生活保護基準・24年度版 (1人暮らしの場合の月額)

(この額より収入が少なかったら生保開始になる基準)




  1級地の1(都会)の保護基準
      計26万4150円
2級地の1の保護基準
 計23万7940円
3級地の2 の保護基準
計20万2770円
 


1類(食費)20〜40歳の額
2類(光熱・衣服・雑費)
障害者加算(手帳1・2級)
重度障害者加算(7月〜)
他人介護料一般基準(全国同額)
住宅扶助(1.3倍額)
(↑各県で違う)

 

40270円

43430円
26850円
14280円
69520円
69800円
(↑東京都の額)

36650円
39520円
24970円
14280円
69520円
53000円
(↑高松市の額)
31210円
33660円
23100円
14280円
69520円
31000円
(↑北海道の額)

 

 介護の必要ない人は14280+69520(重度障害者加算と他人介護料一般基準)を引いた額が生保基準になります。

 ★実際には他人介護料特別基準の所長承認や大臣承認で生保額は増えます。

 ★この表に載っている部分は申請して原則14日以内に受けられます。特別基準の部分はそれ以上かかります。(電話で毎日進行を聞かないと特別基準の書類は棚ざらしにされることがあるので注意)

 

 ◆厚労省保護課係長談:「生保を受けられるかどうかの『生保基準』の算定に、『介護の必要な車椅子障害者の場合は、住宅扶助(1.3倍額)と他人介護料一般基準を入れるよう』各地の福祉事務所のワーカーに指導しているのですが、守られていない場合は指導しますので連絡ください。」

 

★↑生保基準について、福祉事務所のワーカーが無知な場合、@この表を見せて指摘してください。Aそれでもだめなら、当会制度係に連絡いただけば、厚労省保護課から指導してもらいます。

 




生活保護を受けると、介護料・敷金礼金・家賃・住宅改造費・福祉機器費を受けられる

 

 障害者が使える家賃助成制度・20万円以上の住宅改造費・介護料制度で、全国どこでも同一制度で利用できるものは生活保護の中にある制度だけです。

 生活保護でなくても使える、他の介護等の制度を作っていく行政交渉は引き続き続けていかねばなりませんが、行政交渉をする前提として、いま現在一人暮らしの重度障害者が1人以上いないと「当事者としての効果のある交渉」はできないので、とりあえず自分で制度を作るまでは生活保護をとって生活するしかありません。

 

24年度の生保の基準額は、以下のようになります。

他人介護料

一般基準約7万円から大臣承認は13万円台〜18万円台

家賃

住宅扶助特別基準1.3倍額=東京都の1・2級地例

 月6万9800円

住宅改造

生活福祉資金と生保を併用して 全国一律250万円

高額福祉機器

生活福祉資金と生保を併用して 全国一律170万円

*詳しくは資料集4巻「生活保護と住宅改造・福祉機器の制度」をご覧下さい。

 

★生活保護は、資産がなくて、収入が「年金と特別障害者手当」だけの一人暮らし障害者(介護の必要な人)なら、誰でも受けられます。

★いわゆる憲法で定められた「最低限度の生活」以下の生活状態の人は生活保護でその差額を公費で埋められると保護法で規定されています。「最低限度の生活」は、お金に直すと「生保基準」(最も田舎の“3級地の2”の所で20万円以上、東京の“1級地の1”の所で26万円以上)というものになり、月々の収入がこの金額以下なら生保が開始されます。

★現在「年金と特別障害者手当(11万円弱)」で暮らしている一人暮らし障害者は、全員『憲法違反の最低基準以下の生活』をしていることになります。

■生活保護+生活福祉資金で住宅改造する方法(資料集4巻より過去の記事)




生活保護の受け方

 

単身の全身性障害者は生活保護を受けやすく、全国どこでも、収入が月20万円〜26万円以下なら受けられます。(貯金などの資産があれば、生活保護で受けられる額を毎月介護料・家賃などに使い、使い切り次第申請できます。)
 収入とは、@障害年金、A特別障害者手当(この2つ合計で11万円弱)、 B仕送りなど、C給与(ただし一定の控除あり)、D保険の受取額、などの合計になります。これらの合計が、(1人暮らしの場合)3級地の2なら月20万円以下、1級地の1なら26万円以下なら生活保護を受けられます。(ただし、ヘルパー制度で介護時間が足りている場合は、
他人介護料一般基準額=約7万円だけ低い額になります)。

 資産がある場合、すぐには生活保護を受けられません。例えば、貯金がある場合、アパートを借りる敷金礼金に使う、住宅改造をする、リフトカーを買う、福祉機器、介護費用、研修旅行、東京などで行われている自立生活プログラムやピアカウンセリングの講座などに参加(いずれも、介護者2人の交通費と介護料も支払えば、かなりの額になります)、などに使い切ってください。それでも余る場合、毎月、「大臣承認介護料+家賃」の額(約20万円)を毎月貯金から下ろして、介護料や家賃に使っていってください。(この額は、生活保護が開始されたら生活保護制度として受けられますので、貯金が尽きても、同じ生活を生活保護を受けながら継続できます)。
 家や土地の資産がある場合、基本的には売却してお金を使い切るまでは、生活保護は受けられません。ただし、現在、住居として使っている家屋は、その地域の生保の家賃基準で借りられる広さ程度の場合、保有が認められます。もっと広い場合は、空いている部屋を間貸しに出すなどして、収入に加える努力をすることで、保有が認められます。これらの場合、自分の家があるので、生活保護の住宅扶助は受けられません。

