★3月5日の全国課長会議資料の解説

★4月からのヘルパー時間数のアップに向け交渉を

3月号
2008.3.28
編集:障害者自立生活・介護制度相談センター
情報提供・協力:全国障害者介護保障協議会
〒187−0003 東京都小平市花小金井南町1-11-20花壱番館1階D
発送係(定期購読申込み・入会申込み、商品注文)  (月〜金 9時〜17時)
  TEL・FAX 0120−870−222 (フリーダイヤル)
  TEL・FAX 042−467−1460 (新番号)
制度係(交渉の情報交換、制度相談)(365日 11時〜23時(土日は緊急相談のみ))        
  TEL 0037−80−4445 (全国からかけられます)
  TEL 042−467−1470 (新番号)
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郵便
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口座名:障害者自立生活・介護制度相談センター  口座番号00120-4-28675
 

2008年3月号    目次

   

3・・・・電動車いすの補装具に電動ティルトが加わる
3・・・・関西のA市で24時間介護+2人介護4時間
4・・・・3月5日の全国課長会議資料の解説
7・・・・常任委員会選挙報告
8・・・・神戸市で入院中の介助の制度が開始
12・・・CIL(自立生活センター)を作りたい方へ
14・・・全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内



【お知らせ】

月100円のメール定期購読会員を新設
相談会員B(メールで月刊誌受け取り)は月350円に

4月より、パソコンメールでWORDファイルの月刊誌を読みたい方に、月100円の「メール定期購読会員」を新設します。
また、相談会員にも月刊誌をメールで受け取りたい方には月350円の「相談会員B(メールで月刊誌送付)」を新設します。
従来の定期購読や相談会員からの変更や新規申し込みはメールでの受け付け限定で web@kaigoseido.net まで申し込みを。

2007年度の会費・定期購読料をお支払いの方は、合併号が3回あったため、3ヶ月延長の2008年7月まで、払い込み済みとさせていただきましたので、2008年度分は、8月から翌年3月までの9か月分のみお支払いください。新年度(8月)からメール定期購読会員に変更する場合は2008年度分は900円(相談会員Bは3150円)なります。



■電動車いすの補装具に電動ティルトが加わる

 長く車椅子に座っていられない重度の全身性障害者でも、ティルトやリクライニングがあると、長時間車椅子に乗って社会参加が可能になります。
 以前は、ティルトは特別基準の申請となり、決定までに時間がかかりましたが、一般的な品目として補装具の表に列挙されることになりました。申請から支給までの手続きが早くなります。
 電動ティルト式普通型58万円(座席と背もたれが一定の角度を維持した状態で角度を変えることができるもの)と電動リクライニング・ティルト式普通型98万2000円(電気で背もたれの角度を変えることができ、座席と背もたれが一定の角度を維持した状態で角度を変えることができるもの)が加わる予定です。手動車椅子のティルトも加わります。  詳しくは、ホームページに掲載しています。



■関西のA市で24時間介護+2人介護4時間

 関西のA市で最重度の全身性障害者に対し、24時間のヘルパー制度に加え、2人介護も1日4時間分認められました。(交渉によるもの。)



■3月5日の全国課長会議資料の解説

 3月5日に厚生労働省は全国の都道府県・政令指定都市・中核市を集め、障害保健福祉主管課長会議を行いました。注目点をご紹介します。
 課長会議資料の全文はホームページに掲載しています。

  ヘルパー制度に上限はない

 課長会議資料の障害福祉課の115pに、ヘルパー制度の支給決定についての文書が載りました。要望していたものです。(次ページ)。
 ヘルパー制度に上限はないことや、長時間のヘルパー制度が必要な障害者には非定型の決定をするように書いた昨年4月13日の事務連絡とほぼ同じ内容ですが、言い方が強くなっています。(前は、「〜をお願いしたい、ご配慮いただきたい」調でしたが、「〜していただきたい」調になっています)。
 また、最後の6行に介護保険との適用関係の文書も入っています。文章がわかりにくいですが、これは、ある介護保険対象の障害者に対して、市町村の障害福祉の担当部署で適切と認めたヘルパー時間(たとえば月600時間)に対して介護保険のヘルパー時間数が少ない場合は(たとえば90時間)、残り(510時間)を障害ヘルパー制度で出すという意味の説明です。 ケアホームでのホームヘルプ利用の対象拡大  (課長会議資料 障害福祉課2p、23〜25p)

