告 午後1時30分〜2時30分
●報告者:石毛えい子さん(衆議院議員)
- テーマ:障害者基本法の改正と今後について
- 質疑、意見交換
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第2部 |
シンポジウム 午後2時45分〜4時45分
- テーマ:障害者基本法の改正から差別禁止法制定へ
- 発言者: 藤井克徳さん(日本障害者協議会[JD]常務理事)
依頼中 (日弁連−「障害者差別禁止法」調査委員会)
金 政玉さん(政策研-「障害者差別禁止法制定」作業チーム)
- 進行・コーディネーター: 大谷強さん(関西学院大学教授)
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14日(日)各分科会 |
交通・まちづくり分科会(午後1時30分〜4時45分) |
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テーマ: |
2005年の交通バリアフリー法見直しに向けた問題提起 |
基調講演: |
交通バリアフリー法の説明と現時点での成果報告
後藤靖子さん(国土交通省総合政策局消費者行政課長) |
パネル・ディスカッション |
コーディネー
ター: |
今西正義さん(トータル・アクセス・サポート・センター(TASC))
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パネラー: |
尾上浩二さん「移動権・障害当事者参画の明記」等について
今福義明さん「同法成立3年時点の交通機関の現状と問題点の提起」
AJU自立の家(名古屋)「当事者参画の意義」
福島県バリアフリー点検活動グループ「地方都市の現状から」 |
教育分科会(午前10時〜12時30分) |
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テーマ: |
「特別支援教育」で何が変わるか?
〜原則統合・差別禁止法を視野に入れて〜 |
報告者: |
寺前静江さん(練馬区 障害児の親)
片桐健司さん(障害児を普通学校へ・全国連絡会) |
労働分科会(午前10時〜12時30分、午後1時30分〜4時45分) |
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午前 テーマ: |
「精神障害者の雇用の促進等に関する研究会の取組について」 |
午後 テーマ: |
「わが国の福祉的就労を考える」 |
講師: |
武田元さん (宮城・蔵王すずしろ施設長)他 |
*労働分科会の会場は神田公園区民会館(裏面地図参照)4階、洋室Aとなります。会場についてのお問い合わせは、政策研事務局までご連絡ください。 |
権利擁護分科会(午前10時〜12時30分、午後1時30分〜4時45分) |
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テーマ: |
「障害者権利条約と差別禁止法」 障害当事者として、どう戦略をたてるか? |
午前 |
障害者権利条約特別委員会、その後の報告 |
報告者: |
東俊裕さん(JIL人権委員会委員長・DPI日本会議)
金政玉さん(DPI障害者権利擁護センター)
宮本泰輔さん(DPI日本会議事務局)
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午後 |
差別禁止法制定にむけての戦略グループワーク |
*権利擁護分科会の会場は神田公園区民会館(裏面地図参照)5階、洋室Bとなります。会場についてのお問い合わせは、政策研事務局までご連絡ください。 |
自立支援分科会(午前10時〜12時30分、午後1時30分〜4時45分) |
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テーマ |
「障害者の地域生活支援制度の今後について」
「現状の支援費制度について(介護保険についても少し触れます)」 |
午前 |
コーディネーター 大熊由紀子さん(元朝日新聞論説委員 大阪大学人間科学部教授) |
パネラー |
橋本みさおさん(日本ALS協会)
大濱 眞 さん (全国脊髄損傷者連合会)
尾上浩二さん (DPI日本会議)
加藤真規子さん(こらーる・たいとう)
佐々木信行さん(ピープルファースト東京) |
午後 |
コーディネーター 高橋紘士さん(立教大学コミュニティ福祉学部教授) |
パネラー |
塩田幸雄さん (厚生労働省障害保健福祉部長)
森 祐司 さん (日本身体障害者団体連合会)
松友 了さん (全日本手をつなぐ育成会)
中西正司さん 全国自立生活センター協議会(JIL)・DPI日本会議
日本障害者協議会(JD)に1名依頼中 |
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内容: |
支援費制度等の検証
- 今後の障害者施策について(パーソナルアシスタント制度・CILなど)
- 介護保険の問題点・財源問題(少しだけ触れます)
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精神障害を持つ人々の分科会(午後1時30分〜4時45分) |
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テーマ: |
「ピアサポートセンター制度化を目指して〜精神障害を持つ人々主導の活動〜」 |
活動報告: |
厚生労働省 精神保健福祉課担当官(予定) NABA、立川りらく、八王子精神障害者ピアサポートセンター、ピアセンターあかり、ピアサポートセンターかわさき、こらーるたいとう 他
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意見交換
の場: |
障害者差別禁止法・障害者権利条約に精神障害者の声を!! |
報告者: |
金 政玉さん (DPI障害者権利擁護センター)
長瀬 修さん(東京大学先端科学技術研究センター) |
所得保障分科会(午前10時〜12時30分) |
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テーマ: |
地域生活と障害者の所得保障の今後の在り方 |
コーディネ
ーター: |
三澤 了さん(DPI日本会議) |
発題者: |
勝又 幸子さん(国立社会保障・人口問題研究所)
池上 智子さん(障害者総合情報ネットワーク)
八木 勝自さん(全国青い芝の会) |
内 容: |
・障害年金制度の将来
・各種社会手当の在り方
・生活保護制度の今後 |
必要事項をもれなく記入して送ってください。 団体などでまとめて申し込みされる方は、代表の方の名前と連絡先を記入してください。
太線内の合計金額欄に合計金額をお入れください。お一人の方もお入れください。 * 介助者の集会参加費用はかかりませんが、介助者のお弁当が必要な場合は申し込みが必要です。