 




生活保護24年度基準表(月額)

 

 3ページ前の生活保護基準額の表を見ながらこのページの基準額詳細をご覧ください。生活保護基準額以下の収入の障害者は、資産がなければ、生活保護を受けられます。(たとえば、基礎年金と特別障害者手当のみの方は収入が月11万円以下ですが、生保基準は月20万円から26万円です)。

 

 

第1類 基準額  

級地別

 

年齢区分

1級地

−1

1級地

−2

2級地

−1

2級地

−2

3級地

−1

3級地

−2

0歳  〜 2歳

20,900

19,960

19,020

18,080

17,140

16,200

3歳  〜 5歳

26,350

25,160

23,980

22,790

21,610

20,420

 6歳  〜 11歳

34,070

32,540

31,000

29,470

27,940

26,400

12歳  〜 19歳

42,080

40,190

38,290

36,400

34,510

32,610

20歳  〜 40歳

40,270

38,460

36,650

34,830

33,020

31,210

41歳  〜 59歳

38,180

36,460

34,740

33,030

31,310

29,590

60歳  〜 69歳

36,100

34,480

32.850

31,230

29,600

27,980

70歳以上

32,340

31,120

29,430

28,300

26,520

25,510

 

 1類は主に食費の出費を想定した基準額。1人1人ごとに上記の額を足す。例えば、(1級地−1)に住む25歳と30歳の夫婦と3歳児の世帯の場合、40,270+40,270+26,350円の合計がその世帯の1類の額となる。17年度より、4人以上の多人数の家族の場合は単純に人数分を足すのではなく、2%〜4%減額となる改正がされた。

 

 



第2類 基準額  

基準額

(冬季加算は省略)

世  帯  人  員  別

1人

2人

3人

4人

5人以上1人を増すごとに加算する額

1級地−1

43,430

48,070

53,290

55,160

440

1級地−2

41,480

45,910

50,890

52,680

440

2級地−1

39,520

43,740

48,490

50,200

400

2級地−2

37,570

41,580

46,100

47,710

400

3級地−1

35,610

39,420

43,700

45,230

360

3級地−2

33,660

37,250

41,300

42,750

360

 2類は世帯ごとの光熱費・備品経費を想定した基準額。世帯ごとに、人数に応じて基準額が決まる。夫婦と子供1人の3人世帯の場合、(1級地−1で)53,290円が基準額となる。上記の表のほか冬場では北国は冬季加算がある

 

 

 


障害者加算(1・2級)

 

いわゆる重度障害者加算

級地別

在宅

入院入所

 

特別障害者手当対象者(常時の介護を必要とするもの)

1級地

26,850

22,340

全級地共通 14,330円

(平成24年7月1から14,280円)

2級地

24,970

3級地

23,100

 

 

住宅扶助

全都道府県・指定都市・中核市ごとに、1〜2級地と3級地の基準額がある。全国一覧表は、次々ページに掲載しています。

家賃の補助。実際の家賃が基準額以下ならば、家賃額までしか出ません。部屋の中で車椅子を使う場合は1人暮らしでも基準額(1人世帯向け)ではなく、1.3倍額(通常は2人以上世帯向け)を使えます。


以上は生活費で、以下は生活費に使えない(介護事業者等に支払う)もの

 

他人介護加算(24年度基準)  

他 人 介 護 

(いわゆる一般基準):全級地共通

 69,520円

福祉事務所長承認):全級地共通

10,290円

(大臣承認):級地とは別の基準 

各都道府県の賃金水準で全国を四段階に分けている

月18万4500円(東京ほか)

月16万9100円(大阪ほか)

月15万7000円(茨城ほか)

月13万8400円(その他)

他人介護料大臣承認の地域詳細

東京ほか東京都・埼玉県・さいたま市・千葉市・横浜市・柏市

大阪ほか大阪府・大阪市・堺市・高槻市・東大阪市

茨城ほか茨城県・群馬県・三重県・滋賀県・兵庫県・静岡県・静岡市・名古屋市・神戸市・岐阜市・前橋市・宇都宮市・奈良市・和歌山市・姫路市・西宮市

その他その他

 (解説)24時間重度訪問介護の制度が使える地域が増えたため、大臣承認の利用者のいなくなった道府県・中核市・政令市が増えてきています。

 

(家族介護の場合は他人介護ではなく家族介護料12,010円となる(平成24年7月1日から11,980円))

 

なお、大臣承認の継続申請書セットは月刊誌への掲載をいたしません。
相談会員には、指定介護事業所や税務報告をしている法人などと介護契約をしているか確認のうえ継続申請セットをお送りしますので、制度係にお問い合わせください。

 

 生活保護には、以上のほか、様々な加算や、控除、特例などがあります。1〜3級地の区別は全国1800市町村ごとに物価等を元に決められています。(大都市部が「1級地−1」)自分の市町村の級地を知るには、自分の市町村役場の保護課に電話して聞くか、以下の冊子巻末に掲載されていますので参照してください。

 

@生活保護手帳:全社協発行:2500円程度:毎年、新年度版が夏頃に発行される。書店で注文可能。(役所の生活保護の担当者(ケースワーカー)は、これを見ながら仕事をしています)

A平成24年度生活保護基準・生活保護実施要領等 (当会ホームページに丸ごと掲載。)(上記「生活保護手帳」とほぼ同じ内容です)

 

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