 ケアホームでホームヘルプ(身体介護スポット介護のみ)を使える対象者が拡大されました。障害程度区分4以上で可能に(重度訪問、行動援護の要件なしに)なりました。

3月5日の全国課長会議資料の注目点解説つづき ホームヘルプの通院介護の行き先拡大 (障害福祉課36p)
 国、県、市町村の機関や指定相談支援事業所にも行けるように。
 それらの場所へ相談に行って、その後、指定サービス事業所へ見学に行く場合(「相談の翌日以降に見学」でも可能)も対象に。(当日の質疑応答内容=通院介助の範囲拡大に際し、回数、時間数などの制限はなく、必要に応じて支給決定を行う。)

その他

  • (企画課1p) 障害福祉計画(自立支援法の目的に施設から地域への移行があるとはっきり記載)
  • (障害福祉課30p) ケアホームその他が入所者の外泊時に報酬を受けられるように変更 
  • (障害福祉課35p) 小規模作業所の新体系への移行促進のため生活介護などの定員を20人から10人にできる特例
  • (障害福祉課98p) 地域生活移行 1行目に注目 ・(障害福祉課106p) 家賃債務保証制度
  • (障害福祉課108〜114p) 相談支援 (相談支援の対象拡大)
  • (障害福祉課4p、37p)行動援護の対象基準緩和(点数が10点→8点)
  • (地域生活支援室)特例交付金の活用や、地域生活支援事業(特に必須事業)についてさらに取り組みを進める。資料として地域生活支援事業の都道府県別実施率、取り組み事例などが出されています。
  • 7月実施の利用者負担軽減措置に関して、これまで世帯収入で上限額が決定されていたのが、本人(と配偶者)になることに関連して、資産要件も同様に本人と配偶者のみとなる。補装具の負担上限も同様の取り扱い・・・・などが示されました。(当日の質疑応答で、補装具と障害サービスの負担上限の合算は現在検討中で実施時期未定との回答がありました。)
  • 最後のページには21年4月の単価改正に関連して、今年3月中には経営実態調査の調査票を配布すると書かれています。

障害保健福祉主管課長会議資料(平成20年3月5日開催)リンク



■全国障害者介護保障協議会の常任委員選挙の報告

 4月からの常任委員が決まりました。2年後の2010年3月までが任期です。

敬称略
ブロック  名前  都道府県市町村 
北海道  岡本雅樹 (北海道 札幌)
東北 川畑昌子 (岩手 盛岡)
関東 横山晃久 (東京 世田谷)
  川元恭子 (東京 小平)
北陸 篠田隆 (新潟 新潟)
  高畑英樹 (福井 福井)
東海 山本治夫 (静岡 静岡)
  小林敦 (愛知 名古屋)
近畿 佐藤聡 (兵庫 西宮)
中四国 近藤満幸 (山口 下関)
  中村宏子 (島根 松江)

 



■神戸市で入院中の介助の制度が開始

2007年10月よりコミュニケーション支援で

 2007年10月より神戸市で障害当事者団体の交渉により、入院中の介助制度(重度障害者入院時コミュニケーション支援事業)が制度化されました。入院中の介助等をヘルパーが行える自治体は4都道県で20箇所以上ありますが、要綱を正式に作った制度化は初めてで、すでに他の自治体からも問い合わせがあります。地域生活支援事業の国庫補助を使える「コミュニケーションの支援」という目的の制度とされており、他の市町村のように「入院中の介護」を目的としたものではありません。(交渉団体は拡大に向け交渉中。)
 現在のところ「発語困難のため意思表示が困難な方」を対象としており、通常使っているヘルパーがコミュニケーション支援員として入院中の障害者に最大150時間派遣されます。

対象者 神戸市居住で次の1〜4のすべてに当てはまる方
1 区分6の重度訪問介護対象者でヘルパー制度利用者(身体介護等でも重度訪問介護でも可)
2 両上肢に機能障害がある
3 発語困難のため意思表示が困難な方
4 単身世帯等の理由で介護者がいない方

支給量 
・入院からの当初3日は1日あたり原則10時間 ・4日目以降、1日あたり原則5時間
・30日を上限とし、150時間を上限とする

詳しい要綱はホームページに掲載しています。

神戸市で交渉を行った障害者団体の機関紙の2007年の記事を転載させていただきました。
(2007年の生活支援研究会ニュースより転載)

