関係各位

自薦ヘルパー推進協会本部事務局

 新聞報道でご覧になられているかと思いますが、介護保険制度の改正に向けて、介 護制度改革本部が厚労省内に発足しました。  1月8日に第1回会議が開催され、その資料がWAMネットに掲載されていました
資料へジャンプ 関心あるかたはご一読下さい。  

気になった点として、

資料1の6p

(3)被保険者の範囲

  • 被保険者の範囲の拡大は、実態をよく見極め、議論していくことが必要である。
  • 被保険者の範囲の拡大は、障害者サービスとの統合とセットで将来的には考えてい かざるを得ない。

(4)保険給付の内容・水準

  @給付費の水準

  • 介護保険は、介護サービスの基本的な部分をカバーする制度であり、給付を基本的 な部分に絞るべきである。
  • 給付を安易に抑制することは、サービスの質を落とすことにもつながるので、避け るべきである。
  • 健康な老人を増やすことが、給付費の抑制につながる。介護予防の機能や高齢者を 地域全体で支える仕組みづくりを考えるべきである。

p4

  Cサービス体系

  • 今後、痴呆性高齢者が増大することを考えると、介護保険のサービス体系も痴呆性 高齢者ケアが中心になっていくものと考えられる。
  • 地域における小規模多機能サービスを介護保険に位置づけていくことが必要であ る。
  • 施設類型について機能別に類型化し、再整理することが必要である。
  • 在宅で介護を行っている家族に対する支援を充実すべきである。

(5)医療との連携

  • 介護予防、医療保険、介護保険の3つが連続してサービスを提供できる仕組みに変 えていくべきである。
  • 医療ニーズのある利用者への看護と介護の連携を検討すべきである。

p10

(6)要介護認定

  • 介護保険制度施行3年半を経て、要介護認定は定着し、おおむね高い評価を得てい る。
  • 認定事務の簡素化、要介護認定の有効期間の拡大について検討すべきである。

(7)保険料・納付金の負担の在り方

  @保険料

  • 遺族年金、障害基礎年金を特別徴収の対象とすべきである。
  • 低所得者の定義を明確にし、低所得者対策を構築すべきである。

資料4

社会保障審議会障害者部会における主な意見

  1.障害者部会(第4回)における介護保険制度に係わる主な意見

  • 介護保険との関係については、財源確保の問題を検討するなら避けて通れないので はないか。
  • 機が熟したのであれば、介護保険を導入するかどうかについて、今から正式に取り 組んでいくべきではないか。
  • 介護保険をどう将来的に障害者に適用していくべきか、あるいは、適用していくと したらどの部分を対象にしていくかというのは、障害種別ごとにバラバラに議論した のではなかなか先が見えてこない。
  • 介護保険統合問題と併せて、障害者施策や地域で暮らす社会参加の仕組みの現状と 課題について、少し丁寧なら議論をしていただきたい。
  • 介護保険に入るかどうかという二分法ではなくて、様々な可能性を考えるべき。

 なお、社会・援護局長の下で開催されている「障害者(児)の地域生活支援の在り 方に関する検討会」及び「精神障害者の地域生活支援の在り方 に関する検討会」に おいても、介護保険制度に関し、次ページのような意見が出されている。

(参考)「障害者(児)の地域生活支援の在り方に関する検討会」(第13回)及び 「精神障害者の地域生活支援の在り方 に関する検討会」(第3回)における介護保 険制度に係わる主な意見

  • 国、地方自治体を問わず、財政状況が厳しい中で、既存の制度に立脚したままで は、見通しが立てられなくなっているので、親が生きている間に我が子(障害者)の 人生の見通しが立てられないことから、そろそろ介護保険について議論すべき。
  • 財政論、介護保険を本音で話したい。ワーキングでなく、本会でやっていただきた い。
  • 税より介護保険が望ましいと思っているが、今の介護保険制度の枠内では、障害者 が不安に思うのは当然であり、したがって、今の介護保険の枠にとらわれるのではな く、どういう制度設計が考えられるのか事務局から早く示すべき。
  • 行くべき財源のゆくえを想定し、議論をすべき。支援費制度では現在でも不公平が あるので、自分で自分の人生をデザインするという理念に立ち返って議論すべき。
     また、介護保険は、多くの障害者にとっては、地域で暮らしていくための大きな支 えになる。24時間の介護を必要としている人にとっては36万円の介護保険では足 りないということになるが、それは、応用問題としてオープンに議論していけばよ い。
  • 精神障害者の地域生活支援についても、介護保険を視野に入れた議論が必要。
  • 弱者である障害者のために税金を配分するのは当然であり、介護保険の話を持ち出 すのはおかしい。
  • 知的障害者はお金がない人が多く、自己負担が重いので介護保険に行くのはやめて 欲しい。

  2.障害者部会長メモ

 障害者部会における上記の議論を踏まえ、京極部会長が次のとおり部会長メモを作 成。
(※中途省略、下線で強調している部分のみ)
 ライフステージ等に応じたサービス提供の在り方、ケアマネジメントの在り方、雇 用施策等との連携、財源の在り方等、支援費制度や精神保健福祉施策など障害者施策 の体系や制度について、法改正も含めた対応により具体的な施策が推進されるよう、 介護保険部会でも議論されている介護保険制度との関係を含め、更に積極的に検討を 進めていくべきである。

※障害者(児)の地域生活支援の在り方に関する検討会での主な意見については第1 3回での発言をもとに作られており、介護保険に反対する声としては、"障害者は弱 者であるため税金を使って当然"、"自己負担が重いので介護保険は反対"という発 言しかのせていません。この回ではたまたまこれらの意見しかありませんでしたが、 他の回で、障害者と高齢者のニーズの違いや、社会参加、エンパワメントなどの本質 的な指摘をしているにもかかわらず、そういう意見については載せていないのは厚労 省にそういう意図があるからでしょうか。 

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