入院問題について 
 野橋順子
障害者が入院すると在宅で使えていた介助制度が使えなくなる。苦しい現実をかかえながら、重度障害者は安心して入院もできない状況。入院したら制度が使えない分、介助料は全部自己負担になる。1時間あたりの介助料を1200円として1ヵ月入院したら、交通費のぞいても約86万ものお金がかかる。こんな膨大な介助料を払えるわけがない。しかもその間事業所から派遣しても、事業所収入にはならない。そこまで親身になる事業所はない。いい事業所ほどしんどくなる。いつも重度障害者の人が入院すると障害者の人も事業所も困ってしまう。腹立たしい思いを行政になげかけていた。でも行政がいう所の入院中の介助は医療とのからみがあるので、看護師とかが介助するのが決まりですとの事でずっと話が平行線だった。簡単に障害者の介助ができるわけがない。行政は障害者の介助を簡単にできるものだと思い、なめていると思う。私は怒りを抱えながら仲間達と交渉していた。今回神戸市が出してきたのはコミュニケーション支援。あくまでも介助ではなく、言葉が通じにくい事に関する制度だと言っていた。入院中に介助が必要である看護師では介助できない現状を認めない事はおかしい。でも制度の突破口としては制度ができる事はうれしい。私は忘れてはいない。入院してお亡くなりになった障害者のYさんがどんなに入院中の介助料とかで気にしていたか。自分の身体もしんどかっただろうに入院中の制度があったらどれだけ安心できたか。みんなと同じように安心して、治療だけに専念できるようにしてほしい。実際に介助料が心配で身体がよくなっていないのに早期に退院する障害者の人もいる。これは障害者の命に関わる問題だと思う。今回神戸市が制度を作ってくれた事に関しては評価している。実際の内容は、1ヶ月の上限150時間。入院してから1日目〜3日目まで 1日10時間。4日目以降から1日5時間が基本原則で支給できる範囲。対象者は重度訪問介護受給者区分6の人。認定調査項目で両上肢にマヒがある事。意志伝達がときどきできるか、ほとんどできないこと。家族介助者がいないことなどを神戸市側が発表してきた。この制度の対象者として神戸市は重訪対象者(区分6?)400人からわりだして時間数を計算したと言ってきた。しかし、そんなにたくさん対象者はいないはずだ。本当に必要な人に必要なだけ時間数をわたすべきだ。神戸市側は、対象人数をどうイメージしているかわかるように言ってくれない。みんなでブーイング。最後にはみんなで入院の状況と対象を説明して10人ぐらいですねと神戸市に言わせた。しかし最後まで、神戸市側としては、24時間入院中の介助制度の保障は今考えていないという事で原則10時間ラインはくずさなかった。10月に施行されるコミュニケーション支援どうなることやら。今後も交渉あるべし。



■障害者自身でヘルパー時間数の改善交渉を

 長時間のヘルパー制度が必要な最重度の障害者であっても、市町村には、障害者個々人が自立した生活ができるような支給決定をする責務があります(障害者基本法・障害者自立支援法)。現在、国の障害ヘルパー制度の理念にのっとって、必要なヘルパー時間を個々人ごとに決定している市町村も増えてきた一方、いまだに過半数の市町村では、長時間介護を必要とする重度の障害者に対して、一律のヘルパー制度の上限を設けるなど、制度運営上の違反を行っている実態があります。
 ヘルパー制度の変わり目は交渉で大きく制度を伸ばすチャンスです。2003年の支援費制度開始時にも、多くの市町村で24時間介護保障や大幅なヘルパー制度のアップが実現しました。自立支援法でも、事情は同じです。ヘルパー制度も義務的経費になり、市町村行政の介護の公的責任も高まりました。
 2006年度以降は、自立支援法施行により、ヘルパー制度が義務的経費となったため、1年中、いつの季節からの新規利用開始(施設等からの地域移行によるアパート暮らしなど)でも、国庫補助(正確には国庫負担)がつきます。
 市町村と交渉し、命にかかわる状態であることを事細かに説明し、ヘルパー制度の必要な補正予算を組んでもらうまで交渉を続ける必要があります。
 交渉は今から行えます。以前から1人暮らししている方も、今から時間数アップに向けて交渉を行うことが可能です。(たとえば、「学生ボランティアが卒業等でいなくなってしまった」、「障害が進行した」、「制度が不足する部分のヘルパー時間を緊急対応で無料で介助派遣してくれていた事業所が、単価改正で赤字になり介護派遣できなくなったので、他事業所に切り替える」などの理由がある場合は、緊急で交渉が可能です)。
 当会には、人口1万人以下の過疎の町から都会まで、どんな規模の自治体でも24時間の介護制度を作った際のサポートの実績があります。交渉をしたい方は、制度係までご連絡ください。厚生労働省の情報、交渉の先進自治体の制度の情報、交渉ノウハウ情報など、さまざまな情報があります。当会に毎週電話をかけつつ行った交渉で24時間介護保障になった市町村の実績が多くあります。ぜひ自治体との交渉にお役立てください。
 制度係 0037−80−4445(通話料無料)11時〜23時。



CIL(自立生活センター)を作りたい方へ

自薦ヘルパー(パーソナルアシスタント制度)推進協会

通信研修参加希望者を募集中(受講料無料です)

 障害当事者が主体的にCIL(事業&運動)を行うための研修システムとして、通信研修と宿泊研修を組み合わせた研修を準備しています。エンパワメント方式の自立支援サービスを行いながら地域の制度を変える運動を行うという理念にそった当事者団体を作るという方は受講料無料です。内容は、団体設立方法、24時間介助サービスと個別自立プログラム、介護制度交渉、施設等からの自立支援、団体資金計画・経理・人事、指定事業、運動理念などなど。現在、通信研修の参加者を募集しています。(通常、CILの立ち上げには、古参のCILでの数年の研修(勤務)が必要で、運動経験や社会経験がある人でも2年2000時間ほどの研修時間数が必要です。しかし、大都市部から離れた地域でCILを作るためには、数年間の勤務研修は難しいため、地元で生活しつつ、通信研修や合宿研修で基礎を学んだ後、実地で少しずつ小さなCILを始めながら、毎週連絡を取りつつ5〜10年ほどかけてノウハウを覚えて成長していく育成方法を行っています)。
くわしくはお問合せ下さい。フリーダイヤル0120−66−0009(推進協会団体支援部10時〜22時)へ。

 

通信研修参加申込書(参加には簡単な審査があります)

団体名(            )

郵便番号・住所 名前 障害者/健常者の別&職名 Tel Fax メール
           
           
           
           
           
           

推進協会団体支援部 FAX 042-452-8029まで (次ページも参照してください)

各団体からの研修参加者の人数について

 通常、推進協会の主催する合宿研修には、障害者の役員・中心的職員で長時間要介助の方と、健常者の介護コーディネーターの両方の参加が希望です。団体ごとに2〜5人は参加してほしいと考えています。

参考資料:推進協会が通信研修を行う団体・個人の理念の条件です
(今すぐできなくても、力がついてきたら、必ずやるという理念を持っていただけるのでしたら対象になり得ます。研修を行い、出来るようになるまでバックアップします。)

推進協会支援団体基準について

(1) 運営委員会の委員の過半数が障害者であり、代表及び運営実施責任者が障害者であること。
 介助保障の当事者団体(介助を必要とする方自身で運営する団体)ですから、なるだけ介助ニーズの高い方を運営委員会にいれていくようにしてください。団体設立後数年たち、より重度の方が自立した場合などは、なるだけ運営委員会に加えて下さい。
(2) 代表及び運営実施責任者のいずれかが原則として長時間要介助の障害者であること。
 代表者及び運営実施責任者(事務局長)は、なるだけ、介護ニーズの高い方がなり、介護ニーズの低い方は例えば事務局次長としてバックアップする等の人事を可能な限り検討して下さい。また、団体設立後数年経ち、より重度の方が自立した場合などは、可能な限り役員に登用して役職としてエンパワメントしていってください。
(3) 24時間介助保障はもとより、地域にいる障害者のうち、最も重度の人のニーズに見あう介助制度を作ることを目的とする組織である。
 例えば、24時間の人工呼吸器を使って一人暮らししている方、24時間介助を要する知的障害者の単身者、重度の精神障害者の方、重複障害者、最重度の難病の方、盲ろう者など、最も重度の方に対応していくことで、それ以外の全ての障害者にも対応できる組織になります。
(4) 当事者主体の24時間の介助サービス、セルフマネジドケアを支援し、行政交渉する組織である、もしくはそれを目指す団体である。
 24時間の介助サービスを行うには、市町村のホームヘルプサービスの利用可能時間数上限を交渉して毎日24時間にする必要があります。交渉を行うには一人暮らしで24時間つきっきりの介助を要する障害者がいる事が条件となります。このプロジェクトではホームヘルプ指定事業の収益を使い、24時間要介助障害者の一人暮らしを支援、実現し、市町村と交渉することを義務づけています。ただし、その力量のない団体には時間的猶予が認められています。この猶予の期間は相談の上、全国事務局が個別に判断します。
(5) 自立生活運動及びエンパワメントの理念を持ち、ILプログラム、ピアカウンセリングを今後実施すること。
 介助サービスは利用者自身が力をつけていくというエンパワメントが基本です。具体的には介助サービス利用者に常に個別ILプログラム+個別ピアカウンセリングを行います。
(6)

身体障害に限らず、今後研修を積み、他の障害者にもエンパワメント方式のサービスを提供することを目標にしていること。

(注:個別ILプログラム等のエンパワメント方式のサポートや研修を行わずに、単にヘルパー派遣のみを知的・児童・身体・精神の各障害向けにすることは推進協会としては禁止しています。誤解がおきやすいので特に注意)

 



全国ホームヘルパー広域自薦登録協会のご案内

(介護保険ヘルパー広域自薦登録保障協会から名称変更しました)略称=広域協会
フリーダイヤル  0120−66−0009
フリーダイヤル 

自分の介助者を登録ヘルパーにでき自分の介助専用に使えます
対象地域:47都道府県全域

介助者の登録先の事業所のみつからない方は御相談下さい。いろいろな問題が解決します。

 全身性障害者介護人派遣事業や自薦登録ヘルパーと同じような登録のみのシステムを支援費ヘルパー利用者と介護保険ヘルパー利用者むけに提供しています。自分で確保した介助者を自分専用に制度上のヘルパー(自薦の登録ヘルパー)として利用できます。介助者の人選、介助時間帯も自分で決めることができます。全国のホームヘルプ指定事業者を運営する障害者団体と提携し、全国でヘルパーの登録ができるシステムを整備しました。介助者時給は今までの制度より介助者の給与が落ちない個別相談システムです。

利用の方法
  広域協会 東京本部にFAXか郵送で介助者・利用者の登録をすれば、翌日から支援費や介護保険の自薦介助サービスが利用可能です。東京本部から各県の指定事業者に業務委託を行い支援費の手続きを取ります。各地の団体の決まりや給与体系とは関係なしに、広域協会専門の条件でまとめて委託する形になりますので、すべての契約条件は広域協会本部と利用者の間で利用者が困らないように話し合って決めます。ですから、問い合わせ・申し込みは東京本部0120−66−0009におかけください。
 介助者への給与は介護型で時給1500円、家事型1000円、日常生活支援で時給1300〜1420円が基本ですが今までの制度の時給がもっと高い場合には今までの時給になるようにします。また、夜間の利用の方は時給アップの相談にのります。介助者は1〜3級ヘルパー、介護福祉士、看護士、日常生活支援研修修了者などのいずれかの方である必要があります。ただし、支援費制度のほうは、14年3月まで自薦ヘルパーや全身性障害者介護人派遣事業の登録介護人として働いている場合、県知事から証明が出て永久にヘルパーとして働けます。2003年4月以降新規に介護に入る場合も、日常生活支援や移動介護であれば、20時間研修で入れます。

詳しくはホームページもごらんください http://www.kaigoseido.net/2.htm

東京地区の身体介護時給が1900円にアップ

(身体介護を伴う移動介護も同単価。詳細はお問い合わせください)

自薦介助者にヘルパー研修を実質無料で受けていただけます

 広域協会では、障害当事者主体の理念の3級ヘルパー通信研修も行なっております。通信部分は自宅で受講でき、通学部分は東京なで3日間で受講可能です。3級受講で身体介護に入ることができます。
 日常生活支援研修は、東京会場では、緊急時には希望に合わせて365日毎日開催可能です。2日間で受講できます。東京都と隣接県の利用者は1日のみの受講でかまいません(残りは利用障害者自身の自宅で研修可能のため)。日常生活支援研修受講者は全身性移動介護にも入れます。3級や日常生活支援の研修受講後、一定時間(規定による時間数)介護に入った後、参加費・交通費・宿泊費を全額助成します。

このような仕組みを作り運営しています
仕組み図

お問合せは TEL 0120−66−0009(通話料無料)へ。受付10時〜22時 
みなさんへお願い:この資料を多くの方にお知らせください。 介護保険ヘルパー広域自薦

登録保障協会 発起人(都道府県順、敬称略、2000年4月時点)

名前 (所属団体等)
花田貴博 (ベンチレーター使用者ネットワーク)
篠田 隆 (自立生活支援センター新潟)
三澤 了 (DPI日本会議)
中西正司  (DPIアジア評議委員/全国自立生活センター協議会)
八柳卓史  (全障連関東ブロック)
樋口恵子  (全国自立生活センター協議会)
佐々木信行 (ピープルファースト東京)
加藤真規子 (精神障害者ピアサポートセンターこらーる・たいとう)
横山晃久  (全国障害者介護保障協議会/HANDS世田谷)
益留俊樹  (NPO自立生活企画/NPO自立福祉会)
川元恭子  (全国障害者介護保障協議会/CIL小平)
渡辺正直  (静岡市議)
名前 (所属団体等)
山田昭義  (DPI日本会議/社会福祉法人AJU自立の家)
斎藤まこと (名古屋市議/共同連/社会福祉法わっぱの会)
尾上浩二  (障害者総合情報ネットワーク)
森本秀治  (共同連)
村田敬吾  (自立生活センターほくせつ24)
光岡芳晶  (特定非営利活動法人すてっぷ)
栗栖豊樹  (CILてごーす)
佐々和信  (香川県筋萎縮性患者を救う会)
藤田恵功  (土佐市在宅重度障害者の介護保障を考える会)
田上支朗  (NPO重度障害者介護保障協会)

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の理念

47都道府県で介助者の自薦登録が可能に 障害施策の自薦登録ヘルパーの全国ネットワークを作ろう

 2003年度から全国の障害者団体が共同して47都道府県のほぼ全域(離島などを除く)で介助者の自薦登録が可能になりました。

 自薦登録ヘルパーは、最重度障害者が自立生活する基本の「社会基盤」です。重度障害者等が自分で求人広告をしたり知人の口コミで、自分で介助者を確保すれば、自由な体制で介助体制を作れます。自立生活できる重度障害者が増えます。(特にCIL等のない空白市町村で)。

 小規模な障害者団体は構成する障害者の障害種別以外の介護サービスノウハウを持たないことが多いです。たとえば、脳性まひや頚損などの団体は、ALSなど難病のノウハウや視覚障害、知的障害のノウハウを持たないことがほとんどです。

 このような場合でも、まず過疎地などでも、だれもが自薦登録をできる環境を作っておけば、解決の道筋ができます。地域に自分の障害種別の自立支援や介護ノウハウを持つ障害者団体がない場合、自分(障害者)の周辺の人の協力だけで介護体制を作れば、各県に最低1団体ある自薦登録受け入れ団体に介助者を登録すれば、自立生活を作って行く事が可能です。一般の介護サービス事業者では対応できない最重度の障害者や特殊な介護ニーズのある障害者も、自分で介護体制を作り、自立生活が可能になります。

 このように様々な障害種別の人が自分で介護体制を組み立てていくことができることで、その中から、グループができ、障害者団体に発展する数も増えていきます。

 また、自立生活をしたり、自薦ヘルパーを利用する人が増えることで、ヘルパー時間数のアップの交渉も各地で行なわれ、全国47都道府県でヘルパー制度が改善していきます。

 2003年度、支援費制度が導入されることにあわせ、47都道府県でCIL等自立生活系の障害当事者団体などのNPO法人が全国47都道府県で居宅介護(ヘルパー)指定事業者になりました。全国の障害者団体で共同すれば、全国47都道府県でくまなく自薦登録ヘルパーを利用できるようになりました。これにより、全国で重度障害者の自立が進み、ヘルパー制度時間数アップの交渉が進むと考えられます。47都道府県の全県で、県に最低1箇所、CILや障害者団体のヘルパー指定事業所が自薦登録の受け入れを行い、全国47都道府県のどこにすんでいる障害者も、自薦ヘルパーを登録できるようになりました。(支援費制度のヘルパー指定事業者は、交通2〜3時間圏内であれば県境や市町村境を越えて利用できます)。

全国で交渉によって介護制度が伸びている全ての地域は、まず、自薦登録ヘルパーができてから、それから24時間要介護の1人暮らしの障害者がヘルパー時間数アップの交渉をして制度をのばしています。

自薦ヘルパーを利用することで、自分で介助者を雇い、トラブルにも自分で対応して、自分で自分の生活に責任を取っていくという事を経験していくことで、ほかの障害者の自立の支援もできるようになり、新たなCIL設立につながりがります。(現在では、雇い方やトラブル対応、雇用の責任などは、「介助者との関係のILP」実施CILで勉強可能)

例えば、札幌のCILで自薦登録受け入れを行って、旭川の障害者が自分で介助者を確保し自薦登録を利用した場合。それが旭川の障害者の自立や、旭川でのヘルパー制度の時間数交渉や、数年後のCIL設立につながる可能性があります。これと同じことが全国で起こります。(すでに介護保険対象者の自薦登録の取組みでは、他市町村で自立開始や交渉開始やCIL設立につながった実例がいくつかあります)

自薦登録の受付けは全国共通フリーダイヤルで全国広域協会で受付けます。全国で広報を行い、多くの障害者に情報が伝わる様にします。

自薦登録による事業所に入る資金は、まず経費として各団体に支払い(各団体の自薦登録利用者が増えた場合には、常勤の介護福祉士等を専従事務員として雇える費用や事業費などを支払います)、残った資金がある場合は、全国で空白地域でのCIL立ち上げ支援、24時間介護制度の交渉を行うための24時間要介護障害者の自立支援&CIL立ち上げ、海外の途上国のCIL支援など、公益活動に全額使われます。全国の団体の中から理事や評議員を選出して方針決定を行っていきます。

 これにより、将来は2000市町村に全障害にサービス提供できる1000のCILをつくり、24時間介護保障の全国実現を行ない、国の制度を全国一律で24時間保障のパーソナルアシスタント制度に変えることを目標にしています。

全国ホームヘルパー広域自薦登録協会の利用者の声

★(関西) 24時間介護の必要な人工呼吸器利用者ですが一般事業所はどこも人工呼吸器利用者へヘルパー派遣をしてくれないので、広告で募集した介助者に全国広域協会の紹介でヘルパー研修を受講してもらい、全国広域協会を利用しています。求人紙での求人募集方法のアドバイスも受けました。介助者への介助方法を教えるのは家族が支援しています。

★(東日本の過疎の町) 1人暮らしで24時間介護が必要ですが、介護保障の交渉をするために、身体介護1日5時間を全国広域協会と契約して、残り19時間は全国広域協会から助成を受け、24時間の介助者をつけて町と交渉しています。

★(東北のA市) 市内に移動介護を実施する事業所が1か所もなく、自薦登録で移動介護を使いたいのですが市が「事業所が見つからないと移動介護の決定は出せない」と言っていました。知人で介護してもいいという人が見つかり、東京で移動介護の研修を受けてもらい全国広域協会に登録し、市から全国広域協会の提携事業所に連絡してもらい、移動介護の決定がおり、利用できるようになりました。

★(西日本のB村) 村に1つしかヘルパー事業所がなくサービスが悪いので、近所の知人にヘルパー研修を受けてもらい全国広域協会に登録し自薦ヘルパーになってもらいました。

★(北海道) 視覚障害ですが、今まで市で1箇所の事業所だけが視覚障害のガイドヘルパーを行っており、今も休日や夕方5時以降は利用できません。夜の視覚障害のサークルに行くとき困っていましたら、ほかの参加者が全国広域協会を使っており、介助者を紹介してくれたので自分も夜や休日に買い物にもつかえる用になりました。

★(東北のC市) 24時間呼吸器利用のALSで介護保険を使っています。吸引してくれる介助者を自費で雇っていましたが、介護保険の事業所は吸引をしてくれないので介護保険は家事援助をわずかしか使っていませんでした。自薦の介助者がヘルパー資格をとったので全国広域協会に登録して介護保険を使えるようになり、自己負担も1割負担だけになりました。さらに、今年の4月からは支援費制度が始まり、介護保険を目いっぱい使っているということで支援費のヘルパーも毎日5時間使えるようになり、これも全国広域協会に登録しています。求人広告を出して自薦介助者は今3人になり、あわせて毎日10時間の吸引のできる介護が自薦の介助者で埋まるようになりました。求人広告の費用は全国広域協会が負担してくれました。介助者の時給も「求人して介助者がきちんと確保できる時給にしましょう」ということで相談のうえ、この地域では高めの時給に設定してくれ、介助者は安定してきました。

 
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